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2024年、買ってよかったキッチン道具

昨年、仕事場のキッチンのために道具を爆買いしたこともあり、今年の買い物はやや控えめ。それでも新しい道具をいくつか手に入れてので、気に入ったものを紹介します。まずは小物から!

手先の感覚がちゃんと伝わる、SHILKYの万能はさみ

普段使うキッチンばさみは、分解して洗えるとか、タフであることを最優先で選んでいますが、切れ味と繊細さで買ってよかったと思えたのがこのはさみ。一言でいうなら、手の感覚がそのまま伝わるはさみです。

料理に限らず、裁縫やクラフトなど色々使える

ご覧の通り刃先は小さい。でも持ち手が大きく力が入りやすいおかげで、牛乳パック、ぶどうの枝、鶏の皮……普通のキッチンばさみだとちょっと切りにくいなと思うものも、スパッと気持ちよく切れます。

少量の青ネギを刻んだり、豆苗やえのきを束から欲しいだけカットするのもお手のもの。肉の筋や鶏皮などにも使っています。
キッチンばさみによくある厚みのある刃だともにゃっとしてしまうところ(この表現わかります?)、このはさみならそういうことがありません。

刻み海苔なんかもクズが出にくく綺麗にできます

お手入れについては、使ったら洗って丁寧に拭いておきます。刃はばらけないし、食洗機も向かないと思います。ただ、はさみの刃が180度近くまで大きく開くため、つなぎ目につく汚れは拭きやすいです。

ここまで開脚!

SHILKYは丸章工業という新潟・関のはさみメーカーの中のブランド。この切れ味と使い勝手、やはり日本製ですね。買ってよかった。

手にも器にもしなやかに馴染む、くるみの木の和ふきん

今年の5月、滋賀へのスープ旅をしたときに訪れた長浜・湖のスコーレは、さまざまな生活グッズや食品のセレクトショップ。キッチングッズのセレクトに、あの「くるみの木」が関わっていました。そこで手に入れた、オリジナルふきんです。極上のやわらかさです。

やわらか~い

このふきん、長い布が筒形に縫い合わされています。ふきんに使う表現としてはどうかと思いますが、脇が空いた布おむつみたいな形をしています。2枚重ねでも重たくならない。

こういうこと

綿100%で、ドビー織りっていうのでしょうか、少し表情のある布です。頬ずりしたくなるほど気持ちがいいんです。

食器をこのふきんで拭くと、器にも手にも吸いつくような安心感があります。他のふきんと違って、つるっと食器を落としそうなことがないんですよね。

それが…追加で購入しようと思ったら、今サイトで買えないようなんです。本家くるみの木のサイトにもなくて、廃番なのかなあ。なんとか売ってもらえないでしょうか。

くるみの木のショッピングサイトには蚊帳生地とさらし生地のふきんがありました。ふきんフリークとしてはこちらも気になる!

ふきんついでに、ちょっと雑談。みなさん、ふきんの洗濯ってどうしていますか?濡れたままだとすぐ臭ったり、下手するとカビが生えたりしますよね。

私は仕事で使うふきんの量が半端なくて撮影後には山のような使用済みふきんが発生。そこでふきん専用の小さいバケツにふきんと漂白剤を入れてまとめて除菌(なのでわが家の食器ふきんは白一色)、そのバケツで洗って絞って干してます。

小さめの専用バケツで漂白&洗濯

この四角いバケツはマーナの製品。仕事で紹介したときにいただいたものが快適でそのまま使い続けています。四角くてサイズも小ぶりだから場所とりせず、少ない枚数でも使えます。
ふきんのお手入れはめんどうですが、綺麗に洗い上げた真っ白なふきんの魅力は捨てがたいものです。

特別なわけじゃないけど、めちゃ使いやすくてリピート買いした竹の菜箸

これはもう見出し通りでして、いつからか忘れたけれど毎日使っている菜箸がちょっとずつ折れたり焦げたりして減ってしまい、同じものをネットで探したらありました。というか人気の商品だったっぽい。

新しいのと比べたら結構使い込んでました
こちら使用中のもの。使い込んで味が出てる。

竹箸ですべりにくく、先が細くてつまみやすく、それでいて弱さがない。デザインもシンプルで上品です。紐でつながっているとか、持ち手部分の不必要な塗装もありません。
保障はできないけど食洗機にもガンガンかけちゃってます。いまのとこ曲がったりはしてない模様。

角張ってないので手のあたりがよい

ある種の消耗品とも言えるので、もっと気軽に買えるといいな。一生懸命PRするので増産してください!

