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ISBN機関、電子書籍へのISBN付与に関する見解を公表

国際ISBN機関(International ISBN agency)は、電子書籍へのISBN付与に関する同機関の見解を示すポジションペーパーを公開しています。同じ内容でも異なるフォーマットの電子書籍には異なるISBNを付与するというのが基本ルールとなっていますが、最初のオリジナルのフォーマット(.epubが主流)にのみISBNをつける出版社もあり、同じISBNで異なるフォーマットのものが発生するなどの混乱が生じていることが背景にあります。ポジションペーパーでは、勧告(recommendation)として、以下のような点を指摘しています。
・出版社はそれぞれのフォーマットに異なるISBNをつけることを勧める。
・Amazon社のKindleのように、限定されたルートで特定のフォーマットのみが流通する場合には、ISBNを付与しなくてもよい。
・出版社が別々のISBNを付与しない場合には、2008年のガイドラインに引き続き、やむをえない手段として、流通業者等によりISBNが付与されることも認める。
・オリジナルの.epubフォーマットのファイルをオリジナルとして識別できるような仕組みが必要である。
・書籍の「章」が独立して流通する場合、それにもISBNを付与すべきである。

今後の行動として、流通業者等が出版社に対しISBN付与を要請する仕組みや、オリジナルの電子書籍を識別するための仕組みについて検討するとしています。

E-Books and ISBNs: a position paper and action points from the International ISBN Agency
http://www.isbn-international.org/pages/media/ISBN_e-book_paper_Feb2010.pdf

E-books and ISBNs: a position paper(2010/2/22付け国際ISBN機関のサイトのNews)
http://www.isbn-international.org/news/view/29

Position Paper: E-Books and ISBNs(2010/2/26付けResourceShelfの記事)
http://www.resourceshelf.com/2010/02/26/position-paper-e-books-and-isbns/

参考:
ISBN機関、電子書籍へのISBN付与についてアンケートを実施
http://current.ndl.go.jp/node/15387