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和菓子クオリティの美味しいあんこがアスリートのパフォーマンスを向上させる

和菓子等で使用される「あんこ」がスポーツ界にも革命を起こしつつある。あんこ摂取によって肉体改造、エネルギー補給、集中力維持など多くの効果が確認されている。阪神タイガース・近本光司をはじめ、スイマー、クライマー、ボディビルダーなど多くのアスリートが愛用する。

多くの効果が確認される『theANko』は多くの競技で愛用されている。

飲むあんこ『theANko』の開発・販売を行なっている株式会社UNDERWATER代表・平子勝之進氏に話を伺った。

「水球をやっていた頃から、少しでもパフォーマンスを上げたいと思っていました。食事や栄養補給に関しても『何か良いものはないか?』とずっと頭にあった気がします」

平子氏は水球でインターハイ優勝、早稲田大学水泳部水球部門では主将を務め、イタリアへ水球留学も行なったアスリートである。

「栄養知識は多少ありましたが、今のようにサプリメント等が多種多様に商品化されていなかった。食事をしっかりした上でプロテインを摂取するくらいで、練習と試合に備えていました。その中で自分のパフォーマンスが少しでも向上する方法を探していた気がします」

株式会社UNDERWATER代表・平子勝之進氏は、アスリートのパフォーマンスアップのために全力を尽くしている。

~あんこ摂取はスポーツ界では常識になっていた

卒業後に起業、「スポーツに関わるビジネスをしたい」と常に考えていた。知り合いを通じて多くのスポーツ現場に足を運び、コンディション維持における課題や問題点を掬い上げた。

「あんこが身体に良いとは聞いていましたが、アスリートが当たり前のように摂取していて驚きました。例えば、ボディビルダーは試合前のパンプアップ(=筋肉を張らせる)時に糖分を入れると良く、あんこが最適だということでした」

「糖分ならオレンジジュースなど何でも良いですが、量を摂りやすいのであんこを好んで使っている人が多かった。中には自らあんこを炊いて持っていっているボディビルダーもいました。自分であんこを炊けば糖分もコントロールできるということで好まれていました」

缶からスプーンですくったり、袋入りあんこの端を切って押し出して食べる選手もいた。中には羊羹を持参してかじっている選手もいたという。

「ボディビルダーだけでなく、水泳界でもそういう選手を多数見て、あんこの必要性や可能性を感じました」

ボディビルダーにとって試合前のパンプアップ時にはあんこが最適だという。

~ドーピングと飲みやすさへの対応

あんこの必要性を理解した次は、実用性を考えた。絶対にドーピングに引っかからないこと。そしてパフォーマンスを行うにあたってアスリートの妨げにならないこと。この2つをクリアすることが重要だった

「あんこは食品なのでドーピング違反の恐れがありません。どの競技でもドーピング検査の厳格化が進む中、アスリートの方々も安心して摂取できます。また『飲むあんこ』にすることでパフォーマンス中に手軽に摂取できるのも大きいです」

『飲むあんこ』にするためには糖度の調整が必要となった。糖度を高くすると羊羹のように固くなって飲みにくく、低過ぎると日持ちが悪くなるからだ。

「賞味期限を考えれば糖度は高い方が望ましいですが、美味しさと飲みやすさが最優先です。美味しいと思えるものを、手軽に楽しんで食べてもらうことを目指しています」

「東京の和菓子店の間で絶大な信頼を誇る製餡所・木下製餡様に協力いただき開発しました。木下社長が『こんな糖度のあんこは作ったことがない』というほどの低糖度で作り上げた。味を落とさず飲めるあんこができました」

さらにこだわったのは「マイナスのサプリメント」だった。通常のサプリメントのようにプロテインやアミノ酸など添加物をプラスするのではなく、余計なものを一切入れないことを決めた。

「現役時代に摂取したサプリメントが美味しかった記憶がない。普段から多くの我慢をしているアスリートたちに美味しいものを飲んで欲しい。余計な添加物、塩さえも入れず小豆と砂糖だけで作り上げました。和菓子クオリティで誰が食べても美味しいはずです」

