「こども食堂」について
- 「こども食堂」とは何ですか?
- 「子どもが一人でも行ける無料または低額の食堂」と定義しています。こども食堂には多様な形態がありますが、共通点は「子ども」と「食」の「居場所」だと考えられます。
「子ども専用食堂」ではありません。むすびえが行った「第1回全国こども食堂実態調査」によると、約6割が多世代交流や地域づくり・まちづくりを活動目的としており、実際、約6割のこども食堂が高齢者も参加していると回答していることからも、子どもからお年寄りまで、地域の多様な方たちが参加される「多世代交流拠点」として運営されているところが多いといえます。また、参加者の9割が高齢者というこども食堂もあります。
名称も多様で、「地域食堂」「みんな食堂」「○○さんの家」などがあります。私たちは「子どもが一人でも行ける」のであれば、それもこども食堂に含まれると考えていますが、中には「こども食堂には含めてほしくない」という運営者もおられるかもしれません。
それも含めて、自由であっていいと考えています。法令等で定義づけられた行政サービスとは違う、民間の自発的な取組みだからです。
開催頻度も、月一回のところから毎日やっているところまで、料金設定も有料のところ無料のところと、さまざまです。あるこども食堂に訪れた際、「こども食堂とはこういうところ」と思わず、「ここは、こういうこども食堂なんだな」と受け止めていただければと思います。オーナー(運営者)の思いが詰まった場所、それがこども食堂です。 - 「みんな食堂」「地域食堂」などは「こども食堂」に入るのでしょうか?
- 名称にかかわらず「自分たちもこども食堂の一つ」と運営者が認識していれば、こども食堂に含まれる、と私たちは考えています。他にも「〇〇さんの家」などといった名称をつけているところもあります。
残念ながら、「こども食堂は、貧困家庭の子どもを対象に食事を提供するところ」という誤解がまだ残っています。そのため、「こども食堂という名称をつけると、地域の理解を得られないのではないか」と心配して、別の名称を使う方たちもいます。
私たちは、こども食堂の多くが、経済的に厳しい家庭の子も、そうでない子も、子どもも高齢者も、誰もが参加できる状態で「どなたでもどうぞ」と運営されている実態を、早く多くの方たちに知ってもらいたいと考えています。
また、学習支援活動をメインに行いつつ、学習の前後に一緒に食事をするなど、こども食堂の要素を取り入れている取組みもあります。これも「自分たちもこども食堂の一つ」と運営者・主催者が認識していれば、こども食堂に含まれる、と私たちは考えています。こども食堂の中にも、食事の前後に宿題等の見守りやサポートを行っているところは数多くあり、両者を区別する必要はないと考えられるためです。
食事はなしで遊ぶだけだと……、さすがに「食堂」とは言えないでしょうが、そうした取組みは、より広い「子どもの居場所づくり活動」という点で、こども食堂や学習支援活動と共通点を持っています。子どもの居場所の形はさまざまで、そうした居場所が多くあるほど、子どもたちの自己肯定感を育む機会が増えると、私たちは考えています。 - こども食堂は「貧困家庭の子どもを集めて食事させるところ」と思っていましたが、違いますか?
