- 出身: 岩手県
- 所属: 東北大学大学院環境科学研究科先端環境創成学専攻文化環境学コース環境地理学分野・博士課程前期
- 所属研究室: 中谷友樹研究室
- 所属研究グループ:東北大学人文地理学グループ ・ 社会調査・地域統計研究グループ(日本地理学会)
分野:
地理情報科学
社会地理学
都市地理学
災害論
行動地理学
主な研究テーマ・関心
災害研究におけるリスク論の古典的な概念の1つとして,Blaikrie et al., (1994)が提唱した災害リスク方程式がある。本概念は,主にH:hazard(ハザード), V:vulnerability(脆弱性), E:exposure(曝露)によって構成される災害被害規模の確率論的期待値(中谷 2021)である。このうち,災害リスクの一構成要素である「脆弱性」は,災害弱者を捉える際の「鍵概念」(内山 2024)として用いられている。既往研究における議論の中では,そのような性質を持つ脆弱性概念を定量的に評価し,防災のための計画や政策を決定する道具として用いようとする試みが進んでいる。(Gipta et al., 1996: Davinson et al., 1997,2000: Hill and Cutter, 2001: UNDP, 2003: Yarnal et al., 2002: Gheorghe, 2003)
一方で,定性的な情報と定量的なデータをバランスよく用いて議論を組み立て,脆弱性をどこまで定量化して表現できるかという点には課題が残っている(ベン・ワイズナーほか 2010)とされ,この点について研究の余地がある。
以上の議論を基に,卒業論文段階から焦点を当てている技能実習生を事例としながら,被災3県における,彼らの個人・集団行動の個別データから,空間的・社会集団の差異・不平等,各国の災害に対する空間認知や行動様式を日常的な視点で明らかにすることで,彼らが有する災害脆弱性の解明を目指している。
先に挙げた分野の中でも,前述の課題に対応する定性的な情報として,地理学の中で特別な関心を払ってきた行動地理学や社会地理学的な視点によるものがある。他方,定量的なデータとして,Kwan(2004)に代表されるような人流データや統計,地理的な位置が付与された情報の地理情報科学を活用した視覚化がある。この両面から以上述べた研究テーマに取り組む必要があると考えており,具体的には卒業論文での結果を基に統計&社会科学系データによる検討を加え,議論に上積みする形で,
・マルチスケールにおける,災害に対する脆弱性を定量化して表現する方法論の追究
・ホスト社会と外国人の媒介効果を構成する要素の追究
・災害リスク方程式( Blaikrie et al., 1994) を構成する要素の数値化と視覚化によるモデリング
のような研究に取り組みたい。
- 2024年度卒業論文: 要旨はこちら
岩手県大槌町における災害弱者の行動分析 - 東南アジア系外国人労働者を事例に -
- 2025年4月: 東北大学大学院環境科学研究科博士前期課程
- 2025年3月: 駒澤大学文学部地理学科地域文化研究専攻 卒業
- 2021年3月: 岩手県立釜石高等学校 卒業
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Yahoo賞(Civictech Challenge Cup U-22)
Civictech Challenge Cup U-22で開発した「なみ逃げ」に関する紹介はこちらから
- 学長奨励賞
- 令和4年度学長学業奨励賞
- 令和5年度学長学業奨励賞
- 学業成績優秀者奨学金奨学生
- 令和6年度学長学業奨励賞
- 令和6年度学長賞
- 令和6年度地理学科特別賞
- 令和6年度地理学科奨励賞
- 駒澤大学応用地理研究所・若手地理学研究者育成制度
本助成は,2025年日本地理学会春季学術大会(駒澤大学)創立百周年記念での発表に際して受けました
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2025年2月15日: 令和6年度釜石高等学校SSH課題研究発表会・研究成果報告会 (講演・助言者)
- 講演「SSH探究活動と発展的研究」 発表の様子はこちらから
実施要項(引用:釜石高校HP)
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2025年3月16日: 日本地理教育学会全国地理学専攻学生卒業論文発表大会
大会案内(引用:日本地理教育学会HP)
大会プログラム(引用:日本地理教育学会HP)
なお,要旨・発表内容についてはHPに公表され次第,共有いたします。また,要旨については日本地理教育学会学会機関誌「新地理(2号)」に掲載される予定です。
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2025年3月19日~3月21日: 日本地理学会春季学術大会
- 大会プログラム(引用:日本地理学会HP)
- 発表要旨
- 本発表は,駒澤大学応用地理研究所・若手地理学研究者育成制度による助成を受けました
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2024年4月~2025年1月:
地域文化演習D (SA)(駒澤大学) OpenBadge
- 分析データの整理:
瀬戸寿一 2024. データ品質検証ツールを用いたOpenStreetMapにおける編集傾向と特徴. 地理情報システム学会講演論文集33:1-4.
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- 評者の討論に参加
瀬戸寿一 2025. 書評 ロブ・キチン, トレーシー・P・ローリオ, マシュー・W・ウィルソン編『空間メディアを理解すること』 駒澤地理61:43-47. https://doi.org/10.69200/0002033845
- 日本地理学会(2025年~)
- GIS学術士
- 地域調査士
- 測量士補
- 教員免許
中学1種・社会
高校1種・地歴
高校1種・公民