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ジャイアンに関する13の事実!『ドラえもん』ガキ大将の性格は良い?悪い?

更新:2021.11.13

誰もが知ってる国民的人気作品の『ドラえもん』。その人気キャラクター、1人、ジャイアンにまつわる意外な事実をご紹介しましょう。

ブックカルテ リンク

漫画『ドラえもん』の暴君ジャイアン!身長と体重がすごい?

著者
藤子・F・不二雄
出版日
1974-07-31

『ドラえもん』において時には主役を食うほどの絶大な知名度を誇るのがジャイアンです。極端な利己主義を意味する「ジャイアニズム」という造語が作られるなど、そのイメージは強烈に日本人の中に刷り込まれているのではないでしょうか。

ジャイアンの実家は個人経営の「剛田雑貨店」で、両親と妹の4人暮らし。

あるTV番組で取り上げられたことで話題にもなりましたが、登場人物で唯一身長が公表されているドラえもん(129.3cm)と人物比で計ってみると、なんと180cm以上は確実。肥満気味なのも考慮すれば体重は100kg近くにもなると思われ、小学5年生という年齢からすると途轍もない巨漢です。

ただし、これはあくまでドラえもんと比較した場合で、のび太を小5の平均身長と仮定すると、だいたい147cmぐらいではないでしょうか。

あだ名の由来・意味は?

ジャイアンの名前は、作中であまり言及されない本名の剛田武(ごうだたけし)よりもよっぽど定着しています。ではこの「ジャイアン」というあだ名はどこから来ているのでしょう?

彼の妹はご存知の通りジャイ子です。彼女がジャイ子としか呼ばれないことから、それが本名であり、「ジャイ子の兄(あん)ちゃん」を略して「ジャイアン」としたという説があります。ですが、これは俗説です。

ヒロインしずかちゃんが本名より先に愛称が決まっていたのと同じく、ジャイアンもまたニックネームの方が先に決まっていました。その由来は巨人、巨体を意味する「ジャイアント」にあります。大柄で力強いイメージから名付けられたわけです。


ジャイ子について紹介した<ジャイ子に関する10の事実を紹介!『ドラえもん』の中で、1番天才!?>の記事もあわせてご覧ください。

ジャイアンといえばやっぱり歌!実は楽しむ方法があった!?

著者
藤子・F・不二雄
出版日
1982-03-27

ジャイアンで連想されるものの1つに、歌が挙げられます。いわゆる「ジャイアンリサイタル」ですね。主催者兼メインイベンターだけが楽しいという、ジャイアンの利己主義が如実に表れた興行です。

その破壊的な楽曲は参加者を地獄の苦しみへと陥れますが、拒否しようものなら鉄拳制裁が待っているので逃れることは出来ません。

これを回避する方法が、『ドラえもん』24巻の「ジャイアンリサイタルを楽しむ方法」というそのものずばりなエピソードで登場しました。「ヤメラレン」という本来は好き嫌いを矯正する(?)秘密道具を使って、ジャイアンの歌の中毒になって、楽しんでしまうというものでした。

ところがヤメラレンは依存度が異常に強いため、楽しめるのはいいのですが副作用で大変なことに……。

歌だけじゃない?ジャイアンの意外な趣味がやばい

著者
藤子・F・不二雄
出版日
1974-11-28

ジャイアンが乱暴者で、壊滅的な歌のセンスの持ち主だということはよく知られています。

ところがこの「ザ・ガキ大将」とも言うべき男にも、恐らくは人に知られたくないであろう、秘密の趣味がありました。

それはなんと、おままごと。リカちゃん人形のようなドールを用いた、人形遊びが密かな趣味なのです。漫画原作5巻でほんの少しだけ描かれた意外な一面です。

一見するとガキ大将とお人形は接点がなさそうですが、剛田家の家族構成を考えるとあまり不自然ではありません。彼には妹のジャイ子がいるからです。

元々好きだったのか、あるいは妹に付き合って遊んでいるうちにはまったのか。どちかはわかりませんが、案外と辻褄あわせをすることは可能なのです。

料理センスが壊滅的!ジャイアンシチューの恐ろしさ……

著者
藤子・F・不二雄
出版日
1977-03-31

ジャイアンは料理方面の感覚もてんで駄目なことがわかるエピソードがあります。『ドラえもん』13巻に収録された話、「ジャイアンシチュー」にてそれは明かされます。

突然趣味に目覚めたジャイアンが料理研究会を立ち上げ、独創的すぎるシチューを披露しました。材料は挽肉、たくあん、塩辛にジャム、煮干し、大福。仕上げに味噌で味を調えてから、セミの抜け殻を入れて完成。

シチューの概念をぶち壊すある意味天才的な所行です。味は言わずもがな。

ちなみに藤子・F・不二雄ミュージアムのカフェで、ジャイアンシチューを再現したメニューが販売されたことがあります。セミの抜け殻以外はレシピに忠実だったそうですが、プロの仕事だけあって美味しかったとか。

きれいなジャイアンがイケメンすぎる!?

