「お箸は何本、お付けしましょうか?」
先日、コンビニで買い物をしたあと、若い女性の店員さんにこう尋ねられて、一瞬迷った。
本数で迷ったわけではなくて、「箸の数え方について」。
僕は、箸の数え方が「一膳、二膳」であることを知っている。
しかし、この店員さんに対して、これみよがしに「二膳お願いします」というのも、なんだかちょっと嫌味だなあ、とか思って。
我が家では妻が息子に、「お箸は『膳』で数えるんだよ」と、口を酸っぱくして教えている。
こういうのは、子供の頃にしっかり教えておいたほうが良いから、と。
まあ、その店員さんに「箸は『本』じゃなくて、『膳』ですよ」なんて物知り顔で言うのは論外だとしても、間違っているとわかっていることに「おつきあい」してしまっても良いのだろうか?
さりげなく「二膳お願いします」と返すべきだろうか。
ここは黙って、指を二本立てる、なんていうのもひとつのやり方ではあるのだろうけど、それはそれで、何かしゃべれない事情があるのか?などと勘ぐられるのも不本意だ。
うーむ。
というようなことを一瞬のうちに考えた挙句、結局、「二本お願いします」って言ってしまったんですけどね。
処世としては間違っていないと思うのだけれど、こういうのは、なんだかモヤモヤするんだよねえ。
「二膳お願いします!」ってドヤ顔で言っても、それはそれで別種のモヤモヤが残ったのではないかと思うのだけれども。
コンビニで買い物をするというのも、一筋縄ではいかないものだ。
ちなみに、「膳」以外にもいくつかの数え方もあるそうだし、割り箸の場合は、割る前は1本なので、「一組」という意味の「膳」はおかしいのではないか、という説もある。
それでも、「膳」が正解のひとつだというのは、まず間違いないようなのだが、「公的機関が太鼓判を押している」というようなサイトをネット上で見つけることはできなかったことを付記しておきます。
参考リンク(1):お箸について --箸専門店 箸久
参考リンク(2):みんなの知識【ちょっと便利帳】 - ものの数え方・助数詞 6,000【は行−は】