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Miyukeyの気まぐれブログ

愛媛県在住のアラフォー主婦です。本、洋画、訪れた場所などの感想を気まぐれに、かつ自由に綴りたいと思います☆笑顔の扉の”key"を見つけられる毎日になることを祈って♪現在は、仕事繁忙期のため月に2回の更新となっていますが、よろしくお願いいたします☆

ありがとう☆200記事達成と2024年の日々

今年ももう残りわずか。

あっという間すぎて実感がわきませんが

2024年の日記を読み返していると、本当にいろいろなことがありました。

楽しい思い出、心から感動したこと、大切な人たちと一緒に笑い合えた幸せ・・・

温かい思い出に溢れています。

一方で、初のコロナ感染、初の(小さい)手術、十数年ぶりのインフルエンザなど、

ちょっと大変だったこともありました。

でも、そんな時も、いつも傍で心配してくれたり、励ましてくれた

家族の優しさと愛情が、とても嬉しかったです。

 

 

 

元旦の能登半島地震から始まった2024年。

いまもなお、辛い生活を強いられている方々がたくさんいらっしゃいます。

新しい気持ちで、この一年の希望を胸に新年を過ごしていた方々が

一瞬で大切なものを奪われた大災害。

災害の恐ろしさ、生のはかなさと尊さ、

無事に、健康でこの一日を、この一年を過ごせるということが

どれだけ尊いかということを痛感しました。

被災者の方々がもうこれ以上、苦しむことがないように

復興を心からお祈りいたします。

 

 

ニュースや読んだ本から、

今年は「生」と「死」について考えることが多かったように思います。

わたしたちは、「生かされているんだ」ということ。

私は、宗教を信じていませんが、人間の存在を大きく超越した

「大きな存在」というものは、あると思っています。

それは「運命」と言ってもいいかもしれません。

どんなに気を付けていても病気や事故で死ぬこともあれば

九死に一生を得るような災難に遭っても、生き残る人もいる。

本当に不思議だと思うけれど、無力でちっぽけな人間にはわからない

もっと大きな力で、私達は「生かされている」のだ、と思います。

この限りある人生の中で、与えられた時間を使って、

私は、何ができるのかな?どう生きればいいのかな?

これからしたいことは?と、自問自答することも多かったです。

メメント・モリ(死を想え)。

死を考えることで、いまを生きる自分の「生」の在り方を

考え直すこともできると思います。

今年も、不平不満をたくさん言いました。

愚痴を並べました。

でも、そんなこの一日を生きたかった人たちがたくさんいる。

忘れてしまいがちだけれど、いつも心に留めておきたいと思います。

 

最近出会った「生」と「死」を考えさせられた本・漫画

 

 

ゲゲゲの鬼太郎」で有名な水木しげるの自伝漫画です。戦時中、激戦地ラバウルへ送られ、隊員は水木さん以外全員玉砕。水木さんも左腕を失いますが、生きて帰国します。不思議で、ちょっと怖いエピソードが面白おかしく描かれ、ページをめくる手が止まりません!

 

 

 

高校の体育の教師だった星野富弘さんは、器械体操の指導中の事故で手足の自由を失います。2024年、78歳で亡くなるまでの54年間、口にペンをくわえ、花々の絵と詩を描き続けました。私は中学時代から、星野さんの作品が大好きですが、改めてエッセイを読むと、「生きる」ということの美しさ、尊さに心を打たれます。

 

 

 

 

 

この「Miyukeyの気まぐれブログ」を始めて、

なんと5年が経ちました。

そして、10月の「世界中の凧が集結☆凧博物館で平和を祈る(愛媛県五十崎) - Miyukeyの気まぐれブログ」の記事をもって、

200記事に到達しました。

 

5年間。

いろいろなことがありました。

ブログを始めてまもなくコロナ禍になり、

不要不急の外出を禁じられる閉塞感と不安の中で

埼玉のマンションの一室で、このブログを書いていたのを思い出します。

それから、日本語教師の仕事を再開したり、愛媛県へ引っ越したり・・・

たくさんの美術作品や訪れた場所、本、映画、ふと目にした言葉から

心を揺さぶられ、深く感動したこと。

今まで綴ってきた、決して多くはない200の記事の中には

私の「感動」や「かけがえのない思い出」が、ぎっしりと詰まっています。

飽きっぽい私が、こんなに長くブログを続けられたのも、

コメントやはてなスター、ブックマークをくださるブログ友の皆さま

読者登録をしてくださっている皆さま、

何より、いま、この記事を読んでくださっているあなたのおかげです。

本当にありがとうございます。

これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

 