著者
藤子・F・不二雄
出版日
1986-03-28

ジャイアンの話題で必ずと言って良いほど挙げられるのが、「きれいなジャイアン」でしょう。

かの有名なイソップ寓話「金の斧」をモチーフとした秘密道具「きこりの泉」。使用者が泉に物を投げ入れると女神ロボットが現れ、正直に答えると元より良くなった物が返ってくる、というアイテムです。

『ドラえもん』36巻にて、のび太とドラえもんが使用しているのを見たジャイアンは、自分もと欲張って大量の玩具を入れようとしました。ところが足を滑らせて彼自身が泉に転落し……そうして女神ロボットが提示したのが本物のジャイアンと、キリッと凜々しいジャイアンでした。

普段のジャイアンが汚いというわけではありませんが、ここで出てきたのはやはり「きれいな」と言う以外に形容しようがありません。

愛犬・ムクが可愛い?ジャイアンに似ている?

著者
藤子・F・不二雄
出版日
1976-11-27

 

剛田家の飼い犬のムクは、子犬のころにジャイアンに拾われた(恐らく)雑種犬です。

よそから物を盗んでくるなど意地汚い性格で、喧嘩っ早い癖にヘタレという駄目駄目なバカ犬。

ムクの素行があまりにも酷く、自分に似ていないのでジャイアンが匙を投げるエピソードもあるほどです。ドラえもんとのび太は仲を取り持つため、12巻で食べたペットを飼い主に瓜二つにする「ペットそっくりまんじゅう」を使って解決しようとするのですが、誤ってそれをジャイアンが横取りして……似ることは似たので、結果良ければ全て良し。

ムク自身はジャイアンを慕っており、本心が垣間見える話もあります。バカな子ほど可愛いとはよく言ったもので、ブサかわの憎めないやつなのです。

 

あまり登場しないジャイアンの父親がいた!?

著者
藤子・F・不二雄
出版日
1996-04-26

 

ジャイアンの家族は肝っ玉母ちゃんの母親と、ジャイ子の2人というイメージが強いです。父親不在のように思われがちですが、実はちゃんと父親もいるのです。ただし登場回数は極めて少なく、原作45巻中で出番はたった6回のみ。恐らくは剛田雑貨店の店主でしょう。

容姿はジャイアンと母親をかけ合わせたような角刈りのおじさんで、腕っ節には自信があるようです。非常に厳しい母親に比べ、ジャイアンのフォローに回るなどやや子供に甘い一面があります。

しかし、ジャイアンが腕白なことには寛容ですが、筋が通らないことだけは叱責します。勉強が出来ないことよりも、不正を見逃せない昭和気質な父親像なのです。

 

暴君ジャイアンの母親は息子と違って根は真面目な人?

著者
藤子・F・不二雄
出版日
1982-07-28

 

暴君ジャイアンが唯一恐れる人物、それがジャイアンの母ちゃんです。本名こそ出てきませんが、そのインパクトは絶大。たった一声で、あのジャイアンが震え上がって縮こまります。

暴虐なガキ大将ジャイアンとは異なり、悪いことは悪いとはっきり言う肝っ玉母ちゃん。素行が悪い彼のために体罰までして躾もするのに、どうしてジャイアンはあんな風に育ってしまったのでしょうか。

「子どもにだって人権があるっつーの!!
おれはかーちゃんのどれいじゃないっつーの!!」

「そんなせりふはどれいみたいにはたらいてからいうことよ」
(『大長編ドラえもん9 のび太の日本誕生』より引用)

「タケシやめな!!つまんないことして、
人さまにめいわくかけたら承知しないよ」
(『ドラえもん』28巻より引用)

このように作中でも有無を言わせず店の手伝いを強制させたり、反論も許さないシーンが何度か出てきます。もしかするとジャイアンの狼藉は母ちゃんの締め付けが厳し過ぎる反動なのかも……?

 

怒りの沸点が低すぎる!

ジャイアンと言えば、何かあればすぐ暴力に訴える印象が強いでしょう。上機嫌で鼻歌を歌っていたかと思えば、気に入らないことがあればすぐ沸騰し一にも二にもゲンコツ。腕力に物を言わせて思い通りにしようとします。

例えば野球。小学校の仲間を集めた草野球チーム「ジャイアンズ」のエース兼キャプテンを務めているのですが、試合中だろうと練習中だろうと、メンバーがミスをすると途端に爆発します。例のリサイタルを披露する時も、少しでも批判的な雰囲気を感じれば怒り狂います。

さらに顕著なのはジャイ子関連でしょう。愛する妹が貶されたり、悲しむようなことがあれば、どれだけ些細なことでも瞬間湯沸かし器の如く怒り出すのです。ここは兄らしく、正義感のある様子が垣間見れますね。

ジャイアンは性格が悪い?のび太へのいじめは、現代だったら訴訟もの?

