君は放課後インソムニアのレビュー・感想・評価
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主題歌もイイ!
原作もアニメも知らず、アニメ、実写版、青春ものの邦画を劇場で観ることはまずないのですが映画と写真が趣味なので気になって公開直後に劇場鑑賞、最近DVDで再鑑賞しました。主演の二人の演技がとても良くて、印象深いシーンとしては中見の心臓音に耳を傾けるシーンは恋愛ものではありがちなシーンかと思いきや違うと気付いた時にはとても大事な良いシーンだと感じました。伊咲が病気の事を告白するトコでは思わず溢れそうに…白丸とのトキメキのくだりは自分の気持を気付かれて自分でもその気持ちに気付いたように慌てる中見と白丸の視線の演技が良かったです。前半のラジオとバスでのラジオで「私の願いは…」にはジワッと来ます。劇中の”かっこいい“”眩しい“”不完全“などが主題歌の”呆気にとられて(伊咲の行動力)“”君の光を“”完璧じゃないから“などリンクして全て良かった。エンディングではトキメキと感動でしばらく座席を立ち上がれなかったのを覚えています。
緩やかなエモーションが失われてしまったけれど
アニメが面白かったのでこの作品を観ることにした。原作は知らない。
実写映画として出来は良かったと思う。及第点だ。
しかしどうしても尺の問題で色々と削らなければならず、アニメにあった緩やかなエモーションが薄まっていたのが残念だ。
丸太が写真撮影に対して頑張るところがほとんどない。
元々は天文台を守るため、自分の眠りを守るためだが、次第に伊咲との時間、伊咲との関係のため、に変わっていっているように見える感じが良かったのに。
主人公二人以外のキャラクターのシーンがほとんどない。
主に丸太がだが、周りの人間に支えられて変わっていく効果がなくなってしまった。
ポジティブにエネルギッシュに前進していく変化へのきっかけの一つだったのに。
伊咲が部活をやってない。
伊咲が運動部に所属しているというのは、心臓はもう大丈夫なのだという一種の証明で、大丈夫にもかかわらず眠ることができないところに意味があったのに。
そもそもこの作品では心臓は大丈夫じゃなかったのだけどね。これだと、眠れなくても不思議じゃないになってしまう。
変更点についての不満だけを書いたけれど、映画としてはうまくまとめたと思う。
自分にとって一番印象的だった緩やかなエモーションが失われてしまったので、良かった良かったと絶賛することはできないが、単純な青春ロマンスものの側面は概ねカバーできていたんじゃないか。
逆にいえばロマンス以外の部分、主に「眠れないことについて」に関係するロマンスとは少し外れたドラマ部分がなくなってるんだな。
これはまあ仕方ないのは分かっているが。
個々の描写は素晴らしいが全体的に既視感がある展開
原作未読、アニメ未視聴。クラスメイトのキャスティングが良く下校シーンや花火のシーンなど丁寧に撮られていて良かった。全くノーチェックでしたが能登半島が舞台になっていてその自然も良かったです。ただ尺の関係でラストが駆け足気味になってしまったのが残念です。クラスメイトの子の心情や入退院、二度目の観望会シーンはしっかり描いて欲しかったなあと。
(最初の観望会の雨から展開が読めたのは少し残念です。あと主人公が百瀬、こっちを向いて。と同じ感じで最後のシーンまでそっくりなんですよね…個人的には百瀬の時の方が気持ちが入っていて良かったかなあとか…(別にアオハル系主人公にすればいいとは思わないですが…)おまけにひらいてと同じ感じの父親も出て来るし、これぶっ飛ばされないよねえとか…これらは全く個人的なものなので知らない人は普通に楽しめるでしょう。)
爽やかな恋愛学園青春ドラマ
アニメ版全13話を観てから、劇場実写版を観てきました。本来は原作を読んで、アニメを観て、実写版の映画を観ると比較出来て面白いですね!「話もした事がない同じクラスの男女が、お互い不眠症と分かり、友達以上恋人未満になり、やがて愛が芽生える」驚いたのは、主演の森 七菜さんと奥平大兼さん他、クラスメート役の登場人物の顔がアニメそっくりで、まるでアニメから抜けだしたようで、違和感がなかった事です。演技も自然で新鮮で眩しいくらいでした。とても良かったです。話は元に戻りますが、アニメと実写版を比較した場合、例えば、アニメでは、曲 伊咲の姉のクルマが、ホンダのフィットだったのが、映画版では、スズキのラパンだったり、アニメではJR七尾駅のワンカットが写り、白丸 結が深夜に七尾城跡の本丸まで行って、夜景の星空を撮影するシーンがあり、羽咋市の千里浜での合同合宿、二人合宿で、中見と曲が食料難になり、クラスメートが差し入れを持って来るシーン、珠洲市の見附島で夜景を2人で撮影するシーン、あとは、お互いの両親が絡むシーンでは、映画では、ありましたが、アニメ版では、お互いの両親が出てくるシーンは少なく、映画版の曲の身体の具合が悪くなり、病院に入院するという話はありません!