水野文華

　時は北宋、所は開封。超難関の官吏選抜試験である科挙に何年も落ち続け、希望を失いかけている男がいた。不安に苛まれて家を飛び出したどり着いた先の繁華街で、男は貧しい少年と出会う。 …

「どんな醜女も美しくする」――化粧から衣装の選定までを行う万華楼（ばんかろう）は、都でそんな大評判をとっていた。そこで働く万紅珠（ばんこうじゅ）は、醜女に化粧をするのが何より好き…

突然王都から領地に戻るよう命令された子爵・ヨハン。仕事ばかりで新婚から3年も妻を放っておいた彼は、領地に妻を連れて行くのは身勝手すぎると考え、妻との離婚を決意する。

傲慢な皇太子と、冤罪によって宦官にされた側仕えの物語。