- 「貧困家庭の子どもを対象に食事を提供する」こども食堂もありますが、数で言えば少数派です。むすびえが行った「第9回こども食堂の現状&困りごとアンケート」の結果では、参加者に条件を付さず、どんな子どもでも参加できるこども食堂が約7割でした。(結果報告12ページ※参加条件「参加条件はない」71.7%)
実際は少数にもかかわらず、こども食堂に対するそのようなイメージが一般に広まっている理由としては、以下が考えられます。
こども食堂の運営者が子どもの貧困問題に強い関心を抱いていることが挙げられ、これは間違いありません。貧困や虐待の報道に接して、何かできないかと思っていたところ、こども食堂を知って始めたという方も少なからずいます。
しかし、「貧困家庭の子どもは、おいで」と呼びかけても、行きづらいだろうということは容易に想像できます。また、一民間人である運営者は、どの家庭がいくらの所得なのか、個人情報を持っていません。そのため多くのこども食堂の運営スタイルは、「どなたでもどうぞ」というオープン型になります。
この「意識としては子どもの貧困問題に関心が向いているが、運営スタイルはオープン型」という意識と運営スタイルの違いが、そのままでは伝わりませんでした。「子どもの貧困問題に関心のある人がやっているから、貧困家庭の子ども向けなんだろう」と受け止められてしまいました。
しかしそれだと、必要とされる子どもや保護者にとっても行きづらい場所となってしまうことから、そのイメージを払拭していく必要があります。そのため、私たちは「こども食堂のほとんどは、地域交流拠点としての機能を強く持っています」と強調しています。 - 「多世代交流拠点として運営されているところ」が、こども食堂なのでしょうか?
- こども食堂は、学校や保育所・学童保育・児童館などと異なり、制度的な裏付けがありません。純粋に、民間が自発的に始めているもので、その「自発性と多様性」がこども食堂にとってとても大切なことだと、私たちは理解しています。
そのため、運営の形態も多様です。各地で自発的に運営され、多くは子どもを中心に幅広い世代の人たちが食を通じて交流する「みんなの居場所」となっています。地域のにぎわいづくりや高齢者の生きがいづくり、孤独孤立や貧困などの課題の改善にも寄与しています。そして私たちは、両者のあり方を、ともに、等しく、尊重していきたいと考えています。
子どもの貧困対策に重点を置いて、特定の子や家庭を相手にクローズドで運営しているこども食堂も、とても大切な活動です。同時に、オープンに「どなたでもどうぞ」と運営しているこども食堂も、開催日と開催日の間に、気になる子や家庭のケアをするなど、個別支援活動を行なっている場合も少なくありません。
多様なこども食堂が、多様なままでそれぞれの機能を拡大・充実させていくことを、私たちは願い、そしてサポートしていきます。
むすびえが、こども食堂運営者、こども食堂地域ネットワーク団体の有志の方々とまとめた「こども食堂が大事にしていること/これからも大事にしていきたいこと」もご参照ください。 - こども食堂は、定食屋さんのような「食堂」なのですか?
- 個人飲食店さんが運営しているこども食堂もありますが、多くは公民館や個人宅、お寺や教会などで開催されています。前出の「第1回全国こども食堂実態調査」の結果でも、任意団体や個人、NPO法人が運営主体と回答しているところは約8割となっています。そのことからも「食堂」という名称が付いていますが、定食屋さんやレストランのような場所とは違い、運営者の思いによって立ち上げられ、「居場所」としての機能がより強くあるところが特徴ということがわかります。
「居場所」とは「自分らしくいられる場所」で、子どもやその親、そして地域の高齢者などが周囲を気にせず、ありのままの自分を出せる場所、ありのままの自分を受け入れてもらえる場所のことです。こども食堂は「食事を提供する場所」であることと同時に、「居場所」としての機能も欠かせないほどに重要だと考えているこども食堂の運営者が多くいます。
「居場所とは何か?」については、以下を参考にしていただければ幸いです。
・こどもの居場所づくりに関する調査研究報告書(内閣官房 こども家庭庁設立準備室 2023年3月)こどもの居場所づくりに関する検討委員会 座長 湯浅誠
・つながり続ける こども食堂(中央公論新社 2021年)湯浅誠
・子どもの貧困 「居場所」とは何か?居場所が提供するもの、そして問うもの(Yahoo!ニュース 2017年)湯浅誠 - 毎日やっているのですか?
