銭コア(ぜにこあ)とは、吉幾三の楽曲『俺ら東京さ行ぐだ』の歌詞に現れる単語である。
銭コアとは何か
銭、つまり金銭に関わる単語であることは容易に想像できるが、その真の意味は明らかでない。
ここでは銭コアの意味をいくつかの観点から検証したい。
民俗学的検証
まず、銭コアの現れる歌詞を検証しよう。銭コアは『俺ら東京さ行ぐだ』の中にサビとして4回出現する。
一番およびフィニッシュにおいて、
二番において、
三番において、
銭コア貯めで 銀座に山買うだ
以上が『俺ら東京さ行ぐだ』における「銭コア」である。
歌詞から判明するのは以下の点である。
また、「東京へ出だなら」とあることから銭コアは農村部では貯めることが不可能、あるいは困難であることが推測できる。逆に言えば東京やそれに準ずる都市部であれば貯めることが可能、容易なのであろう。
注意したいのは銭コアが必ずしも金銭そのものを指すわけではない点である。直接的に銭コアを金銭として行使したと解釈できる歌詞は「銀座に山買うだ」という部分のみであり、またこの部分においても「銭コアを貯めた結果として銀座に山を買うことができる」との解釈もある。
自然な解釈として「東京においてIKZOの理想を実現するための量的存在」。それが銭コアであると解釈するのが妥当であろう。
言語学的検証
銭コアが「銭のコア」であるという点には疑いはないだろう。
銭とは金銭に対する庶民的な呼び名である。
コアは当然英語の「core」を表し中心・核・基本機構などを意味する。
両者を統合すれば「金銭の中核をなすものの庶民的な呼び名」と言える。
中核がコアという英語で表現される点にIKZOが農村出身であることを考えれば「農村の若者が都会的センスに憧れて作り出したスラング」であるという推論がなりたつ。
結言
「都会における金銭の中核をなすものに対して農村の若者が憧憬をこめてつけた呼び名」。これが銭コアの意味であろう。
では「都会における金銭の中核をなすもの」とは何か。「貯める」という表現から量的なものであることは前述した。土地など資産でないことは「銭コア貯めで 銀座に山買うだ」などの表現から明らかである(資産を貯めて資産を買うという表現はトートロジーである)。したがって無形のものということであろう。
結論を急ぐことになるが、銭コアとは社会的地位であろう。「貯める」というのは「社会的地位を貯める」、つまり出世を意味することになる。
以上が銭コアに対する考察である。繰り返しになるが「銭コアは社会的地位」。これが結論である。
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関連項目
※真面目な解説がみたい人は当記事掲示板の>>1や>>12、>>27、>>28等を参照。
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