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なんでここに先生が!?

全年齢向けエ□漫画がなんでこんなに売れてるのか考えてみた

なんでここに先生が!? 蘇募ロウ
mampuku
mampuku

 ①際どいサービスカットのない話数が存在せず、②あの手この手でラッキースケベを引き起こし、③掲載誌で1・2を争う画力を惜しみなく発揮し、④そのくせ全年齢対象のため肝心な部位は描かれず、⑤ストーリーは辛うじてラブコメの体裁を保つ程度のものである。  とりあえずこれら5つの条件…とりわけ①③⑤にあてはまるマンガを仮に「一般誌のニアエロ漫画」と呼びます。最近増えつつあってしかもどれも売れてますね。「終末のハーレム」「無邪気の楽園」あたりを筆頭に、「パラレルパラダイス」や「監獄学園」「デスラバ」もこれに近い分類かもしれません。ただこの世代における「一般誌のニアエロ」ブームを作ったのはやはり「ToLoveる-ダークネス-」の大ヒットなんじゃないかなって気がしてます。そして、ToLoveるの持つ上述の5つの要素を余すことなく持っているのが「なんでここに先生が!?」なのです。  「一般誌のニアエロ」人気の要件としては 【A】物語の要素としての性交渉が極力持ち込まれず、 【B】一般紙で許されるギリギリを攻めることで 【C】成年向けでは得られない特別感・背徳感を得る。  これABどちらも重要です。もし性交渉もしくは行為があったと匂わせる場面を描写してしまうとそこにシリアスな意味が生まれてしまい、条件⑤を満たすのが難しくなります。大袈裟にたとえるなら「チェーホフの銃」みたいなものです。主人公とヒロインの関係になるべく波風を立てないためにも【A】は守られなければなりません。(「パラレルパラダイス」に関しては物語において性交渉は重要なカギであるにもかかわらず、性交渉しないと話が進まないこともあり、セックス投げ売り&大暴落しているので【A】を満たしていなくても現状問題はないように思われます)  また、【B】を踏み越えた先(成年向けの領域)にあるものは (a.)結合部や陰部の描写と (b.)行為が明確な描写を伴って官能的に描かれること  この2つが主かなと勝手に思っているのですが、ハードル(a.)は一般紙で踏み越えられることはまずなさそうです。ハードル(b.)は少女漫画やBL漫画、一部の青年漫画(主要登場人物の男女が愛情で結ばれる、悪意ある暴力行為が行われる、など、ストーリーの構成要素として描かれる)、あとは例外的ですが週刊少年マガジンの袋とじのようなオマケ漫画……で見られますが、いずれを見ていても思うのは「行為の描写」そのものを楽しむなら多少値は張っても18禁の本を読んだ方がずっと実用的だなってことですね。【C】を得るには【B】をとことん攻めたほうが効果的なはずなのに、行き過ぎて(b.)にまで踏み込んでしまうとじゃあ成年向けでいいじゃん、という矛盾を起こしてしまう。消費者はワガママですね。  結局すべてをバランスよく満たした「ToLoveる」、そして「なんでここに先生が!?」が一番優れているという結論に……。  ちなみに個人的には「終末のハーレム」「デスラバ」が読み応えあって好きなんですが、ストーリー色が強いのでそういうの要らないって人は多いかもしれないですね。

創作文芸サークル「キャロット通信」の崩壊

なぜ人は物語を綴るんだろう?

創作文芸サークル「キャロット通信」の崩壊
toyoneko
toyoneko

「今年読んでよかったマンガリスト」を作ったときに、今年読んだ読み切りで何が良かったかな…と思いだす中で、真っ先に思い出したのが本作だったんですよね というか、「ゼロ災でいこうっ」のシーンが思い浮かんだ(添付) 衝撃的なシーンでした 大人になっていく中で、飛行機事故を契機に、自分の「核」が創作ではなくなっていたということ(又は、自分の「核」は最初からそんなところにはなかったということ)、そして、現実を前に情熱は失われてしまっていたこと、そのことを自覚する物語 それが、本作に対する私の印象でした …が、読み返してみると、実はそうではなかった だって、主人公は、そのことを自覚しながら、それでも、創作をやめられないから 「他の選択肢がない」という理由で、やはり創作を辞めることができない 別の人生を歩めるなら歩みたいと泣くのに、それでも辞めることができない それどころか、キャロット通信は解散し、仲間もいなくなり、 誰も読んでくれない、読者すらいないのに、辞めることができない 「にもかかわらず…私は…懲りもせず」 「また繰り返す…どうして?」 「なぜ??」 たぶん、このセリフこそが、この作品の核心なのでしょう 主人公にとって、創作は、苦痛なのでしょう でも、主人公の救いは、もはや創作しかない だから、主人公は、創作に向き合い続ける 「赤羽」に登場するペイティさんが、 「やはり創らないと気が狂いそうだから創るってコトですね…」 と言ってました(増補改訂版4巻、ボーナストラック9話)、 「創作」というのは、もともと、そういうものなのかもしれないです あ、ところで、そんなふうに「創作」をやめることのできない綿本おふとん先生ですが、トーチwebで新連載とのこと!みんなで応援しようね! https://x.com/offton_w/status/1873197901478019149

01/06(月)に12巻が発売!
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