マルビン
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マルビン | |
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(2S,3R,4S,5S,6R)-2-[ [7-hydroxy-2-(4-hydroxy-3,5-dimethoxyphenyl)-5-[ [(2S,3R,4S,5S,6R)-3,4,5-trihydroxy-6-(hydroxymethyl)-2-tetrahydropyranyl]oxy]-3-chromenyliumyl]oxy]-6-(hydroxymethyl)tetrahydropyran-3,4,5-triol | |
別称 Malvidin 3,5-diglucoside | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 16727-30-3 |
PubChem | 441765 |
KEGG | C08718 |
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特性 | |
化学式 | • C29H35O17+ (cation)
• C29H35O17Cl (chloride) |
モル質量 | • 655.578 mg/(cation)
• 691.031 mg/l(chloride) |
精密質量 | 655.187425 u |
外観 | reddish blue, odourless powder [1] |
水への溶解度 | nearly unsoluble [1] |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
マルビン(Malvin)は、天然に存在するアントシアニンである。マルビジンのジグルコシドであり、アオイ属、サクラソウ属、ツツジ属等の植物の主要な色素となっている[2]。ヒスイカズラの特徴的な緑色は、マルビンとサポナリンが1:9の割合で存在することによる共色素効果の結果である。
食物中の存在
[編集]マルビンは、以下のような様々な食物中にも見られる。
- 野菜:アボカド、テンサイ、ササゲ、キャベツ、ニンジン、ナス、エンドウ、ダイズ、オリーブ、タマネギ、ピメント[要曖昧さ回避]、ジャガイモ、ハツカダイコン、トマト、カブ
- 木の実:クルミ、カシューナッツ
- ハーブ/スパイス:パプリカ、マスタードシード、シナモン
- 果物:リンゴ、イチジク、スイカ、ルバーブ、イチゴ、マルメロ、モモ[3]、ナシ、スモモ、ブドウ、アンズ、バナナ、ブラックベリー、ブルーベリー、ボイセンベリー、サクランボ、クランベリー、クロスグリ
- 魚介類:カニ
- 乳製品:アルブミン(牛乳)、チーズ、ヨーグルト、バター
- 糖類:テンサイ、蜂蜜
マルビンは、アレルギーを持っていなければ、摂取しても危険ではない。マルビンへのアレルギーがある場合、大量に摂取すると、便秘、ひどいおなら、吐き気または下痢等の症状を催す。
出典
[編集]- ^ a b MSDS from CarlRoth (German)
- ^ J. A. Joule, K. Mills: Heterocyclic Chemistry., S. 173, Blackwell Publishing, 2000, ISBN 978-0-632-05453-4
- ^ Low-Density Lipoprotein Antioxidant Activity of Phenolic Compounds and Polyphenol Oxidase Activity in Selected Clingstone Peach Cultivars. Susan Chang, Christine Tan, Edwin N. Frankel and Diane M. Barrett, J. Agric. Food Chem., 2000, 48, pages 147-151, doi:10.1021/jf990456