地面師グループにとって、表に立ってリスクを負う成りすまし犯は重要な役割を担ってはいるが、しょせん使い捨てである。事実、「池袋のK」も、既に、東京を離れているし、今回、「面」が割れたことにより、二度と、同じ犯罪はできない。この種の成りすまし犯に支払われるのは数百万円が相場だという。
偽装された印鑑証明証
では、情報が事実だとして、63億円はどのように分配されたのか。
「情報は錯綜していますが、K、D、M、Fなどを中心とする名うての地面師グループが関わっているようです。既に換金しただけに、連中のなかには、億ションを買った、高級外車に乗り換えた、女を囲った、と派手に散在している者もいるそうです。逮捕されれば5年、10年と懲役を覚悟しなければならず、刹那的に遊ぼう、ということなのでしょう」(前出の事情通)
地面師犯罪は繰り返されているが、これだけ巨額の物件はマレ。積水ハウスの担当者が、この件に責任を感じてか自殺をしたなどの説も出てくるなど、解明はこれからだ。この種の詐欺事件を繰り返させないためにも、警視庁は総力を挙げて、“怪奇館”事件を立件すべきだろう。