アニメ版では、爽やかなキスシーンでハッピーエンドとなります。という事で、多少、脚本に違いがありますが、アニメ版全13話の内容を全部入れると映画版では、制作費の予算の問題や出演者のスケジュール調整など、1時間43分の枠に納めるのが難しくなるので、映画版では、上手くアニメ版のポイントを要所要所選んで、脚本が脚色されていて、いいストーリー展開の内容となっていて、ワンカット、ワンカットの風景のシーンは、とても綺麗でいいと思いました。特に最初のオープニングに出てくる朝焼けの1シーンは感動的でした。監督は、池田千尋さんという女性の監督で、普通なら、映画のクランクイン前日は、監督と出演者との役づくりと演技の打ち合わせとなるところですが、池田監督は、出演者と一緒に七尾市内を散策しながら、食事を取って、共に、その日は過ごしたそうです。凄い監督です。それをする事で、お互いにスキンシップを取り、地元住民として溶け込む!この監督は、若い俳優たちに、こういう事も言ったそうです。撮影中は、演技をする上で、「やります!」ではなく「とにかく、やってみよう!」これを、モットーに撮影が始められたとも言っていました。原作者のオジロマコトさんに至っては、この作品を描く前に、石川県七尾市に観光旅行に来ていて、七尾市内を散策しながら、七尾市の高等学校から天文台が見えて、これだ!と、ひらめいたそうです。これが、きっかけになって七尾市が作品の舞台になったと聞きました。最初は学校のシーンは外側だけ撮影して、教室の中のシーンは東京都内で撮る予定だったのが、途中、変更となり監督とスタッフが協議した結果、全部撮ろうという事になったそうです。それだけ、石川県七尾市の街並みに魅了されたという事でしょうか!今回は、この映画を観て良かったので、今度、ブルーレイが出たら特別版を買って、自分の部屋のプロジェクターで本編を、もう一度、観てみるつもりです。メーキングオブも楽しみです。ちょとした劇場気分になれます。
主人公とヒロインの2人に瑞々しさがあり面白さもあったのですが‥
(ネタバレですので鑑賞後にお読み下さい)
※本来の長いレビューを書く時間が最近ないので、短く
基本は面白く見ました。
主人公の中見丸太(奥平大兼さん)とヒロインの曲伊咲(森七菜さん)の存在は瑞々しく、周りとの違和感と孤独を抱えた人物描写は好みでもありました。
ただ、病気を交えた恋愛作品はやりつくされている感があり、実際にあった話などでない限りどうしてもそこに作為性がまとわりついてしまいます。
そういう意味では、残念ながら既視感ある過去の作品を超えない展開にはなっていたと思われました。
しかし、主人公とヒロインを演じた奥平大兼さんと森七菜さんの2人の演技は特に気持ちが良く自然で、その2人を見ているだけでも充実ある映画になっているとは一方で思われました。
よくある青春恋愛ものになっているのが、原作厨としては不満
映画にするにあたって、大人の事情含めそのままが難しいケースがあることはよく分かる。
しかし、台詞や設定など変える必要があったように思えないところが多かった。
自分が原作漫画で重要だと思っている不眠症要素も序盤だけでなくなってしまうし、
ベタベタとした男女の恋愛ではない爽やかでまっすぐな描写が好きなのに
普通の恋愛物にしか見えず、監督か脚本かあるいは両方かわからないが
恋愛に的を絞った映画として作る意向があってのことかと思う。
自分の求めていたものではなかった。
アニメはだいぶ良い出来で、原作の良さをきゅっとまとめた映画になるかと期待していただけに残念。
単にこの映画だけを見た方は面白いかもしれないが、なぜ?と思うところはあると思う。
自分は漫画のファンで、アニメも見ており、どちらも全く触れていない連れと見に行ったが
連れは要所要所で意味がわからない演出、と思ったところがあったようだ。
すべて映画で改変されていたところだったので原作ではこうだった、と説明したら
納得はしていたが、改悪だと感じたようだった。
良かった点
キャストはとても良い。
特に伊咲役の森七菜さん、穴水役の安斉星来さん、蟹川役の永瀬莉子さん
野々さん役の川﨑帆々花さんはイメージ通りだった。
漫画で折角良くても実写にすると生々しくはどうしてもなってしまうが
伊咲と穴水の爽やかな感じがとても良い。
舞台が原作漫画と同じ石川県七尾市で行われているので、
聖地巡礼的な意味では嬉しかった。バス停のところなどワクワクした。
不満だった点
まずもってオープニングから、なぜそこで? という気持ちに。
ロケハンして綺麗だったから使いたかったのかなと思ってしまう。
学校でみんなが文化祭の準備を楽しそうにしているのに、
隅で丸太が寝ているというつまらなそうな日常描写だから良かったのに。
文化祭間近なのは撮影時期や施設の許可やなんかがあったのかもしれないが
文化祭準備という青春真っ只中感、授業中じゃないからこそ多少行方不明になっていても大丈夫
な感じなのに、大掃除というのも。
