知能指数とは、人間が知能を利用して物事を処理する能力を表す目安の数値である。IQ(Intelligence Quotient)とも言う。
概要
※詳しくはWikipediaを参照
知能指数には大きく分けて、「実年齢と精神年齢の差を比較したもの」と、「同世代の平均スコアと比較したもの」の二種類がある。
実年齢(生活年齢)と精神年齢の比較によるIQの計算式は以下のとおり。
ここでいう精神年齢とは、いわゆる子供っぽさとかそういうことではなく、単純に勉強を積み重ねて何年くらいかという目安である。生活年齢は要するに実年齢のことだが、成人を対象に検査する場合は生活年齢を18歳に固定することもある。
この式から逆に、IQが分かればその人物の精神年齢が分かる。たとえば、小学一年生である6歳の人がIQ200であれば、精神年齢=6*200/100=12歳ということになり、一年生でありながら勉強については六年生並の能力がある、という感じである。
18歳でIQ500なら精神年齢は90歳になるが、これは勉強を積み重ねて90年という意味であり、決してボケ始めているという意味ではない。
つまり、IQ100を実年齢相応とし、そこからどのくらい知能の発達が進んでいるか、あるいは遅れているかを便宜的に表している、というわけである。
偏差IQ
しかし、この方式では、前述の通り成人の場合は生活年齢を18歳に固定しなければならない。そのため、現在は成人であっても実年齢に即した結果を導出することができるように、同世代の平均スコアと比較した偏差値で示す方式が一般的である。こちらの方式では、平均値が100、標準偏差が15の検査なら、85–115の間に約68%が、70–130の間に約95%が収まる。
検査そのものも、知能をより正確に、幅広く測定出来るように改良が進められてきた。例えば、個人検査でよく使用される「ウェクスラー式知能検査」の現行版では、全体のスコア(全検査IQ、FIQ)のみではなく、動作性IQ(PIQ)と言語性IQ(VIQ)、それらを更に細かく区分した群指数が算出されるため、得意分野や苦手分野を洗い出すことができる。これは発達障害などを診断する際の目安としても利用されている。
ただ、IQは人間の能力の一片を数値化したに過ぎず、ある程度の相関関係があることは確かだが、生活態度なども含めて、総合的な「頭の良さ」を表す直接の指標にはならない、という点には注意が必要である。また、検査当日の体調や検査員との相性といった因子により結果に揺れが生じるため、あまり当てにならないこともある(これは一応、「信頼区間」というものでカバーはされている)。その上、所詮は「問題に答える」テストであるため、繰り返しテストを受けたり、対策を施すことで、何もしなかった場合よりも高いスコアを出せてしまうという問題点もある。Web上にも複数のIQテストが公開されているが、特定の分野のみを対象に測定するものがほとんどで、これも信用に足りるようなものではない。
実際には10以上もある検査を受けなければならず、数時間の時間を要することも。体力的な負担も意外と大きいため、人によっては2日かけることもある。
なお、例としてIQ200だの500だのというスコアを示したが、偏差値方式においては、一般的なIQは標準偏差15で160程度が限界であると言われている、ウェクスラー成人知能検査では最高点は「156≦」と表される。
その他、偏差IQには標準偏差16のビネー式と24のキャッテル式の3つがある。キャッテル式のみ標準偏差の値が大きく、これを知らないと違和感を感じることが多い。
現在公認されている最高スコアは228。インテリ芸人で知られるロザンの宇治原史規が、テレビ番組の企画でIQ=158を叩きだしたが、この数値は上位1%以内に収まる数値であると言われている。ただし、このようにメディア等でスコアを公表する場合、見栄えが良いように標準偏差が大きいテスト(キャッテル式)の結果を使うこともあるらしい(実際にウェクスラー式の場合だと、136以上で上位1%、ウェクスラー式で158だと上位約0.0055%)。
例えばMENSAの合格ラインとされる148はキャッテル式によるもの。ウェクスラー式では130に相当するため、病院検査などでこの点数以上ならば入会を申請してもいいだろう。ちなみに、計算式は以下のようになる。
