「ルパン三世 ルパンVS複製人間」あらすじ・キャスト・トリビアまとめ 初代キャストで贈る“大人のルパン”

本作は、モンキー・パンチさん原作の人気漫画をアニメ化し、1978年に公開された「ルパン三世」の記念すべき劇場版第1作です。2017年には、4Kデジタル＆5.1chサラウンド化されて体感型上映システム「MX4D」でリバイバル上映されました。「金曜ロードショー」で同作が放送されるのは、モンキー・パンチさんの追悼企画として放送された19年4月から約4年ぶりとなります。

「ルパン三世 ルパンVS複製人間」のあらすじ、キャスト、知っておくと本作がより楽しめるトリビアをご紹介します。

原作：モンキー・パンチ (C)TMS

不二子からの依頼で、永遠の命が与えられるという「賢者の石」をエジプトのピラミッドから盗み出したルパン三世。しかし、不二子はルパンから賢者の石をだまし取り、ある人物のもとへ去ってしまう。その人物とは、マモーという名の謎の富豪。マモーは自ら「神」を名乗り、ルパンに交換条件をもちかけるが、ルパンは相手にしない。怒ったマモーは不二子をさらい、ルパンは圧倒的な力をもつマモーと対峙する。

原作：モンキー・パンチ (C)TMS

原作：モンキー・パンチ (C)TMS

処刑されたルパンの死という衝撃的なオープニングで幕をあける同作は、原作漫画のアダルトな世界観が色濃く反映されています。女性のヌードや銃撃戦による人の死などがストレートに描かれていて、キャラクターが放送禁止用語を話すシーンもあるため、テレビでは全編を放送することができません。「金曜ロードショー」の放送を見て気に入った方は、配信などで見直してみることをお勧めします。

リバイバル上映時の吉川惣司監督によるコメントによると、同作には「映画を盗め」という裏テーマがあったそうです。スピルバーグ監督の「激突！」や「007」シリーズを思わせるシーンがあるほか、作中には歴史上の実在の人物や有名な絵画なども登場しています。

原作：モンキー・パンチ (C)TMS

劇場第1作である「ルパン三世 ルパンVS複製人間」には、ルパン三世役の山田康雄さんをはじめ初代キャストが勢ぞろいしています。21年放送のテレビアニメ「ルパン三世 PART6」から小林清志さんに代わって次元大介役を演じることになった大塚明夫さんのほか、現在のアニメ「ルパン三世」は以下のキャストが担当しています。

大塚さん以外のキャストは、1995年公開の「ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス」からルパン三世役を栗田貫一さん、11年のテレビスペシャル第22弾「ルパン三世 血の刻印 ～永遠のmermaid～」から石川五ェ門役を浪川大輔さん、峰不二子役を沢城みゆきさん、銭形警部役を山寺宏一さんが演じています。 現在のキャスト陣は、初代キャストへの尊敬の念と役を受け継ぐ重責を折にふれて語っています。45年前に公開された「ルパン三世 ルパンVS複製人間（クローン）」には、声の歴史の重みも感じられるはずです。

原作：モンキー・パンチ (C)TMS

本作には、挿入歌を担当した三波春夫さんがエジプト警察署長、「天才バカボン」などで知られる漫画家の赤塚不二夫さんが大統領役、「巨人の星」「あしたのジョー」で知られる漫画原作者の梶原一騎さんが特別出演しています。赤塚さん演じる大統領と、梶原さん演じる書記長は声の出演のみ。終盤の展開に大きく関わる大事な役どころです。