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高橋真琴

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

高橋 真琴(たかはし まこと、男性、1934年昭和9年)8月27日[1] - )は、日本の画家漫画家イラストレーター[2]大阪府大阪市出身[3]千葉県佐倉市在住[4]

来歴

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中学時代に中原淳一蕗谷虹児の絵に憧れて、叙情画に興味を持つ[1]

1950年(昭和25年)、大阪市立泉尾工業高等学校色染科卒業[1]

1953年(昭和28年)[2]、榎本法令館より『奴隷の女王』で貸本漫画デビュー[5]。その後は大阪の日の丸文庫やあかしや書房などで貸本少女漫画を手がける。

1957年(昭和32年)、雑誌『少女』(光文社)にて「悲しみの浜辺」で雑誌デビュー。1958年(昭和33年)より「あらしをこえて」「東京〜パリ」(原作:春名誠一)「プチ・ラ」(原作:橋田寿賀子)などのバレエ漫画を続けて発表する。この頃よりぬりえ文房具衣服などのデザインも手がける[2]

アトリエを東京都文京区に移す[6]。『なかよし』『マーガレット』『よいこ』などの少女誌・幼女誌の表紙挿絵、絵物語を執筆。

1963年(昭和38年)、千葉県佐倉市上志津にアトリエを移す。1987年に「真琴画廊」を開廊(現在は閉廊)[6]

1992年平成4年)、初の個展を開催。好評を受け、以後、定期的に東京と関西で新作を発表する。

2013年(平成25年)、ロリータ・ファッションブランド「Victorian maiden」とコラボレーション。

2015年(平成28年)11月2日、真琴画廊株式会社法人化。

2016年(平成29年)、ファッションブランドアナスイのカジュアルブランド「ドーリーガールバイアナスイ」とコラボレーションの商品(高橋真琴のイラストの少女が着ているワンピースや、アクセサリーなど)を発表した[7]

2017年(平成30年)2月、ファッションブランドのジェニーファックスと高橋とのコラボレーションアイテム「MACOTO WITH JENNY」が発売された[8]。また同年9月、「2018年春夏パリコレクション」でコム・デ・ギャルソンとのコラボレーションを発表した[9]

2018年(平成30年)、1963年より在住している佐倉市の“佐倉親善大使”に任命される[6]

2018年より高橋真琴イラストのラッピングバスとなった佐倉市コミュニティバス

2020年(令和2年)3月、公式ホームページをリニューアル。2019年にやや体調を崩したが回復したことを併せて報告。以後、意欲的に創作活動を行っていることを伝えた[10]

2021年(令和3年)、高橋が親善大使を務める千葉県佐倉市のふるさと納税のお礼状にイラストが用いられた[4]

2022年(令和4年)、米寿を迎えたことを祝い「米寿記念 高橋真琴展」を四季に合わせ4会場(春の章:池袋東武、夏の章:日本橋三越、秋の章:名古屋松坂屋、冬の章:大丸心斎橋)で開催。

2023年(令和5年)、画業70周年を記念し「高橋真琴展〜麗しの微笑み〜 少女画を描き、画業70周年」展覧会を高松三越で開催。なお、四国で高橋の展覧会が行われるのは初めてである[11]。8月23日 - 28日に日本橋三越でも開催された。

2024年(令和6年)、卒寿(90歳)を迎えるにあたり3月から11月にかけて「高橋真琴 卒寿記念展 お姫さまの夢の国」を4会場(東京(有明、新宿)・兵庫(夙川)・大阪(梅田)で開催する。

作風

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主に童話のヒロイン、雑誌のカラーページなど、少女を題材とした作品を手がける。緻密な装飾的描写と、華やかで繊細な彩色を特徴とする。

1995年(平成7年)にはじめて刊行された画集『あこがれ』の帯に「少女の瞳にはじめて星が輝いたあの日」とあり、イラストの少女の瞳に星を描いた最初の作家と言われているが、1957年の雑誌デビュー以前に、手塚治虫石森章太郎が発表した漫画のキャラに星が描かれているものがあるため、真偽は定かではない[12]。しかしながら、高橋の持ち味である繊細なタッチで輝きを表現した瞳は「瞳に星を入れるスタイルを“完成させた”」と評されている[6]

