『O/A』とは、嘔吐の擬音ヤングエースで2009年Vol.5から2012年5月号まで連載された漫画作品である。単行本は全7巻。
作者は渡会けいじ。
この項目は、ネタバレ成分を多く含んでいます。 ここから下は自己責任で突っ走ってください。 |
ストーリー
ラジオAceの生放送ラジオ番組『堀内ゆたかのオーロラ作戦』。表向きはアイドル・堀内ゆたかが1人でパーソナリティを務めているとことになっているが、実際は同じ声質を持つ芸人・田中はるみとの「二人一役」で進行しているのだ。こうなった経緯は、ゆたかが記念すべき第一回目でやらかしたことから始まる…。
登場人物
堀内ゆたか
主人公で元・売れっ子女性アイドル。所属していた芸能事務所の社長のスキャンダルに巻き込まれ、多額の借金を抱え込んでしまう破目に遭ってしまう。そのおかげで引きこもりになったが、番組差し替え寸前だった『オーロラ作戦』の代役を自ら志願したはるみの行動と言動に心を動かされ、立ち直ることを決意する。その後、マネージャーの大塚が社長として新規に設立した芸能事務所に所属し、再起をかけつつ、はるみの家に引っ越して居候している。強引さとぶっきらぼうな言動(「ファック」など)ではるみや大塚を振り回したりする一方、寂しがり屋な一面もあり、はるみに対して「私、友達がいないのよ」と打ち明けたこともあった。昔はギラギラしていて尖がっていたらしいが、はるみの家に居候して以降、丸い性格になりつつある節がある。
田中はるみ
準主人公の女性芸人であり、ゆたかの「縁の下の力持ち」。ラジオAceでゆたかと出会い、『オーロラ作戦』でゆたかの代役をして以降、一緒に番組を進行するようになってから、ゆたかの相棒的存在となっている。芸人ではあるが業界内では端くれで、ぶっちゃけ売れてはいない。その為、新聞販売店で配達をしたり、ラジオAceの番組に参加したりしながら生計を立てている。黙っていれば可愛い容姿をしているのだが、前向きで明るく、下ネタ好きである。その下ネタ関連でよくゆたかからツッコミを入れられており、内容が酷い場合は鉄拳制裁を受けたりしている。声質がゆたかと同じだったことのみならず、実は顔立ちもゆたかと瓜二つであったことも後に明らかとなった(…そこ、作者が書き分け出来ていないだけとか言うな)。なお、ゆたかと一緒に居る時は、真相を知る者以外の者の前では一切喋らないようにしているが、逆の場合もある。
滝
ラジオAceに所属している『オーロラ作戦』の女性プロデューサー。はるみが『オーロラ作戦』で代役をするキッカケを作った人物の一人である。バラエティ志向が強く、番組を面白くするためには下ネタの強要も厭わせない。ゆたか以上の強引さも兼ね備えており、ゆたかやはるみのみならず番組スタッフをも定期的に振り回している。『オーロラ作戦』開始序盤、番組内容についてゆたかと対立したこともある。ライバル局のヤマト放送に所属していた過去を持つが、上層部と方針をめぐって対立したことが原因でラジオAceに移籍したらしい。
大塚
ゆたかの女性マネージャー。所属していた芸能事務所でのスキャンダルをキッカケに、新規に事務所を設立して社長となり、ゆたかを移籍させている。アイドルとして活躍している現在のゆたかを一番よく知る人物で保護者的存在でもある。スキャンダルに巻き込まれる前はゆたかの素性に困り果てていたが、スキャンダル後はゆたかの仕事を増やそうとしていくうちに、強引な性格に目覚めてしまった。無理なスケジュールを組んでしまった結果、はるみをゆたかに変装させて、ラジオ以外の仕事の代役を強制的にさせたこともある。
海江田ミホ
(昔の)ゆたかと同じく売れっ子女性アイドルで、『オーロラ作戦』と同じ時刻にラジオの冠番組を持っている。ゆたかのライバルであり、本人もそのことを強く自覚している。それ故に、ゆたかと対立する度、常に上から目線であるが、実はゆたかの大ファンでもあり、自宅の部屋にはゆたかグッズで溢れている。また、芸能活動においてゆたかを目標にしているなど、彼女の芸能界活動においてゆたかの存在は大きな鍵ともなっている。言葉の訛りについても詳しく、真相をハッキリと知るまではそのおかげで、『オーロラ作戦』が二人で進行されていることに気づく。元々中学生の頃にソフトボール選手として活躍し、オリンピック代表候補と言われるほどの逸材だったが、試合中に肩を壊してしまったことでその道を断念せざるを得なくなった。その後、中学の後輩たちの勧めでアイドルの道に進んだ。
上田
ラジオAceに所属している『オーロラ作戦』の男性ディレクター。長身でそこそこの容姿だが、オネェ言葉を使う。はるみが『オーロラ作戦』で代役をするきっかけを作った人物の一人だが、そもそもそうさせた張本人でもある。また、ゆたかとはるみが同じ声質あることにも一番早く気づいた人物でもある。第20話が掲載されたヤングエース2011年7月号でのキャラクター紹介にて、男性であると初めて記されている。
日下
『オーロラ作戦』の女性スタッフ。長髪とカチューシャがトレードマーク。第5話にて謎の伏線を残したが、未だに回収されていない。後に津田がはるみを「一人の女性」として強く意識するようになるキッカケを作った。
津田
『オーロラ作戦』の男性スタッフ。セミショートの髪型をしており、目が覗けないぐらいに前髪が伸びている。日下のある一言により、はるみを「一人の女性」として意識するようになる。そのおかげか、後にはるみと一回ほどデートしたこともあった。
概要
- キャッチコピーは「新感覚“アイドル×ラジオ”コミック」…なのだが、下品なネタやシーンが所々にある。うんこが詰まって流れない話があるアイドル漫画など、果たしてこの作品以外にあるだろうか。しかし、それらのネタも、作者と担当の努力により嫌悪なものでなくしっかり笑えるものとなっている…と思う。
- 実はこの作品、一度没になりかけていたことがある。
- タイトルの『O/A』は『オペレーション・オーロラ』の略である。作者曰く「だってこれに答えたら、身も蓋もない言葉しか出てこないし…」。
- 単行本の発売の際に、いくつかのアニメショップでタイアップが行われたことがある。記事作成主はあるショップで単行本を買ったとき、ゆたかのCD発売記念ポスターが付いてきた時は正直ビビった。
- また、文化放送の『A&G REQUEST デジスタ』(関連動画参照)やBS11デジタルの『真・週刊コミックTV+』でラジオドラマ化されたことがある。『真・週刊コミックTV+』はヤングエース公式サイトで配信される予定だったのだが、未だに実現されていない。
関連コミュニティ
誰か作らない?
関連項目
関連リンク
- 0
- 0pt