200記事!というと、大きな節目に思えますが、

5年で200記事というと、やっぱり少ないなぁと感じます。

でも、私らしいなぁとも思います。

マイペースでの~んびりした私らしさが出ているなぁと。

ブログというものは、その人の人となりが現れるものだと思います。

一度も会ったことがないのに、顔も知らないのに、

ブログを読ませて頂いていると、その人と話をしているかのように

身近に感じられる・・・その人の雰囲気や話し方までも

なんとなく見えてくるような、そんな気がすることがあります。

ブログを通して、人と人が繋がり合える。

住む場所も、年代も性別も仕事も違っていても

このブログを読んでくださっているあなたと、いま、

繋がることができているということ。

それは、本当に素敵なことだと思います。

最近は、めっきり更新頻度が少なくなってしまいましたが

それでも、これからも少しずつでも、私らしく、のんびりと

感動したこと、幸せを感じたこと、ワクワクドキドキの

「Key」を書き続けていけたら嬉しいです。

そして、もしもこのページを読んでくださっているあなたに、

私の見つけた「Key」の輝きが、少しでも伝われば、

こんなに素敵なことはありません。



 

2024年も、まもなく終わり、

また新しい年がやってきます。

来年はどんな年になるでしょうか?

どんな年にしたいですか?

来年の今ごろは、どんな自分になっていたいですか?

どうか平穏な一年でありますように。

そして、皆さまの毎日が、幸せに満ちた輝くものでありますように。

心からお祈り申し上げます。

 

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

 

☆この記事で使用した写真は全てフリー素材Pixabayからお借りしました。

 

<過去記事紹介>

 

miyukey.hatenablog.com

 

miyukey.hatenablog.com

 

miyukey.hatenablog.com

 

miyukey.hatenablog.com

 

 

今週のお題「2024こんな年だった・2025こんな年にしたい」

 

初めて浮世絵の面白さを知る・・・大迫力!UKIYO-E KURASHIKI国芳館で歌川国芳の世界観に魅せられる

浮世絵って、苦手でした。

美人画」と言われても、どこが美人なのかわからないし。

西洋絵画の、光が溢れるような美しい色彩の絵画が好きな私には

浮世絵が平面的に見えて・・・

だから、浮世絵の展覧会は行ったことがなかったし、

どこぞの展覧会で1,2点展示してあっても素通り。

歌川国芳の美術館へ行ってみる?」

今回の倉敷旅行で、そう提案されたときには、正直、

気が進まなかったし、全く期待していませんでした。

ところが・・・!めちゃくちゃ面白かったんです!!

気づいたら、家族の誰よりも、じっくりと時間をかけて

見入ってしまいました。

浮世絵の魅力がわかったとは言いません。

浮世絵の奥深さ、美しさを理解するには、まだまだ相当、時間がかかりそう。

でも、私の中で、どこか「敷居が高い」と感じていた浮世絵が

ぐっと親しみを持って感じられるようになったのは確かです。

肩の力を抜いて、気楽に、面白がっていい。

「食わず嫌い」で、なんとなく苦手だった浮世絵という、ひとつの「扉」を

ほんの少し開くKeyをくれたUKIYO-E KURASHIKI国芳館に感謝をこめて

ご紹介したいと思います☆

 

1、伝統的な日本建築の中で観る歌川国芳作品

 

岡山県倉敷市の美観地区に

2021年に開館した「UKIYO-E KURASHIKI国芳館」。

世界初の歌川国芳の美術館です。

 

 

旅館を改装した建築物の中で、浮世絵を楽しめます。

自然光で作品を鑑賞できるのは、この美術館ならではの魅力。

 

 

 

デビュー作から代表作まで、約100点の作品が並びます。

 

