金石年弘
金石 年弘(かねいし としひろ、1978年12月19日 - )は、大阪府堺市出身のレーシングドライバー。2001年のドイツF3選手権チャンピオン。
プロフィール
[編集]- 身長:180cm
- 体重:69kg
- 血液型:Rh+B型
- 愛車:ホンダ・インスパイア
経歴
[編集]実家がカートショップ「堺レーシングサービスKANEISHI」(SRSK=堺レーシング)を経営しており、自然な流れでレーシングカートの世界へ入る。10歳からカート競技を開始し、その後、全日本カート選手権で2度タイトルを取るなど、参加したほぼ全てのクラスでチャンピオンに輝いている。1997年には鈴鹿サーキットレーシングスクール・フォーミュラクラス(SRS-F)に入校し、スカラシップを獲得した。同期には、佐藤琢磨・松田次生らの強力なライバルが顔を揃えていて「華の3期生」と呼ばれている[1]。
1998年より全日本F3選手権に参戦を開始し、1999年には2勝を挙げシリーズ2位の好成績を収めた。2000年から2年間はドイツに渡りARTAの支援を受け、ドイツF3選手権を戦った。特に2001年は2勝を挙げ、最終戦まで縺れる混戦を制し日本人初ドイツF3シリーズチャンピオンを獲得した。この年は、フランスF3選手権を福田良が、イギリスF3選手権を佐藤琢磨がそれぞれ制しており、欧州主要F3シリーズで日本人が同時にシリーズチャンピオンを獲得したのは史上初の出来事であった。
2002年は日本に凱旋帰国し全日本選手権フォーミュラ・ニッポンにステップアップした。2003年には第9戦もてぎラウンドにて初優勝を飾り、シリーズランキングも4位に食い込んでいる。2005年は一旦シートを失ったが、2006年は、同じレーシングドライバーで従兄の金石勝智がドライビングアドバイザーを務めるARTAから復帰し、最高位は2位。2007年も同体制で臨んだが、エンジニアの変更が影響し思うような成績が残せず、2008年は2004年に所属していた古巣5ZIGENに移籍し、2度の入賞を果たすも、2009年はチームが参戦を断念し、再びシートを失った。 2012年、従兄の勝智がオーナーを務めるHP REAL RACINGにて4年ぶりにフォーミュラ・ニッポンに復帰
一方全日本GT選手権・SUPER GTにおいては、2002年第2戦富士ラウンドでチーム国光からNSXでデビューする。2003年はARTAからフル参戦を果たす。2004年及び2005年は日産陣営のハセミモータースポーツに在籍し、フェアレディZで戦う。この間は着実にポイントを稼ぐ走りは披露したが、優勝は果せなかった。2006年はレギュラーシートを得られなかったが、2007年は金石勝智が立ち上げたRollingStone Real RacingからNSXで参戦。2008年もメインスポンサーがいなくなったものの、同体制で臨む。2009年からはKEIHINがメインスポンサーになり塚越広大を2ndドライバーに迎え引き続き参戦した。
レース戦績
[編集]- 1989年 - カート初走行
- 1990年 - SL大阪シリーズA2クラス
- 1991年
- SL大阪シリーズA2クラス(シリーズチャンピオン)
- ナショナル近畿地区A2クラス(シリーズチャンピオン)
- 1993年 - 全日本カート選手権FAクラス(シリーズ2位)
- 1994年 -全日本カート選手権FAクラス(シリーズチャンピオン)
- 1995年 - 全日本カート選手権FSAクラス(シリーズ8位)
- 1996年 - 全日本カート選手権FSAクラス(シリーズ7位)
- 1997年
- 全日本カート選手権FSAクラス(シリーズチャンピオン)
- SRS-Fに入校(スカラシップ獲得)
- 1998年 - 全日本F3選手権(#55 ARTA ダラーラ無限/ダラーラF398 MF204B)(シリーズ6位)
- 1999年
- 全日本F3選手権(#55 ARTA399無限/ダラーラF399 MF204B)(シリーズ2位・2勝)
- 第1回F3コリアGP出場 (総合5位)
- 2000年
- 2001年
- ドイツF3選手権(Opel Team BSR #8)(シリーズチャンピオン・2勝)
- F3ポーGP(Opel Team BSR #18/ダラーラF301・オペル)
- F3マルボロマスターズ
- F3マカオGP
- F3コリアSP(Opel Team BSR #1/ダラーラF300・オペル)
- AUTOBACS Super Challenge Race(#23 ARTA FD/FD-99 MF224)(決勝6位)
- 2002年
- 全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(AUTOBACS RACING TEAM AGURI #56/レイナード01L MF308)(シリーズ7位)
- 全日本GT選手権・GT500クラス<Rd.2 スポット参戦>(チーム国光 with MOONCRAFT #100 RAYBRIG NSX/NSX NA2 C32B)(シリーズ20位)
- 2003年
- 全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(Forum eng, ARTA TEAM LeMans #7/ローラB351 MF308)(シリーズ4位・1勝)
