火星から撮った地球と月の写真を、NASAが公開した。地球から約2億500万キロ離れた火星の周回軌道で、NASAの探査機マーズ・リコネサンス・オービターがHiRISEと呼ばれる高解像度カメラで撮影したものだ。(参考記事:「高解像度カメラHiRISEがとらえた火星の素顔」)
写真は、地球と月の両方が見えるように、明るさを調整してある。HiRISEは赤外線と赤、青緑の3つの波長をとらえており、写真中、地球の真ん中の赤っぽく見える部分はオーストラリアで、その上に見えるのはアジアだ。
地球と月を一緒にとらえた写真は、これまでも数多くの探査機によって撮影されてきた。月面や国際宇宙ステーションにいる宇宙飛行士は、星の後ろから地球や月が姿を現す「地球の出」や月の出を撮影した。(参考記事:「月から見た美しい地球、未公開画像も」)
他の探査機も地球にカメラを向け、土星の環のうしろに見える地球など、息をのむ光景をさまざまな角度から撮影している。たとえば、月の裏側は宇宙時代が幕を開けてはじめて知られることになった。
今から数カ月後には、土星探査機カッシーニが土星の環に接近する軌道に入る。HiRISEも火星の周回軌道を回り続けている。宇宙に飛び出した探査機たちは、これからも新たな地球の姿を送り続けてくれるだろう。(参考記事:「土星探査機カッシーニ、最終ミッションを開始」)
人類の火星への旅は、もはや夢物語ではない――。
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