- こども食堂はボランティアで運営されているところがほとんどのため、開催頻度もまちまちです。 365日3食出しているところもありますが、月1回開催のところも多いです。開催頻度を増やしたいという希望をもつこども食堂もありますが、スタッフや運営資金、または場所の確保が追い付かずに「増やしたくても増やせない」と感じているところも少なくありません。
同様に、開催の曜日、時間帯、食事の内容、有料・無料の別、もすべてこども食堂の運営者・運営団体が自由に決めています。
こども食堂は、運営する人たちの自発性と多様性がベースになっています。保育園や学童保育など、規格がある程度全国的に決まっている行政サービスとは根本的に異なります。そのため「いろいろなこども食堂がある」し、「あっていい」し、「いろいろあることに価値がある」と、私たちは考えています。
一方で、食中毒やなんらかの事故があった際に、責任がはっきりしないのでは困ります。そのため、こども食堂の多くは中心メンバーが食品衛生責任者の資格を取得したり、万が一に備えて広く適用される保険(行事用保険)に加入しています。なにか気になることがある場合には、お近くのこども食堂に「衛生の確認方法や保険の加入の有無はどうしていますか?」と聞いてみてください。 - 私たちの暮らす地域にも、こども食堂がありますか?
- 私たち「むすびえ」が、全国各地にあるこども食堂の地域ネットワーク団体とともに行った調査で、こども食堂は全国に少なくとも10,866箇所ある(2024年度速報値)ことがあきらかになりました。
(こども食堂の箇所数についての詳細はこちらのページをご覧ください。)2018年の調査では、全国に2,286箇所あることを確認していましたので、毎年1,000箇所以上のペースで増え続けており、2024年度も、調査開始以降最も増加数が多かった2023年度に迫る増加数となりました。
そして現在では、すべての都道府県にこども食堂があります。もっとも箇所数が多い都道府県は、東京都(1,160箇所)、次いで大阪府(938箇所)、兵庫県(598箇所)。もっとも箇所数が少ないのは、福井県(43箇所)、秋田県(49箇所)、山梨県(58箇所)でした。
今後、誰でもこども食堂にアクセスできるよう環境を整えるために、小学生以上の子どもが一人でも歩いて行ける小学校区に対するこども食堂数を「充足率」として発表しています。小学校区に対するこども食堂の充足率(校区実施率)は、沖縄県(62.40%)、次いで鳥取県(60.68%)、東京都(55.56%)が上位となっています。一方、充足率が低いのは、神奈川県(11.99%)、長崎県(16.50%)、秋田県(18.29%)です。
具体的なこども食堂の検索方法としては、主に以下の2つの方法があります。
1)「ガッコムこども食堂マップ」で検索をする。
むすびえでは、学校教育情報サイト「ガッコム」などを展開されている株式会社ガッコム様と共同で、全国の自治体・県社協・地域ネットワーク団体のホームページに公開されているこども食堂情報を集めた全国マップを作成しています。
2)「こども食堂ネットワーク」のホームページで検索をする。
地域でこども食堂を運営している人たちが交流をし、こども食堂の輪を広げるための連絡会として「こども食堂ネットワーク(地域ネットワーク団体)」が立ち上がっており、そのホームページにこども食堂が登録された地図(グーグルマップと連動)があります。
ぜひ調べて、そして行ってみてください。 - こども食堂は大都市部の現象で、地方都市には関係ないのでしょうか?
