ピクシブのプロダクトマネージャーのbanikuと申します。
pixivでは主にイラスト投稿ユーザー向けの機能を開発しています。過去に作ったプロダクトはイラスト学習サービス「sensei」、最近はpixivに投稿されているイラストの描き方を探すことに特化した「描き方ページ」という機能をリリースしました。
今回は社内で定期的に開催している「お絵かきブートキャンプ」というイベントについて紹介します!
お絵かきブートキャンプとは
「お絵かきブートキャンプ(以下、ブーキャン)」とはピクシブ社員が有志で集まり、共通のテーマを設け、月に1回本気のイラストをpixivに投稿する社内企画です。メンバーは10〜15人くらいでエンジニアからビジネス職、新卒からマネージャーまで参加してます。部署や年齢を超えて切磋琢磨しながらイラストを描きます。
ブーキャン開催のきっかけ
僕らはpixivの品質向上を目指し、日々開発を続けています。サービスを開発するときによく言われることが「ユーザーの目線に立っているか?」というもの。「ユーザーのため」と思い機能を追加・変更しても見当外れな実装をしていることもあります。ピクシブ社員の多くはイラストが大好きな人間ですが、自分自身が絵を描くかというと別です。まずはイラストを描くところからユーザーの目線に立ち、少しでも気持ちが理解できるように、絵を描くという行為を社内で定期的に行ってみようと思いました。
当初は軽いノリで「月に1度くらいはイラスト描きたいよね〜」とチームメンバーに話したところ、他チームの社員も加わり社内企画となりました。
ブーキャンでは、プロのイラストレーターさんをスペシャルアドバイザーとして呼ぶこともあります。本職の方に自分のイラストを見て貰う機会はほとんどないので、緊張しつつもためになるアドバイスを沢山いただくことができました。
7月のゲスト:イラストレーターのso品さん
8月のゲスト:漫画家・イラストレーターのヒロマサさん
ピクシブ社員の実力やいかに?
ここからは実際に社員のイラストを紹介していきます。
「pixivたん」
16年新卒ディレクターのyukirbyの作品。テーマは「pixiv10周年」です。
グラフィカルでオシャレな構図です。「p」のロゴの崩し方もいい感じですね。
「pixiv」
参加メンバーの中にはpixivを立ち上げた開発者の馬骨もいます。
同じく「pixiv10周年」をテーマにしたのですが、10年ぶりにpixivにランクインする結果に!
なんか「10年ぶり」にイラストが総合ランキングに入った…。400位台だけど。
— 馬骨 (@bacotu) 2017年10月4日
「悪魔ちゃん」
中途入社のエンジニアminamitaryのイラストです。テーマは「ハロウィン」。
ベタ塗りがいい感じですね。大学時代に少しだけ絵を描いて長らくブランクがあったものの、ピクシブ入社をきっかけに再加熱。着実に枚数を重ねて上達をしています。制作のたびに「次は線を綺麗にしよう」「色を塗ろう」「全身を描こう」など他の社員やイラストレーターさんからのアドバイスを元に、自身で目標を設定して日々練習に励んでいます。
「お菓子をくれなきゃな魔女ちゃん」
同じく「ハロウィン」で描いています。
17年新卒エンジニアのorekyuuはピクシブに入社を決めたタイミングでイラストの練習をはじめました。彼は参加者の中でもイラスト制作ペースが早く、その分、どんどん上達しています。
orekyuuのイラスト変遷です。 描き始めた当初は構図も上半身のアップで色も単純なものでした。10ヶ月たった今はポーズも複雑になり、影も入り、イマドキのイラストに近づいてます。上にあるハロウィンのイラストは10月後半の作品です。orekyuuも実現したい表現があるときは「髪のつやの描き方がわからない…」と他の社員に質問し「影の付け方を変えてみたら?」「髪にアルファ(透明表現)を入れよう」などのフィードバックをもらい、自分で試すことを繰り返しています。
ブーキャンから見えたサービス開発で大切にしたいこと
今年の春から運用をはじめて5ヶ月が経ちました。毎回「みんな描いてくれるかな……」と思いながら企画してますが、盛り上がってくれているようで主催者としては嬉しい限りです。また、社員がそれぞれの表現を模索していることも見ていて楽しいです。アニメ塗りっぽい人もいれば厚く塗っている人もいる、美少女系の絵柄もあればファッション誌のようなオシャレなイラストもあります。
ブーキャンを通して元々イラストが得意でなかった社員が上手な社員からアドバイスをもらって技術の向上をしたり、イラストそのものにさらに興味を持ったりとコミュニケーション活性化の一つにもなってます。
一方でイラストを描き続けることは修行でもあり、pixivにイラスト公開を続けるための課題もいくつか見えてきました。サービス開発を考える上でも単純に投稿フォームを便利にするだけではダメで絵を描く事やpixivに投稿してもらう体験そのものを「楽しい」と思ってもらわなければいけないと改めて感じました。
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