書籍

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  • 『あこがれ』 成美堂出版、1995年ISBN 978-4875194057
  • 『少女ロマンス 高橋真琴の世界』 PARCO出版、1999年ISBN 978-4891945992
  • 『もりのおともだち』 小学館、2000年ISBN 978-4097581178
  • 『MACOTOのおひめさま』 PARCO出版、2001年ISBN 978-4891946241
  • 『ゆめ少女』 小学館、2001年ISBN 978-4096814123
  • 『愛のおくりもの』 美術出版社、2003年ISBN 978-4568103496
  • 『おひめさま えほん』 ブッキングISBN 978-4835440897
  • 『うろこひめ』 主婦と生活社、2004年 ※絵:高橋真琴、文:嶽本野ばらISBN 978-4391130300
  • 『高橋真琴の少女ぬりえ 世界のおひめさま』 講談社、2006年ISBN 978-4062136761
  • 『高橋真琴の少女ぬりえ 日本のおひめさま』 講談社、2006年ISBN 978-4062136778
  • 『パリ〜東京/さくら並木 完全復刻版』 小学館、2006年ISBN 978-4778030230
  • 『高橋真琴のまんがアンデルセン 人魚姫・マッチ売りの少女・野の白鳥』 復刊ドットコム、2010年(底本:「マッチ売りの少女」1977年・集英社刊)ISBN 978-4835445366
  • 『MACOTOPIA 高橋真琴 喜寿記念画集』 復刊ドットコム、2011年ISBN 978-4835447599
  • 『ペローとグリムのおひめさま シンデレラ』 学研プラス、2011年 ※絵:高橋真琴、文:八百板洋子ISBN 978-4052033773
  • 『にんぎょひめ―アンデルセンのおひめさま』 学研プラス、2012年 ※絵:高橋真琴、文:八百板洋子ISBN 978-4052035784
  • 『日本と中国のおひめさま かぐやひめ』 学研プラス、2013年 ※絵:高橋真琴、文:八百板洋子ISBN 978-4052038433
  • 『夢見る少女たち』 PIE International、2013年ISBN 978-4756243805
  • 『ベストオブ劇画タカラヅカ』 復刊ドットコム、2014年 ※表紙ISBN 978-4835450704
  • 『真琴の美学』 復刊ドットコム、2015年ISBN 978-4835451961
  • 『高橋真琴 ぬりえブック 少女と美しい風景』 玄光社、2016年ISBN 978-4768307304
  • 『ロマンティック乙女スタイル』 PIE International、2017年ISBN 978-4756249647
  • 『高橋真琴の宝石箱』 講談社、2021年ISBN 978-4065191163
  • 『高橋真琴のお姫さまとヒロインたち Etoile』パイインターナショナル 2022年ISBN 978-4756256010

その他

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脚注

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  1. ^ a b c 高橋真琴について|高橋真琴 公式ウェブサイト 真琴アート株式会社
  2. ^ a b c 高橋真琴 『少女ロマンス 高橋真琴の世界』 pp.124-125、PARCO出版、1999年
  3. ^ 画家・高橋真琴さんの輝く瞳の少女絵100点 西宮阪急で原画展 産経ニュース 2015.9.10 07:08更新
  4. ^ a b “高橋真琴による乙女なイラストが千葉県佐倉市でふるさと納税のお礼状に”. コミックナタリー (ナターシャ). (2021年5月7日). https://natalie.mu/comic/news/427285 2021年5月7日閲覧。 
  5. ^ 辰巳ヨシヒロ 『劇画漂流(下)』 p.424、講談社漫画文庫、2013年
  6. ^ a b c d 佐倉に移り住んで半世紀以上、少女絵画家・高橋真琴さんが愛する「自然と調和したまち」”. Sakulike (2020年7月1日). 2021年10月29日閲覧。
  7. ^ ISETAN PARKnet[リンク切れ]参照
  8. ^ ヴィレッジヴァンガードHP
  9. ^ コム デ ギャルソンと高橋真琴 パリコレから西武渋谷店へ走れ!”. FASHION (2017年10月17日). 2021年10月29日閲覧。
  10. ^ 真琴だより”. 高橋真琴 公式ウェブサイト 真琴アート株式会社 (2020年3月12日). 2021年10月29日閲覧。
  11. ^ 高松三越で少女画家・高橋真琴さん作品展 四国初、直筆原稿も”. 高松経済新聞. みんなの経済新聞 (2023年5月3日). 2023年5月5日閲覧。
  12. ^ 少女マンガはどこからきたの? web展「少女マンガ的表現 - 瞳の星①」”. 明治大学 東京国際マンガ図書館. 2021年10月29日閲覧。
  13. ^ “少女マンガはどこからきたの?上田トシコ、むれあきこら50~60年代の少女マンガ語る書籍”. コミックナタリー (株式会社ナターシャ). (2023年6月2日). https://natalie.mu/comic/news/527169 2023年6月2日閲覧。  "帯:ジャンルを育てたレジェンドたちの証言/1953年の手塚治虫「リボンの騎士」から1972年の池田理代子「ベルサイユのばら」までの期間で、少女マンガというジャンルがいかにして開拓されてきたのかをたどる。"

外部リンク

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