- こども食堂の箇所数だけを見ると、大都市部に多い傾向があるのはたしかです。しかし、大都市部は人口も多いので、数が多いのはある意味ではあたりまえとも言えます。全国各地に暮らす子どもたちにとって、現実的に意味のある数字として、私たちは、こども食堂の箇所数と併せて、充足率、人口比指標を毎年算定しています。
こども食堂の箇所数が多い都道府県(2024年度速報値)
東京都(1,160箇所)
大阪府(938箇所)
兵庫県(598箇所)
こども食堂の箇所数が少ない都道府県(2024年度速報値)
福井県(43箇所)
秋田県(48箇所)
山梨県(58箇所)
こども食堂の充足率(校区実施率)が高い都道府県(2024年度速報値)
沖縄県(62.40%)
鳥取県(60.68%)
東京県(55.56%)
人口比指標(人口10万人あたりのこども食堂数)が高い都道府県(2024年度速報値)
沖縄県(24.30箇所)
徳島県(22.82箇所)
島根県(18.75箇所)
実際に子どもたちがアクセスできるのは小学校区と想定し、県内の小学校数に対してこども食堂がどれくらいあるか、その比率を見た数字が「充足率」です。「箇所数」だけでなく「充足率」を見ると、大きく見え方が変わってきます。
まず、充足率トップは、もっとも箇所数の多い東京都ではなく、沖縄県です。沖縄県は258の小学校に対して161のこども食堂があります。そのため、充足率は62.40%となり、10の小学校に約6つのこども食堂があることになります。これなら、ちょっとがんばれば歩いていけそうです。
全国2位は鳥取県(60.68%)、3位は東京都(55.56%)です。
充足率、人口比指標のトップ3には、大都市部以外の県も並びます。
これらの結果からもわかるように、こども食堂は決して大都市部だけの現象ではありません。
みなさんの県はどうでしょうか?ぜひ「充足率」をチェックしてみてください。
調査・研究事業の「全国箇所数調査」の結果を見る - こども食堂について、より詳しく知るための資料を教えてください。
- 初めて「こども食堂」という名前で活動されたのは2012年といわれており、比較的新しい社会活動と言えます。そのため、研究や書籍も十分には蓄積されていません。
それでも、一部の運営者や研究者によって、こども食堂の立ち上げ方を指南した書籍や、こども食堂の意義や効果について研究した論文が発表されています。
そのうちの一部については、私たち「むすびえ」のホームページでも紹介していますので、ご覧いただければ幸いです【こども食堂調査・研究について】。
あわせて、以下もご参照ください。
・こどもの居場所づくりに関する調査研究報告書(内閣官房 こども家庭庁設立準備室 2023年3月)こどもの居場所づくりに関する検討委員会 座長 湯浅誠
・つながり続ける こども食堂(中央公論新社 2021年)湯浅誠
・子どもの貧困「居場所」とは何か?居場所が提供するもの、そして問うもの(Yahoo!ニュース 2017年)湯浅誠
また、自治体が「こども食堂ガイドブック」のような小冊子を発行しています。これについては、一部が「こども食堂ネットワーク」のホームページに掲載されています。こども食堂の調査研究は、まだまだ未開拓で、「これから」の分野です。今後、多くの運営者・研究者の方たちが、こども食堂の普及・発展のために関わってくれることを期待しています。
こども食堂への支援について
- こども食堂への支援として、求められているものは何ですか?
- 多様なものが求められており、それぞれのこども食堂によっても異なるため一概に言い切れないのが実情です。人(スタッフやボランティア)、食材(お肉、果物、野菜、お米等)、お金(運営資金)、場所(開催場所)、広報周知(地域や学校との連携を含む)、保健衛生設備やノウハウ、各種プログラム(読み聞かせ、昔遊び)等がありますが、こども食堂によっては「ボランティアは足りています」「お米は十分です」等々、個別の事情があります。逆に言えば、どんな支援もどこかのこども食堂では「ありがたい!」と受け止めてくれるところがある可能性が高いです。
むすびえでは、食材のご寄付の仲介、こども食堂支援の寄付付き商品の企画支援、ご要望を踏まえた助成事業、おもちゃ遊びなどのプログラム提供などをこども食堂につないでいます。
こども食堂に対して支援をご検討の方は、まずはご相談ください。
お問い合わせはこちらから - 何か支援できればと思いますが、何をしたらいいのか、イメージがわきません。
- 個人、企業・団体によって支援する動機や目的、支援方法の希望も異なってくると思います。また、こども食堂の側にも、それぞれにさまざまな事情と都合があります。私たちは、できるかぎり双方にとって「よかった」と思っていただける方法を一緒に考えたいと思っています。
個人でこども食堂でボランティアしたい方は、個別にこども食堂側にお問い合わせいただけますと幸いです。その際、一度、こども食堂に行ってみていただくのもおすすめです。お近くのこども食堂は、以下の2つの方法でも探すことができます。
こども食堂マップ
こども食堂ネットワーク
企業・団体でこども食堂への支援をご検討の方は、まずはむすびえにご連絡ください。ご要望にあわせて企画のご相談をさせていただければ幸いです。ご支援をご検討の方はこちらからご相談ください
1)企業・団体によるこども食堂の支援事例についてはこちらから
2)むすびえへのご支援は、ご都合の良いときに、ご自由な金額でこちらからご寄付いただけます。
3)読み終わった書籍やDVDによるご寄付
4)Tポイントによるご寄付なども承っております。
5)銀行振込によるご寄付は、こちらからお願いいたします。
参加しやすい方法で、こども食堂を応援いただけますと幸いです。 - こども食堂に寄付したい物品が決まっているのですが、配布を仲介してくれますか?