これもロケハンして吹き抜けが珍しいから使いたくなって変えてしまったのかなという印象。
ツーちゃんがいないのも、大人の事情なのだろうが
こういう創作物の舞台において動物の存在というのはとても重要で
動物がいるからこそ緩和されうまく回るものがある。
白丸先輩のお店の壁にカプセル型キャリーバッグがかかっているのが唯一の痕跡か。
ツーちゃん自身の切ないエピソードも当然カットされている。
丸太の唯一の理解者で生徒会にいる利点もある受川の存在感が薄すぎて
女子たち+1程度だったのにはがっかりした。
指輪物語の二作目を見ていてもそうだったが、恋愛を描こうとして
男同士の友情描写をカットしがちなのはなんなのだろうか。
眠れない2人が夜にお散歩をして、
居場所の天文台を守る為に星景写真を撮る目標をたてたら
夜に起きていられることが利点になって、という徐々に進む展開が良いのだが
映画では臨海学校はカットされている。
あんなに眠れないことに悩んでいて眠りたかったはずの丸太が
伊咲と一緒にいると寝るのが惜しく感じてしまうところや
倉敷先生が他の先生たちをお酒で潰しておいてくれているのが好きだったので残念。
なぜ電話やLINEではなくてラジオをするから聞いてくれ、なのか
映画では理由の説明が全くなかったから、ラジオを当たり前のようにするのが唐突で異様に感じられた。
必ず聴かないといけないものでもないし、寝るからおやすみ、と言って切らなくても
ずっと声を聞きながら眠りの世界へ入っていける、
そんな不眠症の理解があるお互いだからこその提案だったのに。
観測会が中止になった時、漫画ではそこまでの描写が丁寧だったから
丸太の言葉に泣きそうになったが、映画では正直「またやればいいじゃない」という気持ちで
男泣きに泣く理由に納得がいかなかった。
細かいことだが、丸太の不眠症のことを先生の方から訊くのと父親から話すのでは
全く意味が違うのに、どうしてそんな小さなところまで変えてしまったのだろう。
漫画の倉敷先生は好きなのに、映画だと不躾に感じる。
キスをしても照れて倒れ込んだりガッツポーズをしちゃったり
というもはや長年連れ添った夫婦のような2人が良いのであって、
普通にムードを作っていちゃいちゃされるのは違うのだ。
どうあっても大人たちが心配する間違いは起きそうにない2人だから良いのに。
伊咲のおばあちゃんの家に学校のみんなが来ないのもがっかりした。
一人ぼっちだった丸太がみんなに囲まれていて、すごいと言われて、
親友の受川にはわかってなにかあった?と訊く、
そんなやり取りこそ重要だと思うのだが。
今の丸太のことを「カッコいいガンちゃんが戻ってきた」という、
自己肯定感の低い丸太のことを昔からちゃんと知っていて恰好良い人だと思ってくれている
受川との2人だけのシーンが無いのは惜しい。
さらわれてほしい、と言われてきゅんとするんじゃなくて
いやっほー!って飛び跳ねる伊咲が良かった。
映画はちょいちょい生々しく感じてしまった。
恋愛ムードじゃなく信頼しあっている2人なのが、君ソムの
というよりはオジロ先生の描く恋愛の良いところだと思うのだが。
映画の伊咲の両親は、自分の娘が約束を反古にして部活合宿を台無しにするのだから
君たちが丸太に謝るべきなのになぜそんなに居丈高なのか謎でしかなかった。
漫画の伊咲は両親に車に乗せられた後すぐ降りて、丸太に大丈夫だと伝えに行くところが恰好良かったし、
両親も「娘にも非があった」という言葉は出てくる。
伊咲のスマホを取り上げられ、過保護な親でちょっとどうかとは思うものの
丸太はみんなに祝福されながら入選を知るし、伊咲からも天文台で直接おめでとうと言ってもらえる。
映画では伊咲がまるで合宿旅行のせいで具合が悪くなったようになり
(だからこそ後悔するなと伊咲が言うシーンがカットされているのだろうが)
インソムニアよりも心臓病がクローズアップされ
不穏な空気の中被害者ぶる伊咲の両親に平身低頭で入選した写真を届ける丸太という
原作とはかけ離れたお涙頂戴展開に持っていかれて噴飯物である。
初めにも書いたとおり、
自分は君ソムの、不眠症で辛かった夜が一緒にいることで辛さが減り
したいことがたくさん見つかって充実していく2人の人生描写が好きなのであって、
心臓病を抱えたか弱い少女に恋をした不眠症の少年の性青春恋愛映画が見たかった訳ではない。
監督・脚本家との解釈不一致という感じだろうか。
面白くないことはないのだが、がっかりしてしまうところが多かった。
不純だ
不眠症に悩む高校1年の中見丸太は、ある日学校の天文室に入るとそこにはクラスメイトの曲伊咲がいた。
彼女もまた不眠症に悩んでいると知った中見は、誰も来ない天文台を2人の秘密の場所として守るべく、 休部状態にあった天文部を復活させようとする。
星空観望会、写真コンテストでの入賞を目指し、周りの力を借りながら奮闘する2人だったが……
おい、キャスト考えたやつ出てこい!!!
ほんっとに何してくれてんだよ!!!
