「ロードバイクアドベントカレンダー2024」12月23日担当となります。
もくじ
- もくじ
- プロローグ
- ヘルメットシールド
- レインウェア
- テムレス
- ドライアンダー
- Epic Ride Weather
- プロテクトJ1
- グランズレメディ(GRANS REMEDY)
- ジップロック
- 防水スマホ
- 防水ポーチ(財布)
- 泥除け
- バーミッツ
- 防水ソックス
- ヘルメットカバー
- MagSafe対応モバイルバッテリー
- 冬コミ新刊の案内
プロローグ
時は2024年7月10日、場所は岡山県早島町。
夜の22時、雨が降りしきる中、1300kmの距離を106時間20分で走りきるために27名のランドヌール(ブルベを走る人)がスタートしていきました。
行きましたってこの中に自分も含まれてるんですけど。
世の中、わざわざ雨が降る中を走る物好きが多すぎます。それも予報では4日後のゴールまで7〜8割は雨天です。
実際このあと高知に出るまでの19時間、ほぼ雨の中を走っていました。
真夜中の観る景色もない雨の中、走りながら思いました。
2009年にブルベをはじめて15年、未だ雨の中を走るのは全然楽しくありません。
でも昔と比べるとそこまでツラくもなくなったよなと。
走り始める前は憂鬱だし、寒かったり蒸し暑かったりお店に入りづらかったりしますが、諦めの境地で走り続けることは苦でなくなりました(苦でないととはいったい?)
積み重ねてきた装備のおかげです。
雨に慣れて、ストレス耐性が高くなったというのもあるでしょうが、8割くらいは装備のおかげです。
前置きが長くなりましたが現時点で自分の雨天ライドでの雨対策を備忘録として残しておこうと思います。
まず、雨天ライドのバイブルとも言えるbaruさんの「雨天ライド攻略本」を置いておきます。
※ BOOK☆WALKERヘのリンクです。
自分が雨天ライドへの寄与が高いと感じている順に箇条書きしました。
ヘルメットシールド
レインウェアを差し置いてトップは「ヘルメットシールド」です。
なにがいいって、雨が直接顔に当たらないこと。メガネが直接雨で濡れるよりも100倍、視界が確保されます。雨脚が強いときに顔に当たって痛い雨粒も、そのほとんどをカバーしてくれます。
ソフト99の撥水スプレー「レインホッパー」を施工すればしばらくは水滴を弾いてくれますし、その効果が切れても適当に手で拭えばなんとかなります。
対応ヘルメットはOGKカブトの「AERO-R2、REZZA-2、AERO-V1」の3個を持ってます。冒頭の岡山ブルベや8月の1001 Migliaでは軽さと空気抜けが一番よさそうな「REZZA-2」被ってました。
この中では一番廉価です。
冷たい風で涙目になる自分には雨天でなくても冬場に欠かせない装備のひとつです。
同じOGKのCANVASシリーズにもシールドモデル(CANVAS-SMART)が出ているので通勤用に欲しいと思ってます。
OGKのシールドの難点は、割安のAR-3、AR-5シールドにクリアカラーがないことです。一番明るいライトスモークでも透過率65%、日中や街灯が明るい街中、大光量のライトの元でならともかく、暗い山道を走るにはキツい透過率です。
割高のARS-3シールドのクリアは透過率92%で暗い中でもかなり走れます。
高いですけど。
もうひとつの難点は夏場です。
シールドを上下どちら向きでつけても頭か顔に熱がこもってしまいます。POCのエアロヘルメットにシールドを後頭部に待避できるヘルメットがあるのですが、これOGKでも採用して欲しいところです。
シールドを上下どちら向きでつけても頭か顔に熱がこもってしまいます。POCのエアロヘルメットにシールドを後頭部に待避できるヘルメットがあるのですが、これOGKでも採用して欲しいところです。
レインウェア
雨天ライドの大本命。
ゴアテックス最高。だいたいモンベルです。
9年前にもブログに書きましたが、このストームクルーザーはこの後7年使い続けました。
このブログの後、
2018年9月 モンベル U.L.サイクル レインジャケット
夏用にいいかな? と買ってみた薄手のレインウェア。
同じ商品名の現行品はゴアテックスですが、これはドライテックです。
撥水も透過もいまいちでブルベでは使ってません。通勤用です。
2022年2月 モンベル サイクル レインジャケット
ブルベ乗り定番レインウェア。
7年使い続けたストームクルーザーがさすがにボロってきたので買い変えました。
さすがの性能、何も言うことはありません。
2024年8月 モンベル サイクル ドライシェル