- できるかぎりご協力させていただきたいと思いますが、受け取るこども食堂側の事情もあります。寄付をされる物品等の内容や量、スケジュール等によっては、お受けできないものもございます。また、送料は基本的には発送元にてご負担いただいております。内容や量などにもよりますが、応募や調整の費用として一定の管理や事務手数料をお願いしています。
物品寄付の仲介は、あくまで受け取る側の「受け取りたい!」という意向があって初めて成り立ち、また物品の仲介においては、こども食堂側との調整事務が発生することを、ご了承いただければ幸いです。
物資支援仲介プロジェクト - 地域を限定した寄付などの仲介は頼めますか?
- むすびえは、各地でこども食堂を支える地域ネットワーク団体を通じて、個々のこども食堂に支援を届けています。全国47都道府県のうち、45都道府県には、各県単位での地域ネットワーク団体が立ち上がっています。また、市区町村単位のネットワークも数多くあります。地域を限定した寄付等の仲介については、まずは、むすびえより各地域ネットワーク団体にご相談をさせていただき、内容によっては地域ネットワーク団体に橋渡しすることなどが可能です。ご支援をご検討されている方は、むすびえにご相談ください。
- 財団等で助成事業を立ち上げることを検討しています。相談できますか?
- 相談可能です。こども食堂の食材支援を行う助成事業や、子どもから高齢者までの多世代交流を促進するための多様なプログラム提供を行うための助成事業、こども食堂の立ち上げや継続を後押しするための助成事業、保険、衛生への取り組みを強化するための助成事業などのご相談や企画運営など、案件によってご相談に応じます。また、助成事業の事務局などをお受けすることも可能です。
こども食堂はボランティアで運営されているところがほとんどです。助成金をはじめとする資金支援は、こども食堂の数を増やすこと、そこでの機能の質とできる範囲を広げて行くためには必要不可欠です。大きな力になりますので、ぜひ、ご相談ください。 - 遺言による寄付など遺贈寄付を検討しています。受け入れてもらえますか?
- 遺言によるご寄付等も受けています。遺贈寄付の専門家によるアドバイスも受けられる体制を整えておりますので、まずは、ご相談いただければ幸いです。ご相談に際し、プライバシーへの配慮はもちろん、守秘義務は守ります。また、遺言による寄付だけでなく、相続の一部を寄付するなどのご相談もお受けしています。
詳細は、むすびえの遺贈寄付のページ「次の世代につなぐ寄付」をご参照ください。よくあるご質問もまとめています。 - 物品やお金の寄付ではなく、社員等のメンバーが何かの形で関わることを検討しています。そのような支援に意味はあるでしょうか?