大粒の小豆とショ糖99.9%以上の最高級ザラメ「鬼ザラ糖®」だけで作り上げた。スパウトパウチに入れたことでアスリートたちは手を汚すこともなく、美味しいあんこを手軽に摂取できるようになった。

『theANko』によって美味しいあんこを手軽に補給できる。

~あんこで血糖値100-120を維持する

試行錯誤の末、2020年1月に飲むあんこ『theANko』を発売。「スポーツ界で信頼を得るためにはエビデンスが必要」と考えた平子氏は、大学の先輩である至学館大学健康科学部スポーツ科学科・髙橋淳一郎教授に調査を依頼した。

「身体が最も快適に動ける数値が血糖値100-120の状態です。『theANko』摂取でこれを4時間以上維持できます。集中力や疲労回復に関係する血糖値を維持する力は、市販のスポーツドリンク等より優れていることが証明されました」

科学的なエビデンスがとれたことで、『theANko』には多くのアスリートから注目が集まった。野球、競泳、水球、サッカー、バスケットボール、卓球、バドミントン、トライアスロン、ボクシング、ボディビル、クライミングなど、数多くのトップアスリートが飲用している

「阪神の近本さんは試合中もベンチで摂取しています。自転車ロードレースのプロチーム・宇都宮ブリッツェンは公式パワーフードに採用してくれている。クライミングで昇る前に自分のルートを考える時に集中力が増すという選手もいます。トップ選手が信頼して『theANko』を摂取してくれるのは嬉しいです」

平子氏は現場へ足を運んだ際、可能性を踏まえた上での提案も行なっているという。

「週末に行われる水泳大会なら、土曜日が予選と準決勝で日曜日に決勝が行われるケースが多い。予選、準決勝の間はあんこだけで臨んだ方が胃に食物がなく、0コンマを競いやすいのではないか。スイマーによっては良い結果が出ている場合があります」

「試合前ミーティング等、頭を働かせる場面で『theANko』を摂取すれば集中力が増すはず。さまざまな摂取方法、時期があり、個々によっても違いがあります。まずは色々試して、自分自身に最も適した摂取タイミングを見つけて欲しいです」

身体が快適に動く血糖値100-120の状態を長時間、維持できる。

~あんこは日本を代表する文化になれる

最近ではアスリート以外の需要も高まっている。コロナ禍では看護師ら医療従事者に重宝され、今年1月の能登半島地震では被災地で支援活動を行うボランティア向けにも提供して喜ばれた。

「アスリートが最高のパフォーマンスを発揮するためのサポートをしたいという思いは変わりません。そして、その先には誰もが幸せな生活を送るということに繋がるはず。『theANko』を摂取することがQOLの向上に少しでも役立つのなら言うことありません」

また、「あんこを日本を代表する食文化として世界に広めたい」という思いもある。

「日本酒は世界的に認知されています。あんこもブランディングして世界での認知度を高めていきたい。『theANko』の広がりを見ていると、あんこはスポーツや食生活、アニメという文化にも入っていけると感じます」

しろあんの甘さと上品さをイメージしたアニメキャラクター「shiroAN(しろあん)」を起用した「shiroANプロジェクト」も展開中。今後は海外で開催されるコミケイベントにも出展する予定だ。

アニメキャラクター「shiroAN(しろあん)」を起用して、あんこを世界に広める活動も行う。

日本人のあんこに対する愛着を再認識すると共に、あんこを世界へ広げられると信じている。しかし、まずはアスリートが自身のパフォーマンスを発揮してくれることが大事だ。海外で活躍するアスリートから「日本で慣れ親しんだあんこの味にほっとして落ち着いて戦える」と言われたこともある。

「頑張っているアスリートが『theANko』で実力を発揮してくれることは、私たちにとって最高の喜びです」と何度も語ってくれた。

今夏のパリ五輪でも、『theANko』を摂取して世界の舞台で戦うアスリートの活躍が見られるはず。あんこの可能性は無限大、日本が誇る文化のひとつになる日が訪れるのは思ったより早いかもしれない。

(取材/文・山岡則夫、取材協力/写真・株式会社UNDERWATER)

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