更新日:2025年02月20日 10:43
ライフ

“聴導犬と暮らす女性”は日々何を持ち歩いているのか。「かばんの中身」を見せてもらった

思うのです。かばんの中には、その人の生き様が詰まっている、と。何でも入る大きなトートバッグが好きな人、軽くて小さなサコッシュでどこでも行く人。バッグの中がごちゃごちゃの人、逆にスッキリしている人――。 「かばんの中身拝見」、第6回は、聴導犬かなちゃんのユーザー、森岡見帆さんのお出かけ用バッグを拝見させていただきました。
森岡見帆さん

聴導犬かなちゃん

音を知らせる補助犬、聴導犬って知ってますか?

森岡見帆さん

森岡さんと聴導犬のかなちゃん。音を知らせる聴導犬は、犬種やサイズに決まりがないため、小型犬も多数活躍しています

聴導犬ってご存知ですか? 聴導犬は、耳の不自由な方に音を知らせる補助犬です。ユーザーさんの耳となり、生活に必要な音を判断してユーザーさんの足にタッチして知らせ、音のする場所まで誘導するのがお仕事です。 犬種に制限はなく、保護犬から聴導犬になった子もたくさんいます。希望者様のニーズに合わせて、小型犬から大型犬までさまざまなサイズ・犬種の犬たちが活躍中です。 実は「盲導犬は街で見かけたことあるけど、聴導犬は知らないなぁ」という方がとても多いんです。それもそのはず、日本では盲導犬が796頭(2024年3月31日時点)いるのに対して、聴導犬は50頭(2024年10月1日厚生労働省調べ)とまだまだ少ないのが現状です。 今回かばんの中身を拝見させていただくのは、聴導犬のユーザー森岡見帆さん。2024年1月に聴導犬認定試験に合格し、聴導犬のかなちゃん(3歳のシーズーの女の子)との生活がはじまってからは、今までのお出かけ用のリュックとは別に、聴導犬との暮らしに必要なアイテムだけを入れたショルダーバッグを持ち歩くようになりました。 さっそく、このショルダーバッグの中身を拝見させていただきましょう。

聴導犬との生活に必要なアイテムが詰まったショルダーバッグ

森岡見帆さん森岡さんは「対話の森®」という、​​ダイバーシティを体感するミュージアムで、音のない世界を体験する、ダイアログ・イン・サイレンスのアテンドを担当しています。かなちゃんはもちろん、勤務先に同行しますし、電車にも一緒に乗車します。 森岡さんは、聴導犬のかなちゃんと一緒の時には、必ずショルダーバッグを持っています。このなかには、聴導犬とのお出かけに必要なアレコレがぎっしり詰まっています。中身を取り出す際に、持たせていただいたところ、ズッシリとくるけっこうな重量でした。 森岡見帆さんかばんの中身に入っていたのは、どれも必要なものばかりでした。 ・冊子「補助犬お客様マニュアル」 ・防水布付き ギンガムチェックのキルティングマット ・ペットシーツ、トイレットペーパー、ビニール袋 ・カーペットクリーナー(通称コロコロ) ・消毒(リステリン)スプレー(犬の排泄後に散布) ・水筒 ・ウェットティッシュ(赤ちゃん用おしりふき) ・折りたたみ式シリコンボウル 冊子「補助犬お客様マニュアル」は、聴導犬かなちゃんが所属する日本聴導犬協会が作成したもの。補助犬(聴導犬・盲導犬・介助犬)は、「身体障害者補助犬法」という法律で、受け入れが義務付けられているものの、その認知度はまだ高いとはいえません。そのため、商業施設や公共交通機関などで聴導犬の同伴を拒否された際に、説明する際に使用するそうです。
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聴導犬がお店や電車に同行するために必要なグッズ
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ライター・ブロガー。アメーバオフィシャルブログ「せまいえ(1ルームで2人暮らし)」運営。狭い家で暮らしたい系ミニマリスト。チェーン店のモーニング食べ歩きと、ひとさまの暮らしを覗き見ることをこよなく愛する。著書に『台所図鑑』(大和書房)。チェーン店のモーニング愛好家として『THE TIME,』(TBS系)に出演。Xアカウント:@tei_nai

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