科学が認める速読のメリット
これまで速読についてデメリットや悪いところを散々書いてきましたが、速読にもメリットはあります。今回は速読のメリットについて解説しています。
いきなりですが、速読のメリットとは何なのかというと、ずばり「知っているところを飛ばせる」、「知っていることしか書かれていない本を読まずに済む」ということです。
速く大量に読んでより多くの知識を身に着けるための方法は、退屈な本に早々に見切りをつけて読むのもやめることなのです。
速読は無駄な投資の損切作業である
以前にも紹介しました著名な経済学者のコーエン教授の場合だと、10冊を読み始めて最後まで読み終わるのは1冊しかないとのことで、一般的な感覚からするとかなり少ないですよね。
しかし、これは私も非常に納得できる話でして、かつてはたくさん本を読んできましたが今では数冊の良書を厳選して読んでいます。
例えるのなら、速読の考え方は「投資の損切」に似ています。大して役に立たない本を速読し続けてしまうことがいわゆる投資の塩漬け状態で、役立たないと思った瞬間に読むのをやめて新しい本を読み始めるのが損切といった感じです。
速読・多読のポイント
これまでの話を踏まえたうえで、速読&多読をするのなら次のことを意識しましょう。
- たくさんの本を読んで速く読めるようになる
- 速く読めるようになったということはそのジャンルに詳しくなったということ
- 同じ話を何度も読んでも時間の無駄なので次のジャンルに移る
- 本を読むスピードがまた下がる
- たくさんの本を読んで速く読めるようになる
- …以下繰り返し
となります。何度も一言っていますが、魔法のような速読法など存在しないのです。
それでも本を読むことは役立ちます
しかし、最後に補足しておきますが、何もこれは「本を読むのが無意味である」と言っているわけではありません。「すでに知っている本を速く読んで自分が賢く成長した気になっている」ことがダメなのです。
途中で説明しましたが、たとえ速読であっても、「無駄な箇所や本を読み飛ばす」速読(スキミングと言います)は役立ちます。小説やエッセイのように何度同じものを読んでも、新しい発見のある文章もあります。
なので、無駄な本を読んで無駄な時間を省くのが速読の役割なのだと覚えておきましょう。