愛らしさと漢らしさをあわせ持つ、ストウブ×ミナペルホネンの限定鍋

鋳物鍋の代表格であるストウブと、ミナペルホネンのデザイナー皆川明とのコラボレーションによる、ココット・ロンド。限定品です。この文字の並びだけで鍋フリーク、ミナフリークにとっては垂涎の鍋ですが、私にとってはリベンジに近い買い物なんです。

テーマはオーシャン。魚や海藻がふたにデザインされています。もう、可愛い可愛い可愛い!

実はストウブ×ミナペルホネンの企画は今回2回目。2021年に初めてコラボがネットで出たときSNSですごく話題になって、私も欲しい!って沸き立ったものの、さまざまな鍋をすでに50個ほど持っていて、ストウブも形違いで3つ所有していました。欲しいというだけで同じ鍋を増やすのってどうなのと、悩んだ末に見送ったんですね。

でも、皆川明さんがインテリアを監修した千葉・クルックフィールズのコテージに泊まって共用のキッチンで鍋の実物を見たら、あまりにも、いやあまりにも素敵で買わなかったことを激しく後悔したんです。モノとの出会いは一期一会なんだなと思いました。

これが第一段目の鍋。森がモチーフ。もう買えない

今回は情報を掴んだ瞬間、迷わず購入!

来た!
オリジナルの袋つき♡
ストウブの特徴であるふた裏の突起も別デザイン

ストウブっていう鍋はプロの料理人にも評価が高く、鋳物鍋の中でも最もハードモードな鍋ではないかと思います。重量もあるし、ガチで料理をする人が使う印象。でもこんなデザインで来られるとキュンとする。漢らしさと可愛らしさが同居した鍋です。

最初に作るのは、もちろん魚のスープと決めていました。

ブイヤベース風鯛のスープ

そして暴走した私は……ついにこんなオプション品まで買ってしまった!

つまみに注目!

いいな、欲しいなと思うものがあって、気持ちは盛り上がっているんだけど、いま持ってるのがまだ使えるしな、とか、買って失敗したらどうしよう、とか思ってやめちゃうことありませんか?後悔したことはありませんか?

道具は機能性のものだけど、心に働きかける道具の効用もやっぱりあります。料理していて幸せな気持ちになれるのです。

そういう意味で、無駄遣いしてよかったと、つくづく思った買い物でした。

青が可愛いやちむんのボウル

器もいくつか買いました。この唐草のやちむんは、近所の雑貨店で柄が可愛らしくて買ったもの。沖縄の器らしいおおらかさがあってサイズもかなり大ぶり。

唐草模様はやちむんの定番

やちむんはぽってりと厚みはあるのに重たくなく、これが日々のうつわというものだなと感じます。ひとつあると食卓にあたたかみが生まれるというか。私はこのコバルトブルーの色味が好きです。食べ物がおいしそうに見える青。

ごはんをもりもり盛ってもよいし、具沢山の汁物、豚汁などもいいと思います。沖縄の定食屋に行くと味噌汁が大きなどんぶりで出てきますので味噌汁を入れてもいいですね。

炊き込みご飯も映える

調べたら読谷村の陶眞窯(とうしんがま)というところの製品のようです。
まったく同じものはなかったのですが、似たものがあったのでご参考までにオンラインショップのリンクを貼っておきます。

作家ものもひとつ。栗原ありのマグカップ

作家ものの陶芸品は出会い頭で買うことが多いです。このカップは、今年の夏に訪れた博物ふぇすてぃばるの会場で目に入りました。ザ・衝動買い。

上のあしらいはカラスウリ?
植物に詳しい人誰か教えて

栗原ありさん、実はここで出会うまで名前を存じ上げなかったのですが人気の方。カラフルな色ものも多いですが、私手に入れたのはシンプルであっさりした絵付けの一品。ほのぼのとしているようで、可愛すぎないシュールな雰囲気が気に入っています。サイズもいい。

