益田市
益田市(ますだし)は、島根県の西部(石見地域)に位置する市。
ますだし 益田市 | |||||
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萬福寺庭園 | |||||
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国 | 日本 | ||||
地方 | 中国地方(山陰地方) | ||||
都道府県 | 島根県 | ||||
市町村コード | 32204-1 | ||||
法人番号 | 2000020322041 | ||||
面積 |
733.19km2 | ||||
総人口 |
42,330人 [編集] (推計人口、2024年11月1日) | ||||
人口密度 | 57.7人/km2 | ||||
隣接自治体 |
浜田市、鹿足郡津和野町、吉賀町 山口県:萩市、岩国市 広島県:廿日市市、山県郡北広島町、安芸太田町 | ||||
市の木 | ケヤキ | ||||
市の花 | スイセン | ||||
益田市役所 | |||||
市長 | 山本浩章 | ||||
所在地 |
〒698-8650 島根県益田市常盤町1番1号 北緯34度40分29秒 東経131度50分34秒 / 北緯34.67475度 東経131.84283度座標: 北緯34度40分29秒 東経131度50分34秒 / 北緯34.67475度 東経131.84283度 | ||||
外部リンク | 公式ウェブサイト | ||||
ウィキプロジェクト |
山口県、広島県と接している。北は日本海に面しており、南には中国山地がある。山陰と山陽を結ぶ交通の要衝地である。2022年11月に世界歴史都市連盟に加盟した[1]。
地理
編集本州の西端部に位置し、日本海に面する。現在の益田市の中心部は高津川と益田川との間の狭い氾濫原に形成されている。このような地形であることに加え、東シナ海の湿った風と朝鮮半島からの風が合流して線状降水帯が形成されやすいため、1965年や1983年など、豪雨によって複数回被災している。なお、中世以前からの街の中心部は益田駅東方にある。
益田市は以前から山口県と境界を接しており、2004年に美都町と匹見町を吸収合併した結果、広島県とも境界を接するようになった。合併後の益田市の市域面積は島根県内の自治体では最大である。市域の南部は中国山地の西部に当たり、1,000 m級の山々が連なり、特に2004年に合併した美都地区、匹見地区についてはエリアの9割近くが山林で占められている。
主な山岳
編集- 恐羅漢山 (1,346.4 m)
- 安蔵寺山 (1,263.2 m)
- 広見山 (1,186.7 m)
- 赤谷山 (1,181.0 m)
- 大神ヶ岳 (1,177 m)
- 燕岳 (1,078.7 m)
- 高岳 (1,054.3 m)
主な河川
編集島嶼
編集気候
編集匹見地区は、日本最西端の豪雪地帯である。
益田(あけぼの東町)の気候 | |||||||||||||
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月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 20.4 (68.7) |
24.1 (75.4) |
26.6 (79.9) |
31.7 (89.1) |
32.4 (90.3) |
36.1 (97) |
37.9 (100.2) |
39.3 (102.7) |
37.4 (99.3) |
33.7 (92.7) |
27.8 (82) |
25.3 (77.5) |
39.3 (102.7) |
平均最高気温 °C (°F) | 9.3 (48.7) |
10.3 (50.5) |
13.7 (56.7) |
18.8 (65.8) |
23.5 (74.3) |
26.4 (79.5) |
30.7 (87.3) |
32.2 (90) |
27.9 (82.2) |
22.8 (73) |
17.5 (63.5) |
11.9 (53.4) |
20.4 (68.7) |
日平均気温 °C (°F) | 5.5 (41.9) |
6.1 (43) |
8.9 (48) |
13.7 (56.7) |
