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燃料電池 単語

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ネンリョウデンチ

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燃料電池とは、電気化学反応を利用した発電機器である。

概要

電解質溶液に直流を流すと、電極で電解質イオン化学反応を生じる。正極に陰イオンが、負極に陽イオンが集まり、それぞれのイオンが中和された物質が電極に析出する。これを電気分解という。

この際、イオン物質がよりもイオン状態で安定な物質だと、電解質ではなく溶液の電気分解され、正極から酸素が、負極から水素が発生する。これを特に電気分解という。なお、純理論上は電気分解が可だが、電気抵抗が非常に高いので通常は電気分解にはナトリウムや硫ナトリウム等の電解質溶液を用いる。

燃料電池の原理は、ナトリウム溶液での電気分解実験の最中に発生した、電気分解の逆反応により発見された。つまり、電極に酸素水素が貯まり、両電極の間に電解質溶液が置かれた状態で、電極の水素酸素を消費して起電力が発生したのである。電気分解の逆反応で電流が逆向きに流れることから、酸素が貯まっている電極が正極、水素が貯まっている電極が負極となる。以後、多種多様な燃料電池が研究開発されたが、水素燃料で駆動する燃料電池はこの形が基本である。

燃料電池の種類

電解液または電解質によって、概ね下記のとおり分類される。

  1. アルカ
  2. 固体高分子
  3. バイオ
  4. リン
  5. 溶融炭酸
  6. 固体化物

アルカリ型燃料電池:AFC

燃料:水素 電解質:アルカリ性溶液 作動電荷:化物イオンOH-

最も最初に発見、実用化された形式。特殊用途の電としてアポロ計画でも採用されたが、産業的にはあまり広く用いられない。

固体高分子型燃料電池:PEFC

燃料:水素 電解質:イオン交換高分子 作動電荷:水素イオンH+

燃料電池スマホ充電器等の、常温で即時起動が可な、燃料電池としては最も一般生活に近い場所にある形式。水素イオンH+発生用触媒となる白金で高コストになりがち・燃料の水素一酸化炭素が混ざると性低下する問題がある。また、イオン交換高分子の内部にある分が高分子の安定性に必要のため、寒冷地環境での氷点下条件やが沸騰するような高温環境では作動できない。触媒の問題を解決するため、イオン交換高分子の性質を変えてアルカAFCと同じ化物イオンOH-を用いる形式も研究されている。

バイオ型燃料電池:BFC

燃料:有機物 電解質:イオン交換高分子、等 作動電荷:水素イオンH+化物イオンOH-

作動電荷である水素イオンH+生化学反応によって得る、研究中の形式。生物そのものではなく酵素を用いる酵素燃料電池と、発電菌という嫌気性微生物の生代謝を用いる微生物燃料電池MFCに分類される。固体高分子PEFCと同様、水素イオンH+を用いるものと化物イオンOH-を用いるものが研究されている。特に微生物燃料電池MFCは電というよりは下処理や海底ヘドロ汚泥の浄化装置としての研究が進められており、実用化も近いとされる。酵素燃料電池の方はペースメーカー等の体内埋め込み医療機器の電として研究が進められているが、酵素の寿命が短く難航しているようである。

リン酸型燃料電池:PAFC

燃料:水素 電解質:リン溶液 作動電荷:水素イオンH+

施設向けコージェネレーション発電設備として較的期に普及した形式。起動時に幾らかの予熱が必要で起動性はあまり良くないが、作動音が静かなのと給湯可なくらいの温度排熱があるので施設向けとして活用された。近年は白金触媒やリンの価格上昇、発電効率の差などから次の溶融炭酸MCFCや固体化物SOFCに置き換えられつつある。

溶融炭酸塩型燃料電池:MCFC

燃料:天然ガス、石炭ガス 電解質:溶融炭酸 作動電荷:炭酸イオンCO32-

施設向けコージェネレーション発電設備や、更に大の発電施設用として実用化された形式。作動温度が400700℃と高温のため、始動時の予熱に時間を要する。固体高分子型PEFCやリン型PAFCと逆に一酸化炭素に対しては非常に強いが、炭素成分を含まない燃料は苦手とし、高純度な水素燃料で用いることはほぼ無理。発電効が高く白金触媒が不要のため、特にリン酸型PAFCが使わいた用途を置き換えて普及しつつある。また、排気の二酸化炭素濃度を高くしやすいため、カーボンリサイクル用途への応用が研究されている。

固体酸化物型燃料電池:SOFC

燃料:水素天然ガス、石炭ガス 電解質:イオン伝導性セラミックス 作動電荷:酸素イオンO2-

施設向けコージェネレーション発電設備や、更に大の発電施設用として実用化された形式。作動温度が7001,000℃と非常に高温で、構造や電極等の部材に高い耐熱性を要求るほか、始動時の予熱にも時間を要する。ここに並べた全形式の中で最も高い発電効率を発揮可能金触媒も不要とすることから、トリプルコンバインドサイクル発電など大規模な発電所向けとして研究されている。また、マイクロガスタービンとSOFCをコンバインドしたSOFC-MGTシステムも市販ている。

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