仕事場でコーヒー飲むときに使っています

サイトはこちら。人気の作家さんの作品って写真でも惹きつけるものがありますよね。

おいしいものを毎日作る人に、味わい鍋

YouTubeでお届けしているスープ旅のスポンサーになってくれている、味わい鍋。ここに出していいか迷ったのですが、いい鍋なので紹介しておきますね。(PRではなく個人の感想です)

20cmの片手鍋と、22センチの両手鍋

味わい鍋は実は40年近くのロングセラー鍋です。底に丸みがある、ぽってりした親しみが持てる形。肉厚のアルミにコーティングを施してあって、お手入れらくらく、密閉性の強いふたで無水調理にも適しています。

サイズ4種類です。まず使ってみて欲しいのが20cmの片手鍋で、一度使うと手放せなくなると思います。実際私がそうでした。

20cmだが底に丸みがあって深さもそれほどではないので、意外とコンパクト

茹でもの、汁物、煮物などの煮る料理はもちろんのこと、フライパン的な役割もできて少量の炒め物なんかも作れてしまうし、揚げ物も得意。ご飯も炊ける。まさに万能。

蓋が重いので、ごはんを炊くのもお得意

軽くて熱伝導のよいアルミ鍋の良さを残しつつ、コーティングのおかげで汚れや焦げがまったくこびりつかず、カレーもあんかけ系もつるんとキレイに落ちるのが日常の料理で使うのにはありがたい。

こびりつかず洗いやすいので、炒めてから煮るような私のスープにもぴったり。

アルミなので見た目はストウブやル・クルーゼぐらい重たそうに見えて、それらに比べればだいぶ軽いです。ふたが本体と同じぐらい重いので、ふたをのせるとずしっとする感じはします。

いいところばかりお話してきましたが、ちょっと気になるのは、ふたが重いわりにコーティングされていて滑りやすいところ。この重さがあるから、無水調理ができるんですけどね。
それと、持ち手と蓋のつまみのデザインがややクラシカルなのは好みが分かれるところでしょうか。

22センチのほうは深さもあって、
たっぷり3.2リットル。

はっきり言うと、お値段は高め。ル・クルーゼやストウブにも匹敵する価格です。でも鍋は一生ものですし、何十年も使えるものと考えたら安い買い物ともいえるでしょう。

なんでもない煮物やスープが似合う

気取るところなく、毎日の生活に寄り添ってくれる、しみじみいい鍋だと思います。

湯上りに最高!ハッピー太郎さんのどぶろく

最後にお酒をひとつ。先に紹介した滋賀の湖のスコーレ内にハッピー太郎醸造所という店があります。その場にある麹室(こうじむろ)で麹も作られています。ここの商品に「どぶろく」があるんです。

このどぶろくがおいしかった!!

どぶろくの原料は日本酒と同じ。
濾さずに作るので、とろっとして甘く、飲みやすい

プレーンタイプもいいのですが、いろんなフレーバーがあるのも魅力なんです。特にお気に入りがホップのどぶろく。ほんのり苦みがあってホップの香りで、うっとりします。

切り絵のラベルも素敵。味によってラベルの色が違うのです。

どぶろくはアルコールも低めですし、甘いので飲みやすいお酒です。私はキューンと冷やしておいて、お風呂上りなんかに楽しんだりしています。あと夜中にこっそり飲んでました。すぐなくなってしまうのが難点です。

少ないながら取り扱いショップも各地にあるのでぜひ。

ちなみにハッピー太郎さんこと池島幸太郎さんには、滋賀県の発酵文化やお味噌について伺いました。動画になっているのでぜひ見てみてください。

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さて、今年の「買ってよかったキッチン道具」こんな感じです。いかがでしたか?

ここに載せたのは買ってよかったものですが、普段の買い物には失敗しちゃったなと思うものもないわけではありません。それでも新しい道具がやってくると、暮らしにすこし風が吹きます。ただ便利だから、効率がいいからというだけでなく、新しいものを取り入れようとする自分の気持ちの高ぶりが、暮らしの楽しさを生み出しているのではないかと思います。

みなさんの買ってよかったも、ぜひ教えてください。

過去記事もどうぞ♪

キッチン道具についてのコラムはこのマガジンにまとまっています。

日々のごはんを助けるレシピ本。
『おうちごはんは、日々のくりかえし』KADOKAWAから発売中です。


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有賀 薫
読んでくださってありがとうございました。日本をスープの国にする野望を持っています。サポートがたまったらあたらしい鍋を買ってレポートしますね。

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