漢字として
- 意味・字形
- 彳(小径)と止(足趾)の会意。
- 〔説文解字・巻二〕には「乍(たちま)ち行き、乍ち止まるなり。彳に從ひ止に從ふ」とあり、彳を行く、止まると解釈して行ったり止まったり、という意味としている。止は足趾の象形の字なので、歩く意味と解釈する説もある。また〔正字通〕に引く〔六書本義〕〔六書故〕に「道を循りて疾く行くなり」とある。
- 〔説文〕にはまた「讀みて、春秋公羊傳に階を辵(こ)えて走ると曰ふ、が若くす」とある。〔春秋公羊伝〕の現在のテキストでは辵は躇になっているが、これは階段を一段以上飛ばして上ること。
- 音訓
- 音読みはチャク(漢音)、訓読みは、はしる。
- 規格・区分
- 常用漢字ではない。JIS X 0213第三水準。
- 部首
- 辵は部首辵部を作る。繞に用いられしんにょう、しんにゅう(之繞)と呼ばれる。繞の字形は現代の日本だと辶(一点)で、辵とかなり字形が異なるため辶部としている場合も多い。〔康熙字典〕に基づく伝統的な之繞の字形は辶(二点)。
- 金文には現在彳部の漢字に辵を使うもの、逆に辵部の漢字に彳を使うものがある。
異体字
- 𣥆は、〔重訂直音篇〕にある異体字。
互換文字
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