18.4 (65.1) |
22.1 (71.8) |
26.5 (79.7) |
27.6 (81.7) |
23.3 (73.9) |
17.7 (63.9) |
12.6 (54.7) |
7.8 (46) |
15.9 (60.6) |
平均最低気温 °C (°F) | 1.9 (35.4) |
1.9 (35.4) |
4.0 (39.2) |
8.4 (47.1) |
13.3 (55.9) |
18.2 (64.8) |
23.0 (73.4) |
23.8 (74.8) |
19.3 (66.7) |
13.1 (55.6) |
8.2 (46.8) |
4.0 (39.2) |
11.6 (52.9) |
最低気温記録 °C (°F) | −5.1 (22.8) |
−7.3 (18.9) |
−2.5 (27.5) |
−1.9 (28.6) |
3.4 (38.1) |
8.7 (47.7) |
13.6 (56.5) |
16.3 (61.3) |
7.4 (45.3) |
2.9 (37.2) |
0.2 (32.4) |
−2.3 (27.9) |
−7.3 (18.9) |
降水量 mm (inch) | 97.0 (3.819) |
80.5 (3.169) |
121.4 (4.78) |
109.8 (4.323) |
124.4 (4.898) |
179.8 (7.079) |
238.2 (9.378) |
136.0 (5.354) |
169.6 (6.677) |
107.6 (4.236) |
96.5 (3.799) |
109.8 (4.323) |
1,570.5 (61.831) |
平均降水日数 (≥1.0 mm) | 13.2 | 12.2 | 12.5 | 10.4 | 9.4 | 11.4 | 10.9 | 8.8 | 10.1 | 8.7 | 10.3 | 13.5 | 131.3 |
平均月間日照時間 | 74.5 | 99.4 | 156.3 | 191.9 | 213.9 | 160.9 | 182.9 | 215.4 | 164.2 | 170.0 | 121.4 | 81.2 | 1,840.6 |
出典:気象庁 |
匹見(1991年 - 2020年)の気候 | |||||||||||||
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月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
降水量 mm (inch) | 149.3 (5.878) |
124.3 (4.894) |
150.6 (5.929) |
121.1 (4.768) |
141.8 (5.583) |
201.7 (7.941) |
286.9 (11.295) |
185.1 (7.287) |
206.3 (8.122) |
114.1 (4.492) |
109.0 (4.291) |
159.7 (6.287) |
1,948.6 (76.717) |
平均降水日数 (≥1.0 mm) | 17.8 | 14.9 | 14.4 | 11.1 | 9.9 | 12.1 | 12.9 | 10.6 | 11.3 | 9.3 | 11.2 | 16.0 | 151.6 |
出典1:Japan Meteorological Agency | |||||||||||||
出典2:気象庁[2] |
歴史
編集中世には益田氏の本拠であり、益田氏の名字は当地に由来する。近世は高津川より東は浜田藩、西は津和野藩が統治した。
年表
編集- 1952年(昭和27年)11月1日 - 益田市消防本部を設置。
- 1953年(昭和28年)4月1日 - 島根県立益田産業高等学校が開校。
- 1963年(昭和38年)4月1日 - 島根県立益田工業高等学校が開校。
- 1965年(昭和40年)7月13日 - 集中豪雨により多田川の堤防が3か所で決壊。民家流出1戸、一部流出2戸、床上浸水328戸、床下浸水263戸[3]。
- 1970年(昭和45年)10月31日 - 益田地区広域市町村圏事務組合を設立。
- 1975年(昭和50年)3月 - 高島の全住民が集団移住し、高島を無人化。