浮世絵の世界にどっぷりと浸かって、ふと目を移すと

窓の外には、青々とした松の木がうねっていたり、

倉敷の街並みが見渡せたり。

 

 

建築物と浮世絵、そして倉敷ならではの窓からの景観のコントラストが

独特のアート空間を作り出しています。

 

 

国芳の代表作「相馬の古内裏」は、近代的な灰色の階段を下りた

地下に展示されており、

ちょっとロックな(??)雰囲気を感じました。



古くは旅館だった建物は、短い階段を上がったり下りたり、

いろいろな部屋があって、小さな迷路のよう。

そんな特性を活かした、美術作品の「見せ方」が、秀逸だと感じました。



一見、浮世絵には似合わないような

若くてファンキーなイメージの美人な学芸員さんが受付にいて、

それが、不思議にも歌川国芳のイメージにピッタリ合っていて

面白かったです。

受付のパネル

2、大迫力!躍動感に溢れた歌川国芳の作品

 

さて、歌川国芳の浮世絵です。

歌川国芳は江戸時代末期を代表する浮世絵師。

 

「鬼若丸の鯉退治」  武者と怪物の決闘は、国芳が得意としたテーマ

 

作品は小さめなのですが、そこに描かれている絵の世界の

迫力に圧倒されます。

まるで動いているかのような、躍動感。

飛び交う弓の音や、侍たちの息遣い、刀を振ったときの風の音までもが

聞こえてくるような、大迫力。

息を呑んで見入ってしまいます。

 

 

「絵画を観ている」というより、壮大なドラマのワンシーンを

観ている感じに似ています。

それも、一番のハイライトの戦闘シーンが

目の前で繰り広げられているような感じと言ったらいいかな??

浮世絵で、こんなに「動」的な魅力を感じるとは思いませんでした。

 

『甲越勇将伝 上杉家廿四将 本庄越前守繁長』

 

「武者絵の国芳」と言われただけある!

画面いっぱいの大胆な構図に惹きつけられます。

現代の漫画やアニメに通ずる表現も多々あります。

この時代にこの表現をした国芳は、やはり天才だったんですね・・・

 

 

こちらは、ゴッホが所蔵していたという浮世絵「賢女烈婦伝」

海外の名だたる画家たちが、浮世絵に影響を受けたといいますが

現代でもなお、国内外に多くのファンを持っているというのが、すごいですね。

 

 

見てください、この躍動感! ただの「美人」じゃなくて、「かっこいい~!!」って思わずため息・・・

 

3、風刺とユーモア、そして見えざるものへの眼差し 

 

 

国芳出世作源頼光公館土蜘蛛作妖怪図」(←←クリックすると画像が見られます。ぜひご覧ください。)

妖怪の顔を、ひとつひとつ見ると、面白すぎて絵の前から動けません。

多くの妖怪が描かれますが、これらは実は悪政に苦しむ人たちを表しています。

妖怪がいるにもかかわらず、うたた寝をしたり、呑気に碁を打っているのは

当時の幕府の面々。

つまり、これは風刺画で、幕府批判の絵なのです。

当時の政治に不満を持っていた人々は、大喜び。

国芳のユーモアと皮肉たっぷりの「謎解き絵」に、庶民たちは夢中になったとか。

 

 

他にも、歌川国芳の作品には、多くの「見えざるもの」が登場します。

妖怪、幽霊、河童や怪物など。

それらに共通しているのは、その存在がとてもユーモラスに描かれていること。

それでいてどこか不気味で不可思議で、見れば見るほど

惹きこまれていくのです。

 

日本人は、多くの「見えざるもの」と共存してきました。いま、国芳の浮世絵の中の妖怪たちを見て、私たちは何を感じるでしょうか。(写真はイメージです。Photo by Miyukey)

 

