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「ホームレスだからって排除すべきじゃない。でも…」


はてなブックマーク - 図書館がホームレス排除に苦心しているとかいう件についての私からの提案 - planet カラダン


「ホームレスだから」という理由で図書館から排除するべきではない、というところでは多くの人が納得するようです。しかし次に何が言われるかっていうと、「ホームレスだからではなく、悪臭が読書の妨げになるのが問題」という話。はぁ。何日も風呂に入れず異臭のする図書館の常連って、ホームレス以外にどんだけいるんでしょうか。多少はいるんでしょうけれど。いや、「排除するのはホームレスだからじゃないよ臭いからだよ」なんて言ってみたところで、「公平で客観的な基準」っぽく見えるものに排除の理屈をすりかえてるだけってことになりませんかね。そういう基準ってことにしとけば堂々とホームレスを排除(あくまで「結果的に」ということに)できるよ!よかったね!


「俺は差別主義者じゃない。でも......」という差別レトリック - 女教師ブログ


いや、僕だって異臭の充満する図書館で本を読みたいとは思いませんよ。だけど、ホームレスを排除した「快適な環境」で読書するのが、行き場のないホームレスを追い出さずにおくよりも大事なこととは思えない。それに Romance さんが言うように、図書館にそれだけホームレスが来ている現実があるのなら、そこから図書館を福祉活動のプラットフォームの一部として使っていくってことだって考えられるわけでしょ?地域コミュニティの多様な活動の場としての図書館って、最近じゃそんなに珍しい考え方でもないんだし*1。図書館だけで解決するんじゃなくて、もっと広い問題として捉えるべき。というか、図書館がそういう場として機能しうる、(ホームレスを含む)市民がどんなによそで排除されても最後まで「公共の空間」として信頼されている、ということを、まず図書館は誇りにしてもいいくらいだと思う。
「図書館にいる迷惑な人」をどうするか、じゃなくて、「図書館くらいしか避難場所がなくなってるホームレス」をどうするか、が問題とされるべきなのよ。どんな「対策」だろうと「図書館からホームレスを排除する」ことが目的になっているうちは、うまくいきっこない。公園から排除するのが目的の「自立支援」と同じようにね。

*1:図書館員の業務として支援をやれなんて誰も言ってないからね。場として使えるだろってこと。