よってキャッテル式の158はウェクスラー式で136に相当し、上位0.8%程度となる。
架空の人物たちのIQ
上に書いたとおり、IQは実際に利用しようとするとかなり役に立たせづらい。
しかし、単純に頭の良さを表す数値としては広く一般に知られているため(IQとは何かを正しく理解されているかはともかく)、キャラ設定としては非常に使いやすい。
時代を掘り下げると、極端なIQを設定された人物も少なくない(最近は上のとおり200を上限として極端な数値が設定されたキャラは少なくなったが、いないわけでもない)。
以下に、ニコニコ大百科でIQについて言及されている人物を示す。なお、一部「自称」を含むのであしからず。
(他に知っているキャラがあったら追記お願いします)
- IQ152 パンナコッタ・フーゴ(「ジョジョの奇妙な冒険 第5部・黄金の風」)
- IQ160 片桐安十郎(=アンジェロ) (ジョジョの奇妙な冒険 第4部・ダイヤモンドは砕けない)
- IQ160 ドルフ・ラングレン(実在?のアクション映画俳優)
- IQ170 キバヤシ(「MMR マガジンミステリー調査班」)
- IQ170 周防波留彦(「花のあすか組!」)
- IQ179 キルノートン(「うえきの法則」)
- IQ180近く 糸川朝季子(「せいふくもの」)
- IQ180 アッシュ・リンクス(「BANANA FISH」)
- IQ180 金田一一(「金田一少年の事件簿」)
- IQ180 芳乃さくら(「D.C. ~ダ・カーポ~」)
- IQ180 萩村スズ(「生徒会役員共」)
- IQ180 キツネ(「兎-野性の闘牌-」)
- IQ190以上 二見瑛理子(「キミキス」)
- IQ190 タツヒコ(ジョジョの奇妙な冒険 第3部・スターダストクルセイダース」)
- IQ190 高峰清麿(金色のガッシュ!!)
- IQ200 黄山純(「電子戦隊デンジマン」)
- IQ200 金色小春(「テニスの王子様」)
- IQ200 コタロー(「サイボーグクロちゃん」)
- IQ200 奈良シカマル(「NARUTO」)
- IQ240 ギレン・ザビ(「機動戦士ガンダム」)
- IQ240 沙羅(ジュエルペットてぃんくる☆)
- IQ250 諸井霧江(「吸血殲鬼ヴェドゴニア」)
- IQ250 まめっち(「たまごっち」シリーズ)
- IQ300 ルパン三世(「ルパン三世」)
- IQ300 水野亜美(「セーラームーン」シリーズ)
- IQ300 吹雪・ペーター・シュライヒャー(「シュピーゲル・シリーズ」)
- IQ300 エッグマン(「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」シリーズ)
- IQ300 神隼人(「ゲッターロボ・サーガ」)
- IQ340 サコン・ゲン(「大空魔竜ガイキング」)
- IQ400 カーズ(「ジョジョの奇妙な冒険 第2部・戦闘潮流」)
- IQ400 くろまめっち(「たまごっち」シリーズ)
- IQ600 本郷猛(「仮面ライダー」)
- IQ1300 ルチ将軍(「プリンプリン物語」)
- IQ1300 ブルコギドン(「ワイルドアームズ 2ndIGNITION」)
- IQ1300 トカとゲー(「ワイルドアームズ 2ndIGNITION」)
- IQ5000以上 フーディン(「ポケットモンスター」シリーズ」)
- IQ13那由他(13×1060)明智小衣(「探偵オペラ ミルキィホームズ」)
人間じゃないキャラにまで知能指数の設定をして意味があるのか、という疑問は残るが・・・。
常人ならIQ100程度で平均的、130程度で天才並とされるため、もしもIQテストをして彼らよりずっと低いスコアが出てもそれは自然なことだし、そもそも偏差値式だと上限があるのだから、比較するのが間違っている。
逆に、90ぐらいだと「低すぎる!」と思われる方も多いかもしれない。しかし、先ほども述べたように、IQ77–92の段階でも約4分の1の人が該当するし、IQが低めと判断されても、日常生活が支障なく出来ているのであれば特に問題は無いので、あまり気にする必要は無い。実際、「高ければ高いほど良い」というものでもなかったりするので。
関連動画
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