「そういえばそんなseasonかあ」ぼんやりしながら眼前のプリントを見る。そこには「進路希望調査」と書かれていた。「まあ、まだ受験生じゃないしテキトーでいいか」幸いにしてまあまあ頭のいい俺は地元にある無難な大学を選択した。今のところそこまでやりたいことも決まっていないし、学部とかは来年決めよう。委員長にプリントを雑に渡し、机に突っ伏して俺はそのまま休み時間を終えた。「ちょっと、アンタ」「……はっ」聞きなじみのある声に顔を上げると、そこには俺の幼馴染兼恋人であるかなめがいた。「いつまで寝てんのよ。もう放課後よ」「そうか。やはり授業という何もイベントが発生しない出来事は得てしてカットされてしまうの…