久しぶりに見た森七菜はやはり唯一無二の良い芝居するし、眼鏡かけた奥平大兼は少し青木柚っぽくて自然体な演技がとてもハマってるし、萩原みのりが不機嫌っぽいキャラな時点で優勝だし、工藤遥の演技は味があって深みが出てるし、萩原聖人がダメ親父やったらハズレなしだし、ボデーを透明にしなさそうなでんでんは完全に地元民だし、それに何?あのソフト部の友達役の安斉星来って子は。
声も佇まいもカッコ良すぎる。名前からしてこの映画にピッタリ。
全員は挙げなかったけど、もちろんどのキャストもいい。
演技から演技じゃない部分まで端々から溢れ出る人間味が眩い。
みんな輝いてる。
そして、その魅力を余すことなく映し切った監督の力量。
本当に『先輩と彼女』撮った方ですか?
わああああ!最高最高最高!
突然オタクレビューしちゃったけどたまにはいいでしょう。夜中にテンションMAXでレビューを書いている。
目が冴えてきた。寝れないけどまあいい。
とにかく最高の映画を見附島った。
「秘密やぜ!」って言いたいところだけど、とりあえずたくさんの人に観てほしい。
キミスイとかもそうだけど、秘密の共有っていう鉄板ネタ。
ありきたりだけどこれこそ愛、至高、尊い。
心臓の鼓動、雨の音。
星降る夜、日の差す朝。
能登の美しい街と自然が2人の瑞々しい青春を彩る。
正直そこで終わりなのかとは思ったけれど、絶妙なタイミングだった。
死亡フラグが立ちまくっていたからそこは安心できたし、鑑賞直後は多少物足りなさがあったとしても2人の時間がまだ続いてるんだと後から噛み締めることが出来る。
今まで生きていてくれてありがとう。君のおかげで僕も生きている。
そう言いたくなるし、言われている気がする。
2人のわちゃわちゃ。ずっと、一生好きです。
ここ数年でかなり上位に入る最高の青春映画だった。
2人で時間を共にして想い合って、ランデブーからの告白して幸せ〜♪で終わる、単純だけどどこまでも純粋で美しい青春恋愛映画が存在してくれてありがとう。
そんな映画がもっと観たい。
後味は工藤遥繋がりで『のぼる小寺さん』に近いかも。
CGの部分で若干賛否分かれてるようだけど、私は大林宣彦っぽさを感じて好きだな。
夏祭りに頼ったり、難病を使って感動を煽ったり、そういう演出や展開も好きだけど、お話にすることなく文字通り青春の1ページを切り抜いたかのようなリアルな日々。
会話や動きからも生き生きとした彼らの息遣いが聞こえてきた。
「シーフード?チキンかぁ……」
良くも悪くも見た目の印象と中身は違う。
表面だけで相手を知ることはできない。
みんな笑顔の裏にきっと何らかの苦しみを抱えているんだと思う。
本音で話し合うことは難しいし怖い。
自分は特殊な事情は全くないが、親と本音で話し合えない、わがままを言えない気持ちはよく分かる。
心を許して生身の自分を曝け出すという高いハードルを超えた暁には2人だけの銀河が広がっているのかもしれない。
余韻が凄い。
未だにあの現実的でどこかファンタジックな映画の世界から抜け出しきれない。
TOMOOさんの主題歌も映画前から楽しみにしていたが、鑑賞後聴けば聴くほど良い曲だと深く実感する。
夏にロケ地巡りも兼ねて石川に行ってみようかな。
全ての眠れぬ者たちへ。
世界は、、、
やりたいことがありすぎる。
ドキドキする。あと天の川に色は付けんでくれ、不純だ。
たまたまアニメの初回を見た。面白かったのでその後2~3回見た頃に実写映画化されたのを知った。映画は絶対見ようと思ってアニメを最終回まで見るつもりが結局その後は一回も見ないで終わってしまった。
追記:きのう(7/3(月)24時)アニメ最終回を見た。ラッキー。先週終わってしまったと思っていた。危うく寝てしまうとこだった。
森七菜はホントにマガリそのもの。ソックリで驚いた。
夜眠れなくて、昼間は眠いし頭イタくて不機嫌という同じ悩みの2人が出会い、天文台を秘密基地(寝床)に使っていい代わりに天文部を作ることになる。もう青春ラブストーリーそのものだ。2人の距離が少しづつ近付いていくところがよい。
夜家をこっそり抜け出して散歩中、警官に見つからないように隠れてドキドキする場面がいい。曲が中見の背中に顔をつけて、中見のドキドキと自分のドキドキを聞く。もちろん映画見てるこっちもドキドキ。
「おい中見、警官から隠れることに気を取られて気が付かなかったみたいだけど、彼女いない男子高校生にとって結構オイシイ状況だったぞ」。
この時はまだ曲の心臓の病気の話は出てないし、アニメでは曲は水泳部と兼任の元気娘だ。僕もアニメは3回しか見てないから、曲の心臓の病気の話は映画で初めて知った。だけど今思うと曲が聞く心臓のドキドキは命のドキドキそのものだ。
そのあと星空観望会が雨で流れて中見は落ち込む。そんな中見を曲が励まし慰める場面がある。さっきと同じ場所だったかもしれない。曲は自分の病気のことと眠れない理由を打ち明け中見の顔を自分の胸に抱き寄せる。もちろん3人ともドキドキだ。(3人:曲、中見、ボク)
「オ~ィ中見ぃ~、うらやましいぞぉ」
