「ROIC」は、企業が投資したお金に対してどれだけの利益を生み出しているかを示す、非常に重要な指標です。料理で例えるなら、同じ材料を使ってどれだけ美味しい料理を作れるか、というようなものですね。
ROICが高い企業は、一般的に成長性が高いと言われています。なぜなら、効率的に利益を出せるということは、その分、新しい事業に投資したり、社員の教育に力を入れるなど、企業を成長させるための活動に使えるお金が増えるからです。
例えば、人気の化粧品会社A社と、あまり知られていない化粧品会社B社があったとします。A社は、商品の開発に力を入れたり、新しい店舗を出店したりすることで、常に高いROICを維持しています。一方、B社は、新しいことに挑戦するよりも、既存の商品を販売することに満足してしまい、ROICが低迷しているかもしれません。
このような状況だと、将来性のあるA社の方が、投資家から高い評価を受ける可能性が高いですよね。
ROICを意識することで、私たちは何がわかるのでしょうか?
- 企業の成長性: ROICが高い企業は、将来性がある可能性が高いです。
- 経営陣の能力: ROICは、経営陣がいかに効率的に事業を運営しているかを示す指標の一つです。
- 投資先の選定: 投資をする際に、ROICの高い企業を選ぶことで、より高いリターンが期待できます。
ROICは、以下の式で計算されます。
ROIC = 税引後営業利益 ÷ 投下資本
- 税引後営業利益: 企業の本業で稼いだ利益から税金を引いたもの
- 投下資本: 事業を行うために使ったお金(借入金や株主からの投資など)
この式からわかるように、ROICは、企業が稼いだ利益を、事業に投じたお金で割って計算します。
ROICは、企業の経営効率を測る上で非常に重要な指標です。ROICが高い企業は、一般的に成長性が高く、投資家からも高い評価を得やすい傾向にあります。
投資に興味がある方はもちろん、企業で働いている方にとっても、ROICについて理解しておくことは、今後のキャリアを考える上でとても役に立つと思います。