ゴアテックスのシェイクドライ。規制でディスコン商品です。
モンベルフレンドウェアでアウトレットが割安だったので買いました。
軽い、そして性能も最高らしい。
らしいのですが、摩耗に弱くて気を遣うので買ってから2回くらいしか使ってないのでまだ実感できてません。
1001 Migliaにも持って行ったのですが、ほぼ降られませんでしたし。
ゴアテックス最高!! と言っても、強度をあげたり暑い最中だと発汗が透湿を上回りますし、雨の中気温が下がれば汗も気化しにくくレインウェアの下も普通に濡れてしまいます。
雨天ウェアとしては後述のドライアンダーとセットになります。
ちなみに膝に悪いのでブルベの時はレインパンツは履きません。濡れっぱです。
テムレス
もしくは「TEMRES」、もうお馴染みの透湿性があるビニール手袋です。
まさか青いビニール手袋がブルベに限らず山岳まで席巻し、アウトドア向けの商品まで出ることになろうとは使い始めた頃には思いもよらず。
雨天のみならず、後述のバーミッツで耐えられない寒さのオーバーグローブとしても重宝します。
最近はカフ付きの「TEMRES 03 advance」を愛用しています。
ちなみに「防寒テムレス」は自分には分厚すぎて使ってません。
ドライアンダー
雨天というより濡れた身体の汗冷え対策として最重要とも言えるドライアンダー。
自らは保水せず汗を外に追い出しすタイプのアンダーウェアです。
自分がドライレイヤーと言う概念を目にしたのはファイントラックが最初だったでしょうか。実はその前からOUTWETのアンダーをなんとなく汗冷えに効くなと愛用していました。
吸水性が無いポリプロピレン繊維が多いです。
先述のOUTWETに加えてミレー、ファイントラック、GOREとかのアンダーを持っています。どれもそれなりに機能するので特別好みはありません。
不思議とモンベルからはドライレイヤー商品は出ていないんですよね。
Epic Ride Weather
既にブルベ界隈だとお馴染み、2018年に鈴木裕和選手のRAAM(Race Across AMerica)クルーとして参加した時に同じクルーだったNさんから教えて貰ったスマホアプリ。
ルートとスタート日時、平均時速から通過地点毎の雨風気温予報を教えてくれます。
雨を避けられるわけではありませんが、(降られる)覚悟と(晴れる)希望を持って走ることができるのが大きいところ。
3年前、このアプリが利用していた予報サービス「Dark Sky」がアップルに買収されて存続の危機に立たされていましたが、アップルからWeatherKitとしてAPIが公開されることになって、無事いまでも利用できています。
元々水仕事とかの皮膚保護クリーム(プロテクトX1)だったのもあってか塗りこむと手足がふやけにくくなります。
ただふやけるだけならいいのですが(よくない)手のふやけは極まるとブレーキ操作やハンドルを握るのにも滑るようになってちょっと危なかったりします。
それが1日雨に降られる程度なら滑るまでふやけなくなりました。
このプロテクトJ1、自転車乗らない知り合いが靴擦れ対策に愛用しているとも聞いてます。
お尻の痛みについてはbaruさんが冬コミに本をつくっているらしいので週末が楽しみです。
グランズレメディ(GRANS REMEDY)
消臭パウダー、シューズ向けです。
走っている最中の快適には寄与しませんが靴が臭くなりにくくなります。
ニュージランド製で主成分は消臭成分として一般的なミョウバン。
むちゃくちゃ効果を実感していて持っているショーズや靴全部に施工してます。
正規代理店とかよくわからないので本国サイト。
ニセモノが多いらしいのですが、今のところニセモノにあたったことはない…はず。
ジップロック
ウェアの梱包からお財布まで万能防水バッグ。
「イヒ!」の旭化成。
常にS・M・Lサイズを切らさずストックしています。けっこう特売されてますよね。
財布は後述の防水ポーチを使っていますが、手ぬぐい、バッテリーとか濡れて欲しくないものを片っ端からジップロックに入れてます。
濡れてもいいものの方が少ないんですけど。
防水スマホ
iPhoneが防水になったのは7からだったでしょうか。
それ以前は防水ケースやジップロックに入れたりして気を使うことが多かったのですが、雨の中でも雑に取り扱えるようになって楽になりました。
ただ、iPhone11をハンドルにマウントしたまま雨に打たせ過ぎて上部のスピーカーに浸水して音がまともに鳴らなくなって焦ったことがあります。
乾かしたら直ってホッとしました。
防水ポーチ(財布)
2年前から「R250 防水スマートライドポーチ スーパーDX」を普段から財布代わりに使ってます。