- 1993年(平成5年)7月 - 石見空港が開港。
- 2002年(平成14年)
- 2005年(平成17年)10月9日 - 島根県芸術文化センター グラントワが開館。
- 2006年(平成18年)
- 4月1日 - 島根県立益田産業高等学校と島根県立益田工業高等学校が統合され、島根県立益田翔陽高等学校が開校。
- 7月29日 - 益田駅前ビル EAGAが開業。
- 2007年(平成19年)3月24日 - 益田道路須子IC - 高津IC間が開通。
- 2008年(平成20年)10月19日 - 萩・石見空港マラソン全国大会の第1回大会開催。
- 2010年(平成22年)3月27日 - 益田道路遠田IC - 久城IC間が開通。
- 2011年(平成23年)4月1日 - 萩ケーブルネットワーク(現・萩テレビ)が益田市内にてケーブルテレビ事業(ひとまろビジョン)を開始。
行政区域の変遷
編集行政
編集市長
編集- 山本浩章(4期目)
- 任期:2028年8月1日
歴代市長
編集代 | 氏名 | 就任日 | 退任日 | 備考 |
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初代 | 伊藤正男 | 1952年8月25日 | 1964年8月1日 | 3期 |
2代 | 島田暉山 | 1964年8月2日 | 1976年8月1日 | 3期 |
3代 | 神崎治一郎 | 1976年8月2日 | 1992年8月1日 | 4期 |
4代 | 渋谷義人 | 1992年8月2日 | 1996年8月1日 | 1期 |
5代 | 田中八洲男 | 1996年8月2日 | 2000年8月1日 | 1期 |
6代 | 牛尾郁夫 | 2000年8月2日 | 2008年8月1日 | 2期 |
7代 | 福原慎太郎 | 2008年8月2日 | 2012年8月1日 | 1期。当時、全国でもっとも若い35歳3か月での市長就任となった。 |
8代 | 山本浩章 | 2012年8月2日 | 現職 | 2016年7月再選。2020年7月3選。2024年無投票で4選 |
議会
編集- 定数:20人
- 任期:2027年9月8日
支所
編集旧美都町・旧匹見町の町役場跡に総合支所(美都総合支所・匹見総合支所)が置かれている。
国の機関
編集県の機関
編集- 島根県西部県民センター 益田事務所
- 島根県益田県土整備事務所
- 島根県西部農林振興センター 益田事務所
- 島根県益田教育事務所
- 島根県益田保健所
- 島根県益田家畜保健衛生所
- 島根県消費者センター 石見地区相談室
- 島根県益田児童相談所
- 島根県立西部高等技術校
- 島根県芸術文化センター
司法
編集経済
編集駅前再開発
編集旧市街の益田駅の付近は、2001年3月に策定された「第4次益田市総合振興計画」と「益田市中心市街地活性化基本計画」に基いて、2004年11月から再開発が進められている。これにより、駅前に再開発ビル「益田駅前ビル EAGA」や「島根県芸術文化センター グラントワ」が建設され、旧市街を通る中島染羽線が整備拡幅された。
農業
編集益田市付近では、メロン(アムスメロン、アールスメロン)やトマト、ワサビが栽培されている。果樹では、ブドウやユズの栽培が見られる。
漁業
編集益田市は日本海に面しており、土田漁港、大浜漁港、木部漁港、津田漁港、小浜漁港、飯浦漁港などで、益田市付近では「ツガニ」と呼ばれるモクズガニなどの水揚げを行っている。また、付近の主要河川である高津川ではアユの漁獲も行っており、高津川産は1 kgあたり1万円を超える場合もある。
製造業
編集食品関係では銘菓として鶏卵饅頭が製造されている。また、ダイワボウホールディングスのグループ会社が繊維製品を、三菱電機関係会社が電子部品を、それぞれ製造している。
商業
編集- スーパーマーケット
- Aコープ
- キヌヤ
- ドラッグストア
本社を置く主要企業
編集工場・事業所を置く主要企業
編集- ダイワボウレーヨン工場(旧・大和紡績益田工場)
- ダイワボウプログレス益田工場
- ダイワボウポリテック益田工場
- ダイワボウオーシャンテック益田工場
姉妹都市・提携都市
編集- 日本
- 日本国外
人口・地域
編集人口