「不純だ」 by 白丸先輩。
合宿に曲の両親が迎えに来た時、曲が体調をくずす。検査で入院の可能性もでる。曲の両親が中見を非難して怒るのは当然なのだが、僕は少しよく分からなかった。
曲の病状が悪化したのは中見のせいではないし、曲のせいでも姉のせいでもない。一晩中起きているのは毎日のことだし、遺跡への行き帰りもバスだからたくさん歩いたわけではない。薬を飲まなかったわけでもない。
僕が曲と中見の二人の立場(高校生の立場)なら、親たちの言ってることなんて、うるせえだけだ。それと同時に曲的には、「うるさいけど親は自分を心配してくれてるんだからな」とは思う。
僕が親の立場だったら「合宿なんか行ったからこうなったんだ」と言いたくなる。病状が悪化したのは合宿行ったのと関係ないと頭では分かっていてもだ。親も聖人君子じゃないし万能ではない。
観客の立場としては、なんかよく分からない展開だと思った。曲の両親の「大変なことになったらどうするんだ?」の「大変なこと」が分からなかった。 「不純」なことして妊娠でもしたら大変なのか、それとも「不純」なことすると心臓がバクバクしちゃって病状が悪化するかもしれなくて大変なのか?よく分からなかった。僕は娘がいないけど、よくテレビで娘を持った芸能人(男)が「俺の娘に近付くヤロウ(害虫)はコロス」なんて言ってるのと同じなのだろうか? 中見君に責任はないと思うけど近付いてほしくないのだろう
それから、せっかく天文部設定なんだから美しい星空をもっといっぱい見たかった。映画館のスクリーンに映し出される星空は原作漫画の星空とはまた違ったものになるだろう。
あと、ナントカ遺跡の色付きの天の川はガッカリ。色付きの天の川なんて肉眼で見れるわけなく、一瞬白い雲かなって思ってから、ああ、天の川かってなるのがパターン。
エンドロール後のオマケ映像が良かった。
その後、曲と中見がどうなるか気になったが、オマケ映像で、「ついでに中見も」。「ついでってなんだよ」とか言ってじゃれあって幸せいっぱいの2人を見てホッとした。こちらも幸せな気分になった。
アニメの実写化は駆け足で飛ばしちゃうから同じ2人でドラマ化してほしいものだ。
キャスティングが最高。原作未完の段階なので、コレで精一杯かな
お気に入りの漫画でアニメも放映中ですね。原作大好きなので、ひいき目もありますが、この手の実写化作品のなかでは、良い出来ではないか、と。
まずキャスティングですね。原作者も本人も言っていますが、ヒロインの曲 伊咲と演じる森七菜は、あまりにピッタリです。当て書きだったの?と思うぐらいですね〜。
伊咲以外もほぼ原作のイメージ通りです。ののさん、白丸先輩もバッチリでしたね〜。
映像も素晴らしい。七尾はなかなか遠くて行けていないのですが、聖地巡礼している気分でした。真脇遺跡が思った以上に大きかった〜。
パンフレットにもありましたが、能登って曇りがちなんですね。そんな空気感もよく出ていて、この作品全体に流れるモヤモヤ感が映像で表現されている。
好きなシーンは雨で中止になった観測会の後、伊咲が中見の自分の病気のことを告白するシーン。漫画では伝えづらい、コマとコマの間にある時間的な「間」がヒロインの演技と、ワンカットで徐々に寄るカメラワークで、臨場感たっぷりに味わえました。
原作をしっかりやりながらも、映画としての解釈も随所に入っていて、面白い。ひとつは伊咲と中見の陰影をハッキリつけた。やや説明調なのは残念でしたが、2人の周囲と馴染めない違和感の原因もハッキリ示す。映画のなかで言いたいことはキチンと伝わりますね。
と、ここまでベタ褒めなのですが、なんかモヤモヤ引っかかるのは、、、
1つは仕方ないのですが、原作が完結していない。なので、まだ2人の終着点が見えないなかで、キャラ付けやエピソードの選び方も、ふわっと置いてる感じが残ってしまっているのかな〜。
もう1つも好き嫌い、ですが。もっと同級生との絡みが見たかった、のかな。どうも、この手の「病気のヒロインもの」って、それを心配する大人たちとの絡みが多くなりがち。漫画の分量ではソレもありなんですが、ね〜。「四月は君の嘘」の実写版ぐらいスパッと本人たちの物語で良かったかな〜。
原作に対する冒涜
私は原作の大ファンで連載当初からずっとこの漫画を愛読しています。独特な世界観の原作は傑作だと思っています。現在、単行本は13巻まで出ていてまだ完結はしていません。
そんな原作をどう映画化するのか期待と不安が半々の状態で鑑賞しました。で、結論から言うと駄作です。どうしようもないです。
単行本で言うと6巻辺りまでを映画化してますが、わずか120分に6巻分の内容を落とし込めるわけがありません。結果的にポンポンと話が飛び内容が薄く散漫になっています。
臨海学校、花火大会など重要なシーンが軒並みカットされてしまい原作ファンとしては残念。それでいてどうでもいいようなシーンに時間を割いたりするのも理解出来ない。またキスシーンも何故かカットされています。森サイドからNGでも出たのでしょうか?