- 全日本GT選手権・GT500クラス(AUTOBACK RACING TEAM AGURI #8 ARTA NSX/NSX LA-NA2 C32B)(シリーズ19位)
- 2004年
- 全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(ADiRECT TEAM 5ZIGEN #2/ローラB351 MF308)(シリーズ12位)
- 全日本GT選手権・GT500クラス(ハセミモータースポーツ #3 G'ZOX SSR ハセミZ/フェアレディZ Z33 VQ30DETT)(シリーズ4位)
- 2005年
- SUPER GT・GT500クラス(ハセミモータースポーツ #3 G'ZOX HASEMI Z/フェアレディZ Z33 VQ30DETT)(シリーズ8位)
- 第12回十勝24時間レース・ST-3クラス(TOMEI SPORTS #33 イーストオーシャンings Z/フェアレディZ Z33)(総合26位・クラス8位)
- 2006年
- 全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(AUTOBACS RACING TEAM AGURI #55/ローラB06/51 HF386E)(シリーズ9位)
- SUPER GT・GT500クラス<Rd.6 スポット参戦>(Team Honda Racing #8 ARTA NSX/NSX NA2 C32B)(シリーズ22位)
- 2007年
- 全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(AUTOBACS RACING TEAM AGURI #56/ローラB06/51 HF386E)
- SUPER GT・GT500クラス(RollingStone Real Racing #17 REAL NSX/NSX NA2 C32B)(シリーズ14位)
- 2008年
- 全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(SG team 5ZIGEN #5/ローラB06/51 HF386E)(シリーズ14位)
- SUPER GT・GT500クラス(Real Racing with LEON #17 REAL NSX/NSX NA2 C32B)(シリーズ19位)
- 2009年 - SUPER GT・GT500クラス(KEIHIN REAL RACING #17 KEIHIN NSX/NSX NA2 C32B)(シリーズ5位)
- 2010年 - SUPER GT・GT500クラス(KEIHIN REAL RACING #17 KEIHIN HSV-010/HSV-010 HR10EG)(シリーズ3位・1勝)
- 2011年 - SUPER GT・GT500クラス(KEIHIN REAL RACING #17 KEIHIN HSV-010/HSV-010 HR10EG)(シリーズ4位)
- 2012年
- 全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(HP REAL RACING #10/スウィフト017.n HR12E)(シリーズ12位)
- SUPER GT・GT500クラス(KEIHIN REAL RACING #17 KEIHIN HSV-010/HSV-010 HR10EG)(シリーズ12位)
- 2013年 - SUPER GT・GT500クラス(KEIHIN REAL RACING #17 KEIHIN HSV-010/HSV-010 HR10EG)(シリーズ2位)
- 2014年 - SUPER GT・GT500クラス(KEIHIN REAL RACING #17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT/HR-414E)(シリーズ12位)
フォーミュラ
[編集]全日本フォーミュラ3選手権
[編集]年 | チーム | エンジン | クラス | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 順位 | ポイント |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1998年 | オートバックスレーシングチームアグリ | 無限 | SUZ 7 |
TSU 7 |
MIN 4 |
FSW 11 |
TRM 8 |
SUZ 3 |
SUG 2 |
TAI 7 |
SEN 5 |
SUG 12 |
6位 | 15 | |
1999年 | 株式会社童夢 | SUZ 3 |
TSU Ret |
FSW 6 |
MIN 5 |
FSW 7 |
SUZ 2 |
SUG 4 |
TAI 7 |
TRM 1 |
SUZ 1 |
2位 | 34 |
ドイツ・フォーミュラ3選手権
[編集]年 | チーム | エンジン | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | DC | ポイント |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2000年 | GMモータースポーツ | オペル | ZOL 1 18 |