ジャイアンの暴力表現は漫画だからこそ、あるいは連載されていた時代性で許されていたような部分が多々あります。

弱い者いじめを平気で行い、気分転換に同級生をぶん殴ることは日常茶飯事です。スネ夫と2人してのび太を拷問にかけると脅す場面では、スネ夫が拷問の厳しさを強調していることから恒常的に行っていることが窺えます。調子のいいスネ夫が口裏を合わせて同調しているだけ、という可能性もありますが。

あるいは動物虐待じみたこともやっていました。ダックスフントを目撃したジャイアンが、同じように胴を長くしようと犬を引っ張るのです。

まさにやりたい放題。喧嘩では誰も逆らうことが出来ないので、ジャイアンこそ近所の独裁者と言えるでしょう。

のび太に喧嘩で負けたことがある?泣けるエピソード

著者
藤子・F・不二雄
出版日
1974-12-25

『ドラえもん』6巻に収録された、「さようならドラえもん」でのことです。

ある原因から未来へ戻ることになったドラえもん。それまでドラえもんに頼りっきりだったのび太でしたが、彼が未来に帰っても心配をかけないように、性根を改めることを決意します。

そこで登場するのがジャイアンです。些細なことから2人は喧嘩になるのですが、いつもと違ってどれだけ殴られてものび太は決して折れません。負けを認めれば、自分を残して未来に帰るドラえもんを安心させられないからです。

そしてついにはそんなのび太にジャイアンも根負けして、ついには「負けた」と言うのです。

藤子・F・不二雄は本当に終わらせるつもりでこの話を書いたそうで、そのためのび太の成長が感じられるとても感動的な話に仕上がっています。

実は男気溢れる性格のいい子?いつも殴っていじめてたのび太を助けた!?

著者
藤子・F・不二雄
出版日
1985-12-16

いじめっ子のガキ大将ジャイアンが、映画原作の『ドラえもん』大長編シリーズなどでは一転して心強い味方になるのはよく知られています。そこでは普段の乱暴者の顔はなりを潜めて、義侠心溢れる活躍を見せてくれます。

ですが、実は本編でもそういった一面が顔を覗かせるエピソードがあるのです。それは35巻の「ドラえもんに休日を」という、上記でご紹介した感動回「さようならドラえもん」と対を為すお話です。

いつも世話になっているドラえもんに休みをあげるのび太。ドラえもんは念のために緊急ブザーを残して遊びに出かけます。それを知ったジャイアンは、面白半分にボタンを押させようとのび太を付け回すのですが、そこでのび太は思いがけず別の悪ガキ集団に遭遇してしまいます。進退窮まったのび太は、そこでブザーを破壊して見せました。

てこでもドラえもんを呼ばない姿に感銘を受けたジャイアンは、のび太に助太刀して悪ガキを追い払ったのです。

元はと言えばジャイアンのせいなのですが、彼の侠気が垣間見える話でした。

ジャイアンの名言ランキングベスト5!

著者
藤子・F・不二雄
出版日
1976-06-30

 

ジャイアンには印象的な台詞がたくさんあります。特に心に残ったベスト5をピックアップしてみました。彼の傲岸不遜、唯我独尊ぶりをご覧ください。

第5位:

「この町で、俺にかなうものはいない。俺は王様だ」(『ドラえもん』12巻より引用)

独裁者ジャイアンここに極まれり。

第4位:

「自分さえよければいいのか」(『ドラえもん』22巻より引用)

鏡を準備して、お前が言うのかと返してみたいですね。これに対応するような台詞を本人が言ってます。

「自分さえよければという考えはいけないと思うんです」(『ドラえもん』34巻より引用)

第3位:

「のび太のくせに」(『ドラえもん』15巻より引用)

ジャイアンを代表する台詞。原作でも何度か出てきますが、「生意気だ」まで言ってないんです。

第2位:

「いつ返さなかった? 永久に借りておくだけだぞ!?」(『ドラえもん』8巻より引用)

これぞ元祖ジャイアニズム。

第1位:

「心の友よ!」(『ドラえもん』11巻より引用)

これもジャイアンらしい一言。レコードを作りたいという夢が叶った場面のことでした。

 

いかがでしたか? ジャイアンはあなたの知ってるそのままのキャラでしたか? それともあたなの知らなかった一面がありましたか?

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