そして何よりも残念なのはクライマックスの真脇遺跡のシーン。満天の星空の下での告白シーンは原作でも屈指の名シーンですが、映画では何故か白昼に告白。それも唐突に。感動もへったくれもありません。また何故かこの真脇遺跡のシーンは星空が合成。極めて安っぽいシーンになっています。
総括すると、この映画はタイトルの通り原作に対する冒涜です。少なくとも映画製作者に原作に対するリスペクトは感じられません。そもそもまだ完結していない漫画を映画化する時点で無理があったのではないでしょうか。
原作ファンは不満だし、原作を読んでない人はおそらく説明不足と話のテンポが早すぎて意味不明になると思います。大好きな漫画だけに本当に残念。
ちなみに私が鑑賞時、映画館はガラガラ。鼻をすする音など全く聞かれませんでした。それどころか終了時にはしらけきった空気が館内を包んでいました。
最後にもう一度言います。傑作漫画をこんな風に映画化されて本当に残念だ!
夜明けの君へ
アニメ放送中に実写映画も公開するという試みは、少しだけ違いますが、3年前の「思い、思われ、ふり、ふられ」と似ているなーと思いました。どちらも実写にしても大きな違和感が無いからなんだろうなと思いました。
アニメも現在進行形で放送中なので見ていますが、爽やかな恋愛だなーと楽しんでみています。今見てるところで思いっきりキスして少しだけ萎えましたが、トータルでかなり楽しめてる部類に入っています。
それに対して実写版、原作が連載中の作品なので、どうまとめるのか、というかアニメで1クールやってる作品を2時間の尺にどう収めるんだ?という懸念点はいくつもありましたが、かなり雑にまとめられていたと思いました。じっくりと2人の恋仲を見ていくのが良かったのですが、展開が早すぎて感情移入することができませんでした。
良かったところを挙げていくと、役者陣の演技はとても良かったと思います。森七菜さんの天真爛漫さ、アニメ版からそのまま飛び出てきたようなカラッとした明るさと、そこに潜む病気の陰との対比の見せ方がとても上手いなと思いました。
奥平大兼さんの陰鬱とした前半から、自分を見つけていく後半の成長の見せ方も上手いなと思いました。実力派の2人の演技が観れてとても良かったです。
安斉さん、永瀬さん、川崎さんの等身大の女子高生な感じもとても素敵でしたし、全体的な演技のクオリティはとても高かったと思います。
石川県のロケーションも非常に美しく、日本だからこそ撮れる和の美しさがこれでもかと表現されていました。聖地巡礼しやすそうなので、石川に行くタイミングがあれば是非巡ってみたいです。
ここからは気になったシーンで、告白のシーン、ロケーションとか最高だし、良い青春だよなーと思って空を見たら天の川は出るわ、オーロラっぽくなるわの合成祭りでかなり萎えました。ひとつだけの美しい星空で良かったのになと思いましたし、そこに何の疑問も思わない2人にも違和感しかありませんでした。
後半になるとインソムニアもどっかにいってしまい、曲の心臓病との対峙が多くなってきますが、ここもどこか宙に浮いていて、一泊キャンプしただけでそんなに心臓に負担が来るのか?とか再入院のリスクがあるならなんで同行しなかったのか?とか色々と気になる部分は多かったです。エンドロール後にめちゃくちゃ元気に走っていたのでおいおいとも思ってしまいましたし、終わってないからこそ難しい締め方だったと思いますが、これではどうにも消化不良感が否めませんでした。
登場人物もあまり活かしきれてない気がしました。女友達3人組もモブよりは出番が多いけれど…個性がアニメよりかは弱い気がしました。先生も何かキーマンになりそうな雰囲気だけで、後半は見守ってるだけな感じがしましたし、先輩はアニメでは結構良いキャラをしてたんですが、映画ではこちらも影が薄いという残念さ。短い尺だからこそ、キャラの個性を充実させて欲しかったです。
色々と惜しい実写映画になってしまいましたが、ある程度原作が落ち着いてからやった方が良かったのになと残念な気持ちが残るばかりです。話題性のあるタイミングでやった方が良いという判断だったんでしょうか…。どちらかと言うとドラマの尺で見たかった気がします。うーんとてももどかしい。
鑑賞日 6/27
鑑賞時間 14:40〜16:45
座席 E-12
星をみあげる太陽と風
インソムニア(不眠症)の2人の原因はそれぞれ理由がしっかりあり切なさもある。
