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ナンモワカランアザラシ

Ringed seal rings no bells

『Platform Engineering: A Guide for Technical, Product, and People Leaders』を読んだ

https://www.amazon.co.jp/Platform-Engineering-Technical-Product-Leaders/dp/1098153642

日本語訳はまだ出版されていないため原文で読んだ。

複雑性を制御して事業をスケールさせるために、ソフトウェアの力で抽象化したプロダクトを作って幸せになろうという主張だと読み取った。

"Glue"という特徴的な語をキーワードにしてPlatform Engineeringが解決する課題が説明されていた。クラウドリソースやOSSがいろいろ扱えるようになったのはいいが、それとビジネスをつなぎ合わせるために"Glue"のようなコードが大量に発生しがちである。例えばすべてのチームでTerraform職人が発生するような状況はよくない。その複雑性を吸収するのがPlatform Engineeringである。ソフトウェアによって複雑なクラウドリソースやOSSを抽象化することで、幅広いチームに適用可能なインターフェースを提供しよう。
そしてそのプラットフォームはプロダクトとして扱いたい。顧客志向でmarket fitを考え、ビジネスとしてメトリクスを取得しKPIを定め、信頼に足るプロダクトとして運用し続ける。そして愛されるプラットフォームにしよう。

主観だが、Platform Engineeringはいわゆる「インフラ」「DevOps」「SRE」の言い換えの立ち位置で語られがちだと思う。この本ではそれぞれのレイヤーとは異なる概念として扱われているように感じた。インフラの技芸やDevOps, SRE技術は当たり前としながらプロダクトとしてのプラットフォームエンジニアリングを実践していくという扱いだった。