編集益田市と全国の年齢別人口分布(2005年) | 益田市の年齢・男女別人口分布(2005年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
■紫色 ― 益田市
■緑色 ― 日本全国 |
■青色 ― 男性
■赤色 ― 女性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
益田市(に相当する地域)の人口の推移
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総務省統計局 国勢調査より |
教育
編集小学校
編集- 益田市立益田小学校
- 益田市立高津小学校
- 益田市立吉田小学校
- 益田市立吉田南小学校
- 益田市立安田小学校
- 益田市立鎌手小学校
- 益田市立真砂小学校
- 益田市立豊川小学校
- 益田市立西益田小学校
- 益田市立桂平小学校
- 益田市立戸田小学校
- 益田市立中西小学校
- 益田市立東仙道小学校
- 益田市立都茂小学校
- 益田市立匹見小学校
中学校
編集- 益田市立益田中学校
- 益田市立高津中学校
- 益田市立益田東中学校
- 益田市立東陽中学校
- 益田市立真砂中学校
- 益田市立横田中学校
- 益田市立小野中学校
- 益田市立中西中学校
- 益田市立美都中学校
- 益田市立匹見中学校
高等学校
編集特別支援学校
編集専修学校
編集公共職業能力開発施設
編集- 島根県立西部高等技術校
交通
編集益田市を始めとする石見地域は、他地域との交通の便が芳しくない。それでも、鉄道では2001年に山陰本線の高速化工事が完成し、県庁所在地の松江市とは特急「スーパーまつかぜ」・「スーパーおき」により2時間で結ばれるようにはなった。また、山陰本線で山口県の萩市方面と、山口線で山口県の県庁所在地である山口市と接続されている。なお、高速交通機関の1つとして石見空港が整備され、全日本空輸 (ANA) により東京便が1日2往復就航している。ただし、空港は山陰本線に近いものの、鉄道とは直接接続されていない。
空港
編集鉄道
編集- 西日本旅客鉄道(JR西日本)
中心となる駅:益田駅
バス
編集- 一般路線バス・特急バス
- 石見交通が市内全域を網羅する。そのほか、下記特急バスも市内で途中乗降可能。
- かつてはJRバス中国も岩益線として益田 - 新岩国 - 岩国 - 広島間を運行していたが、廃止された。
- 長距離高速バス
- コミュニティバス・廃止代替バス
道路
編集山陰自動車道三隅 - 益田間では、石見三隅ICと遠田ICの間で三隅・益田道路の工事が進んでおり、2025年の全線開業を目指している[5]。
久城IC - 高津IC間は県道久城インター線で結ばれている。
道の駅
編集名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
編集レジャー
- 三里ヶ浜 - 石見空港の北の海岸で、持石海水浴場とも呼ばれる。
- 益田競馬場 - 2002年8月に休止され、益田場外発売所のみに変更された。競馬場の敷地は残っているものの、用地の一部は、島根県立西部高等技術校などに転用された。なお、付近には乗馬のための施設が残っている。
観光
益田市出身の有名人
編集文化人
芸能・マスコミ
ゆかりのある人物
編集脚注
編集- ^ “世界歴史都市連盟への加盟について|益田市”. www.city.masuda.lg.jp (2023年1月17日). 2023年3月27日閲覧。
- ^ “匹見 過去の気象データ検索”. 気象庁. 2023年10月7日閲覧。
- ^ 「授業中、高校が孤立 山陰に豪雨被害続出」『日本経済新聞』1965年7月14日、15面
- ^ 伊藤周「益田市の合併10周年記念、式典開く 市の魚「アユ」に」『朝日新聞』(朝日新聞社)、2014年11月2日
- ^ http://www.cgr.mlit.go.jp/sanindo/progress/shimane/12/index.html
関連項目
編集外部リンク
編集- 行政
- 観光
- 地図
- 益田市に関連する地理データ - オープンストリートマップ
- 島根県益田市 (32204A1968) | 歴史的行政区域データセットβ版 - Geoshapeリポジトリ
- 地図 - Google マップ
- 『益田市』 - コトバンク