だけど、同じ悩みで意気投合し星空観察と写真につながっていく展開は高校生ならではの明るさ、大人になり切る前の独特の爽やかな雰囲気が心地よい。
それをきっかけにお互いが大事なひとになっていく流れで、なんとなく相手を気になっている自分に気がついていくという…あの懐かしい感覚をちょっと思い出してしまったよ。
悩みながらも伊咲ちゃんは眩しい太陽みたいだし、中見君はさらっと吹いてきた午後の風みたいだった。
そんな2人をかこむ優しい大人たちに見守られて、2度とない季節を謳歌してーという気持ちでいた。
あの高校生たちにはもうなれない私は、まわりで優しく見守る大人でいたいな。
落ち着いた映画に感じた
池田監督は、『空に住む』の脚本を担当された方なんですね。
あの歴史資料館の館長の話の辺りは、『空に住む』ぽかった。
設定やストーリーからすると、もっと騒がしい映画になってもおかしくないんだけど、全体的に落ち着いた空気が流れてました。
監督の色なんだろうけど、日本海側の持つ雰囲気のせいもあるのかもしれません。
工藤さん、萩原さん、永瀬さんの役なんかは落ち着いてる感じの役じゃないのに、声のトーンが良いから落ち着いて感じた。
全体的に役者さんの声のトーンが落ち着いて感じて、台詞をしっかり聞かせる映画だなと思いました。
それから、七つ橋の言い伝えの回収の仕方は巧いと思った。
あれを主役二人にやらせちゃうとくどくなるし、放置するわけにもいかないしね。
この映画に注文をつけるなら、被写体への愛情を感じる様な写真は見たかったかな。
唐突に天の川
アニメ8話まで、原作は4巻までの状態で鑑賞。
そちらでは「早よくっつけ」と思ってたが、本作では性急に感じた。
尺の面で薄味駆け足になる点と、2人が一緒に眠るシーンが少なかったのが原因かな。
(原作ではその“理屈ではない安心”が、距離感の説得力になっていた)
また、灰田と担任以外の主要キャラは出ていたが、活かしきれていない。
見た目の雰囲気を拾いつつ、仕草や声音までも全員めちゃくちゃハマってたから一人も削ってほしくはない。
(特に野々さんの雰囲気そのままに実在感を与えてるのは凄かった)
その上で敢えて言うと、例えば白丸先輩の役割を先生にまとめて、そのぶん掘り下げに回す、などの方が一本の作品としてはよかったと思う。
森七菜は『最初の晩餐』で小学生を見事に演じていて驚いたが、今回も一挙手一投足が上手すぎる。
自然すぎて、ともすれば引っ掛かりがないくらいに“当たり前の伊咲”でした。
奥平大兼も評価は高いようですが、彼だけ演技っぽさが強く、少し浮いていた。
ハイライトであるはずの真脇遺跡で、いきなり夜になった上に合成丸出しの天の川はガックリ。
その他も各シーンはよいものの、画作りの統一感がないようにも感じた。
(原作がそうなのかもだけど)役目を放棄した長女を差し置いて中見親子を糾弾するのも違和感。
再入院直前でエンドロールに入ったものの、その背景でアッサリ退院、締め方もぶつ切りでスッキリしない。
花火大会や臨海学校、猫、コメディ要素など散々削ってこれなのだから、2時間ではそもそも無理だったと思う。
2人だけのラジオ
「思っているほど、一人じゃない」とか、「バトンタッチ」の場面のお姉様のセリフとか。
刺さるんですよ。何気ない一言が、この映画。
脚本が大好きですもん、まずはw
ワタクシ、JRで電車通勤してるんですが、往復の車内は貴重な読書時間です。たまに。目が疲れて、活字から逃げたくなることがあるんですが、そんな時のために「星ごよみ365日」と言う、写真に撮影や星たちのエピソードを添えた、眺めるだけの本を鞄に忍ばせてます。夜空を見上げるのは好きだし、癒される。
そんな空気感の映画でした。
桜井ユキで天文台、っつーと、あの、エロエロの「紅いなんたら」を思い出してしまう、エロおやじなBloodでしたが。若い二人を囲むのが、この桜井ユキと荻原みのりと言う絶妙キャストが大好きw
あー、2人とも、良い感じで歳を重ねてるんだー、なんてことを思いながら見れる、ゆったりとした時間感覚が、疲れたワタクシの心にはぴったりでした。
こころに抱えた傷は、眠ることへの怖れという、更に深い傷を生み
同じ傷を抱えるもの同士が出会った天文台
星を眺めるでもなく
ただ人目を避けるがための場所が欲しかっただけの天文台
場所を守りたい、は、2人で過ごす時間を守りたい、と言うだけのこと
に。
気づくの遅いよ、君たちw
だって、先輩はすぐに気づいたでしょ?