元々は防水ではない「サイクリングポーチ」を使ってました。
防水では無いもののジャージの背中ポケットに入れている限りは雨の中でもめったに浸水しません。
どちらかというと常用しすぎて1年くらいでファスナーが壊れるので、試しにと買ってみたR250が具合よくYKKの止水ファスナーもまだ壊れる気配はありません。
ブルベ中、少しでも軽量にと同じR250の「R250 防水スマートライドポーチ スーパーDX 【スモール】」を買い足してみたのですが、容量が少ないのはいいとしてぎりぎり1万円札を折らないと入らない短さがちょっとストレスです。
そして今、11月の「やっちゃばフェス」に出店していたFICEで購入した「PRCCA 薄型防水スマホポーチM」を使ってみてます。容量は上記の「スモール」より少なめですがぎりぎり1万円札が入る長さで、使い始めてまだ1ヶ月ですが今のところ満足しています。
個人的には外側のファスナーは無くてもいいなと思ってますが(ジャージと擦れるパーツは少なくしたい)
このブログを書くのに確認すると冒頭の「スーパーDX」廃盤になってました。
後継の「スーパーDX2」、外側にファスナーが付いちゃってます。
泥除け
マッドガード、自分のお尻を守る分はリアバッグ「tailfin AeroPack」が泥除けがわりになってます。
ブルベで他の人とパックになることが少ないので後方への水跳ねには無頓着なのですが、前輪が巻き上げて脚からシューズへかかる水跳ねを軽減するために最低でも前輪には泥除けを付けるようになりました。
一昨年までメインバイクだった「FUJI JARI」では「SKS スピードロッカー」を愛用しています。
これが意外と幅広で、いまのメインバイク「GHISALLO GE-110」には装着できず、今年になってから「BBB ディスクガード」を使っています。
冒頭の岡山1300kmでもこれを付けて走りました。後半、振動の影響でか留めるボルトが欠落したりしましたが取り付け・取り外しも楽で概ね満足してます。バーミッツ
ハンドル防風耐寒装備、もう15年愛用してます。
寒さに弱い手足なので1年の半分、だいたい11月から4月まで付けて走っています。
そして意外と雨除けの効果が侮れません。
直接グローブに雨が当たらないので冷えにくく濡れにくく、冬場限定ですが雨ライドでも貢献は低くありません。
2013年のブログを張っておきます。
コピー商品も大量にありますが、本家バーミッツ派です。
これが無ければ冬に自転車に乗るなんてしていなかっただろうし、ブルベだって走っていなかったかもしれないことを考えれば浮気をする理由はありません。
防水ソックス
シールスキン、おたふく手袋の防水ソックスを持っています。
元々は走っている間の防水を期待して導入したのですが、足首からの浸水、中で汗をかくのコンボで長時間の雨天ライドでは最後には浸水していました。
いまは雨天ライドを走り終えた後、濡れたままのシューズを履いて移動するのに重宝しています。
これ以上雨に濡れない移動なら浸水の心配もありませんし、ドライと変わらない快適さです。
ヘルメットカバー
薄いビニールのシャワーキャップ。
ここまで紹介した少なくとも半分はbaruさんからの知見ですが、これもそうです。
せいぜい数グラムの重さで携帯性もよく、付ければ冷たい雨を防いでくれ頭伝いに顔へ流れてくる雨も軽減されます。
シールドヘルメットを愛用するようになってからは、輪行時の傷つき防止のカバーがわりにも活用しています。
MagSafe対応モバイルバッテリー
iPhone12から搭載されているワイヤレス充電Qiに磁石を組み合わせた規格。
ぴたっとくっついて位置ずれを気にせず充電することができます。
これのなにがいいかというと、バッテリーをジップロックして防水にしてワイヤレス充電できることです。ケーブルや端子が濡れるのを気にする必要がなくなります。
先に挙げたようにスマホは防水ですし。
具体的には「Anker MagGoシリーズ」を愛用してます。
この規格、昨年「Qi2」として取り込まれたので、そろそろAndroid端末にも広がってくるはず。
冬コミ新刊の案内
以上です。
冬コミでは冒頭で走っていたLRMブルベ「AJ岡山 三海1300km」と8月に走ったイタリアの1600kmブルベ「1001 Miglia」のレポート本
「LRMの(雑な)計画と(弾力的な)実践 - 中国四国とイタリア半島編」
を新刊として用意しています。
年明けには通販も予定しています。
昨年発行してまだ大量に在庫があるRAAMレポート本と合わせてよろしくお願いいたします。