なぜ人は、「見えざるもの」に魅せられ、惹かれるのか。

歌川国芳の作品群を見ながら、そう考えざるをえませんでした。

古くは、流行り病や災いも、妖怪や魔物の仕業とされていました。

不慮の死を遂げた者は幽霊になり、この世を漂うとか報復するとか・・・

「正体のわからないもの」「理解できないもの」への不安と恐怖から

生み出された、妖怪や化け物、幽霊たち。

「化け物を退治すれば」「妖怪を追い払えば」「幽霊を除霊すれば」

災いはなくなる、病が治る、そう思うことで安堵感を得ていたのでしょう。

けれど、それだけではなく、妖怪は、人々にとって、もっともっと

身近で親しい存在だったのではないかと

歌川国芳作品を観て感じました。

ただ、災いや病をもたらすだけではない。

目には見えないけれど、いつもどこかにいて、こちらの世界を見つめている、

不思議で妖しく、ユーモラスな親しみのある存在として。

 

 

国芳は、西洋絵画を学び、絵画の中に影をつけるなどの

江戸時代にはなかったリアルで斬新な表現方法を用いて、

妖怪を描き出したのです。

国芳が、私のような「浮世絵初心者」にも「おもしろい!」と

思わせる理由のひとつには、その作品の中に

西洋絵画の画法も取り入れているからかもしれません。

 

ネオンが輝く現代に、見えざるものたちが語りかけるものは・・・??

(写真はイメージです Photo by Miyukey)

 

現代は、何でもデータ化・数値化され、

「目に見えるもの」が幅をきかせている時代です。

UFO映像や心霊写真、心霊動画なども簡単に作れるので

TVでもSNSでも、探せば無限に出てきます。

そのときは「怖い」「面白い」と感じても、それは一瞬のこと。

テレビを消したら、あるいはスマホから目を離したら

もう忙しない現実世界に戻り、いま見たものは忘れてしまいます。

明々と照らし出されるネオンやLEDライトの光の中で

「見えざるもの」は人々の心から消えかけています。

それでも、夏になれば心霊特集が組まれたり、怪談話が人気なのは

なぜでしょうか。

人は、「見えざるもの」から離れることはできない。

「死」は、いつの時代も私たちのそばにあるし

コロナのような伝染病もあります。

私達は、いつもどこかで目には見えない「もうひとつの世界」に住む生き物に

惹かれ、恐れ、畏れています。

祖先たちが抱いてきた「見えざるもの」への感情は

私達にも引き継がれているのだと思います。

東海道五十三対 岡部

 

現代に生きる私達が、歌川国芳が描く妖怪たちを見るということ。

不気味ながらも、愉快な表情をしたそれらと向き合うとき、

人間が抱える普遍的な恐れ、そして「見えざるもの」への親しみをこめた眼差しを

強く感じることができました。

 

4、浮世絵初心者さんにもおススメ!歌川国芳ワールド☆



歌川国芳の描く浮世絵は、思わず作品の前で息をつめて見入ってしまうほどの

面白さ、不気味さ、大迫力と躍動感に満ち溢れています。

そしてそれを、古い町並みの残る倉敷の街の、

伝統的な日本建築の中で見ることができるというのは

とても贅沢なことだと思います。

日本人にしか描けない「美」の在り方、

歌舞伎や能など日本の伝統芸能の「美」、

日本に伝わる伝説や言い伝えなどの

妖怪や幽霊や化け物といったものたち。

決して大きくはない作品群の中に、それらがぎゅっと詰まっている

国芳の浮世絵の魅力に心打たれました。

絵を観ることは、絵の中の世界、描いた画家、その作品を愛したたくさんの人々、

そして自分自身、

全てと繋がれることだと思っています。

今回、初めて浮世絵にもその「繋がる」感覚を感じられたのは

素晴らしい体験でした。

時を超えて、国境も超えて、いまなお愛されている国芳の世界観。

浮世絵が好きな方はもちろん、

私のように少し苦手な方も、浮世絵について知識のない方も。

一度、肩の力を抜いて、国芳の作品の前に立ってみてください。

今までは素通りしていた世界が、とても美しく魅力に溢れたものだと

感じられるかもしれません。

 

 

昔ながらの日本の風景が残る美しい街、倉敷で、アートなひと時を満喫しました☆

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

2024年12月21日からは中之島美術館で歌川国芳展が開催されるそうです。

nakka-art.jp

 

 

 

 

<過去記事紹介>

 

miyukey.hatenablog.com

 

miyukey.hatenablog.com

 

miyukey.hatenablog.com

 

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miyukey.hatenablog.com