「不純だ」とw
心洗われる純愛物語は、ずっと眺めていたくなる、ゆったりとした進行の113分。短命悲恋ものにするんじゃねーぞ!の願いが叶うハッピーエンドも心地よく。
良かった。
とっても。
【”生きている事を全力で肯定する!”不眠症の男女高校生の、学校の使われていない天文台から始まった星空純粋異性交遊。作中のロードムービーシーンも良いアクセントになっています。】
■毎夜、眠れないせいで、何時も不機嫌なナカミガンタ(奥平大兼)。彼は使われていない学校の天文台で仮眠していた同級生のマガリイサキ(森七菜)と出会う。
二人は同じ、不眠症の悩みを抱える中、天文台を守るため、天文部を結成する。
そして、それまで”前に進めなかった”二人は、元天文部の女性(荻原みのり)のアドバイスを受け、天体展望会を企画したり、星空の写真を撮るうちに距離を縮めていく。
◆感想
・不眠症を共通点として、ナカミとマガリが距離を縮め、前に進んでいく姿が良い。
ー ナカミの不眠症の原因:それは父(荻原聖人)が言ったように、彼が小さい時に母が、彼が寝ている時に朝食だけつくって、家を出たため。
マガミの不眠症の原因:推測だが、幼い時から心臓に病を抱え、数度の手術を経験したために、一度眠ると二度と目が覚めないのでは・・、という不安。
今作は、そんな二人が出会い、トラウマを克服し前に進む姿なのである。-
・そんな二人が、一緒に写真を撮る旅に出て(お目付け役のマガリの姉は、彼氏とお泊り旅行のため、途中退場・・。)縄文時代の真脇遺跡で、ナカミはマガリに告白。
だが、マガリは心臓を抑えて倒れてしまい・・。
そして、マガリの家に行き、二人で撮った真脇遺跡から星空を撮った写真が入選したことをナカミがマガリのお母さん(MEGUMI)に頭を下げながら、窓からマガリに告げるシーン。そして、マガリもナカミに旅では言えなかった彼への想いを叫ぶ。
<ナカミとマガリは勿論、彼らを支える級友たちの姿や、家族の二人を心配する姿も自然に描かれている。
今作は、物語展開としては、粗い部分もあるが、今までにないパターンの”ボーイ・ミーツ・ガール”の小品である。
森七菜さんの、弾けるような笑顔や、旅先での楽しそうな姿も魅力です。>
あれ、なんでこの場にいないの?
アニメが放送中の時期にあえて劇場版の実写を公開するのはなぜなのだろう、
と疑問を抱きつつ上映初日の初回で見てきました。原作は読んでいません。
アニメは非常に評判がいいようで、わたしも毎週楽しみにしてます。
上映中も、「あ、ここでアニメの最新話まで話が進んだな」などと思いながら見てました。
で、一か所だけ納得できない箇所があるのでそれを書きます。
二人が天文部の撮影合宿に出かけ、伊咲の親からの許可条件として姉同伴となるわけですが、この姉が彼氏との旅行のため「親には言うな」と言葉を残し二人を置き去りにして消えます。
で、それがばれたと姉から伊咲に連絡が入り、親が連れ戻しに来ることになり、その前に丸太は伊咲に「自分にさらわれてほしい」と言い、連れ出し撮影に向かう。
合宿を終え帰宅直前に伊咲の体調が悪化。責任を感じた丸太と父親は伊咲の家に謝罪に訪れる。まあ、ここまでは当然の流れなんだけどなぜかこの謝罪の場に許可条件とされていたのに途中でとんずらした姉が同席してないんですよね。
どう考えても不自然だと思います。姉は伊咲を親から託されたわけだし、妹の体調不良に関して第一に責任を感じて謝るべき人間だと思います。そのための付き添いですから。その役割を放棄し口止めまでして、家族から託された妹を置いて彼氏との旅行に行ったことがばれてるのだから、呼び戻されてそこに同席しているのが自然でしょう。原作がそうなってる(姉はその場にはいないのだ)と言われればそれまでですが、私にはとうてい納得できない展開でした。
「伊咲が自分以外に唯一自分の心臓のことを話した相手(丸太のことです)を信頼して任せた(これは明確にバトンタッチという言葉としぐさによって描かれています)のになんでこんなことになるの!」と丸太を罵るもよし、「彼氏との旅行になんか行かずに自分が最後までついててあげればよかった…」と自分の行動を悔いて泣き叫ぶもよし、伊咲に泣いて謝るもよし、どんな演出にするかの選択肢はいくつかありどれを選ぶかは自由だとは思いますが、この場に姉がいないのは一番あり得ない選択かつ演出であまりにも不自然だと思います。
追記
けっきょく原作の漫画を電子書籍で全巻購入し、読みました。そしたらなんと、原作では伊咲は合宿の時には体調不良を起こしていませんでした。伊咲は親に連れ戻されますが、その時に走り出す車のドアを無理やり開けて、丸太に駆け寄り「私を連れ出したこと、後悔しないで」との言葉を残します。つまり問題は親の迎えを待たずに二人きりで合宿を続けたという点だけだったのでした。ここの伊咲の体調不良という原作改編も、余計な演出だよなあ、要らないよなあ、と思います。逆に体調不良はともかく伊咲の「後悔しないで」の言葉は入れるべきだよなあ、と思いました。なお原作でも、姉は謝罪の場には同席していませんでした。となると、原作にはない伊咲の体調不良を入れておきながら親から伊咲を託された姉が丸太の謝罪の場にいないのはますます不自然なんじゃないか?との思いを強くしました。
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