ZOL 2 9 |
HOC 1 6 |
HOC 2 6 |
OSC 1 19 |
OSC 2 12 |
NOR 1 7 |
NOR 2 6 |
SAC 1 |
SAC 2 |
NUR 1 Ret |
NUR 2 1 |
LAU 1 14 |
LAU 2 16 |
OSC 1 9 |
OSC 2 8 |
NUR 1 4 |
NUR 2 2 |
HOC 1 5 |
HOC 2 19 |
8位 | 82 |
2001年 | オペル・チームBSR | HOC 1 5 |
HOC 2 3 |
NUR 1 6 |
NUR 2 2 |
OSC 1 2 |
OSC 2 2 |
SAC 1 2 |
SAC 2 11 |
NOR 1 6 |
NOR 2 1 |
HOC 1 Ret |
HOC 2 8 |
LAU 1 4 |
LAU 2 2 |
NUR 1 7 |
NUR 2 21 |
A1R 1 1 |
A1R 2 6 |
HOC 1 7 |
HOC 2 6 |
1位 | 182 |
フォーミュラ・ニッポン
[編集]年 | チーム | シャシー | エンジン | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 順位 | ポイント | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2002年 | AUTOBACS RACING TEAM AGURI | レイナード・01L | 無限 | SUZ Ret |
FSW |
MIN 4 |
SUZ 6 |
TRM 5 |
SUG 6 |
FSW 5 |
MIN 5 |
TRM Ret |
SUZ 7 |
7位 | 11 | |||
2003年 | Forum eng, ARTA Team LeMans | ローラ・B351 | SUZ 3 |
FSW 8 |
MIN 5 |
TRM 7 |
SUZ Ret |
SUG 8 |
FSW Ret |
MIN 2 |
TRM 1 |
SUZ Ret |
4位 | 22 | ||||
2004年 | ADiRECT TEAM 5ZIGEN | SUZ 6 |
SUG 13 |
TRM 10 |
SUZ Ret |
SUG 13 |
MIN 3 |
SEP Ret |
TRM Ret |
SUZ 11 |
12位 | 5 | ||||||
2006年 | AUTOBACS RACING TEAM AGURI | ローラ・B06/51 | ホンダ | FSW 16 |
SUZ Ret |
TRM Ret |
SUZ Ret |
AUT 2 |
FSW 4 |
SUG Ret |
TRM Ret |
SUZ 7 |
9位 | 9 | ||||
2007年 | FSW 12 |
SUZ 17 |
TRM 10 |
OKA Ret |
SUZ 9 |
FSW 11 |
SUG Ret |
TRM 14 |
SUZ Ret |
NC | 0 | |||||||
2008年 | SG team 5ZIGEN | FSW 11 |
SUZ Ret |
TRM 5 |
OKA 14 |
SUZ1 Ret |
SUZ2 14 |
TRM1 6 |
TRM2 Ret |
FSW1 16 |
FSW2 20 |
SUG 11 |
14位 | 9 | ||||
2012年 | HP REAL RACING | スウィフト・017.n | ホンダ | SUZ 12 |
TRM 13 |
AUT 12 |
FSW Ret |
TRM 11 |
SUG 7 |
SUZ1 14 |
SUZ2 14 |
12位 | 2 |
全日本GT選手権/SUPER GT
[編集]脚注
[編集]- ^ SRS-F(鈴鹿サーキットレーシングスクール フォーミュラ)修了式のご案内 鈴鹿サーキット 2013年7月1日
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]タイトル | ||
---|---|---|
先代 ジョルジョ・パンターノ |
ドイツF3チャンピオン 2001年 |
次代 ゲイリー・パフェット |
PETRONAS TOM'S | KONDO RACING | Team LeMans | Team KYGNUS SUNOCO | HP REAL RACING | TEAM 無限 | |||||||
1 | A.ロッテラー | 3 | 安田裕信 | 7 | 大嶋和也 | 8 | L.デュバル | 10 | 金石年弘 | 15 | 佐藤琢磨(Rd.6 - FSC) | |
2 | 中嶋一貴 | 11 | 中山友貴(Rd.4,5) | 16 | 山本尚貴 | |||||||
SGC by KCMG | TEAM IMPUL | NAKAJIMA RACING | Project μ/cerumo·INGING | DOCOMO TEAM DANDELION RACING | TOCHIGI Le Beausset Motorsports | |||||||
18 | 折目遼 | 19 | J.P.オリベイラ | 31 | 中嶋大祐 | 38 | 平手晃平 | 40 | 伊沢拓也 | 62 | 嵯峨宏紀 | |
20 | 松田次生 | 32 | 小暮卓史 | 39 | 国本雄資 | 41 | 塚越広大 |