- 「こども食堂」でのボランティアや一緒に食事をする等を通じて、参加者と関わることによる支援もあります。こども食堂が子どもたちに提供できるものの重要なことの一つが「体験」だと私たちは考えています。「体験」には「食卓のだんらん」から「昔遊び」や「プログラミング」、そして「キャリア体験」までを幅広く含みます。世の中には「働いている大人に会ったことがない」という子もいますし、一人でご飯を食べている(孤食)子もいます。多様な大人と交流することで働くことのイメージがわき、それが将来の人生の選択肢を変えることもありますし、みんなで食事をするという経験が心の成長や、コミュニケーション能力の形成などの子どもの育ちにつながります。挨拶をするだけでなく、何気ない話を聞いてくれたり「時間を共にする」ことが、子どもに影響を与えることがありますし、逆に大人にとっても、子どもとの食事で元気をもらえることも多々あろうかと思います。
また、普段は嫌いなものも、こども食堂でみんなが食べていると食べられるようになったというエピソードはよく聞かれます。親や先生だけでない、多様な関係性が、子どもの選択肢を広げ、子どもの自分らしい生き方につながることもあります。
ある保険会社は、支店の近くのこども食堂に行き、一緒に食事をするというボランティアを行っています。社員(企業)には、地域とのつながりのきっかけになり、こども食堂には、多様な大人の関わりを子どもに届けることができます。また社員のボランティアを応援する仕組みとして、社員のボランティアに応じた企業からの寄付の仕組みを設けている場合もあります。
「そんなことは歓迎されないだろう、求められていないだろう」と決めずに、さまざまな選択肢をご検討いただければ幸いです。
むすびえについて
- 団体について教えてください。
- 「特定非営利活動法人全国こども食堂支援センター・むすびえ」が正式名称です(2018年設立、2021年5月 認定NPO法人取得)。理事長は湯浅誠(社会活動家・東京大学先端科学技術研究センター特任教授)、理事を渋谷雅人、三島理恵が務めています。プロフィールはこちらから「むすびえのひとたち」
むすびえという法人名・ロゴには、「地域ににぎわいをつくりたい。そして、そこからこぼれる子どもをなくしたい」という思いを込め、その思いを少しでも共有してくださる方が、ここで結び会って欲しいという思いを込めて「むすびえ(結び会)」と名付けました。むすびえのロゴには、「こども食堂」「こども食堂の支援者」「未来の子どもたち」が結ばれ、彩のあるやさしい未来をつくりたいという思いを込めています。
詳しくはこちらをご覧ください「むすびえについて」 - 何をする団体ですか?
- 「こども食堂の支援を通じて、誰も取りこぼさない社会をつくる」をビジョンに掲げ、こども食堂の活動を支援している中間支援団体です。具体的には、全国各地にあるこども食堂を支えている団体(地域ネットワーク団体)への支援、こども食堂を応援したいと考えてくれる企業・団体との協働事業、全国にいくつこども食堂があるか調べるなどの調査研究事業が三本柱になっています。
ビジョンに掲げた「誰も取りこぼさない社会」は、「“誰一人取り残さない”世界の実現」を掲げた国連SDGs(Sustainable Development Goals=「持続可能な開発のための2030アジェンダ」)の価値観と呼応しています。全国各地で展開されているこども食堂の実践は「地域のにぎわいを創りたい。そのときににぎわいの輪から外れる子どもを作ってはならない」という点で、SDGsが掲げる価値観の実践形態の一つと認識しているためです。
こども食堂の取組みは、SDGsの価値観と同期していると私たちは考えており、それを日本社会に根付かせたい、とこのビジョンを掲げています。
「むすびえについて」詳しくはこちらをご覧ください。 - 支援を検討している団体・個人に対して何ができますか?
- ビジョンに掲げた「こども食堂の支援を通じて、誰も取りこぼさない社会をつくる。」に必要なことであれば、力の及ぶ範囲で、できることをなるべく多く行っていきたいと考えています。
柱となる事業は「各県の地域ネットワーク団体などの地域ネットワーク支援事業」「企業・団体との協働事業」「調査・研究事業」の3つです。
詳しくはこちら「事業紹介」
こども食堂に対して支援をご検討の方は、まずはご相談ください。お問い合わせはこちらから
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