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スニダンの開発チームがテックブログを“習慣化”できた理由
Zenn Publicationが個人の発信を組織の力に

株式会社SODA

開発部エンジニアリングマネージャー 冨永晃史 様
株式会社SODA
公開日:2024年5月7日
BEFORE
  • 採用のための技術広報が課題
  • 組織としてテックブログを書く習慣がない
  • 企業共用アカウントはログイン情報の共有が手間
AFTER
  • 採用活動でテックブログへの反応を得られるように
  • テックブログを書く「空気感」が定着
  • 個々人の投稿が組織に紐づくことで、発信継続の原動力に

スニーカーやトレーディングカードの売買ができるフリマアプリ「スニーカーダンク」(通称:スニダン)。月間アクティブユーザー数が600万人と、スニーカーのフリマアプリで国内No.1の規模を誇る同サービスは、株式会社SODAの開発部約50人が運営しています。

同社では2023年1月に、技術者のための情報共有コミュニティ「Zenn」の企業・組織向け機能「Publication」を用いて、自社テックブログ「SODA Engineering Blog」を開設。2024年1月にはより高機能な有料プラン「Publication Pro」にアップグレードし、現在も積極的な発信を行っています。テックブログ運営の目的や、組織にブログ執筆が定着するまでに取り組んだことを、開発部エンジニアリングマネージャー(EM)の冨永さんに伺いました。

株式会社SODA

採用広報の施策としてテックブログを開設

SODAにとってのテックブログの位置づけは「採用広報」だと冨永さんは語ります。従来、同社ではダイレクトスカウトなどの媒体を用いた採用活動を展開していましたが、2022年8月に冨永さんがEMとなった際、採用広報の施策の一つとしてテックブログの開設を決定しました。情報感度の高いエンジニアに同社のことを認知してもらい、より深く知ってもらう手段としてテックブログが有効だと考えたそうです。

数あるブログサービスの中からZennを選んだ理由について、冨永さんは以下のように振り返ります。

「エンジニアが書くブログなので、すぐにZennがいいと思いました。すでに個人でZennに記事を投稿しているエンジニアもおり、テックブログのプラットフォームとして、一番盛り上がっている印象がありました」(冨永さん)

こうして、2022年11月にZennでユーザーアカウント(SODA Engineers)を作成。2023年1月にはPublication機能のリリースに合わせて、同機能を利用したSODA Engineering Blogを開設しました。

PublicationはZenn上にチームのメディアを開設するための機能で、複数のユーザーを単一のPublicationに紐づけられます。CTOの林雅也さんは、Publicationを以下のように評価しています。

「会社のために書くというよりも、エンジニアとしてアウトプットしているものが、結果、会社に還元されるところが良いです」(林さん)

株式会社SODA

また、Publicationは著者が退職などでチームを離れる際に記事を持ち続けられる点が特徴。冨永さんは「エンジニア目線で、書いた記事が個人に残る点は良いと思った」と評価します。

テックブログはエンジニアが技術に触れた記録や社内の取り組みをブログとして公開するもので、同じ課題に直面したエンジニアにとっては有用な知見になります。また、企業が運営するテックブログは、求職者やサービス購入検討者が技術スタックや業務内容を知る材料ともなり、間接的に採用やブランディングにも効果を発揮します。

直接、求人応募に与える効果は計測しにくいものの、SODAでも採用活動で「Zennを見ました」「この記事がいいですよね」といった反応を得られており、採用への効果を実感し始めているそうです。

株式会社SODA

書く文化が生まれるところまで持っていきたかった

テックブログは、執筆自体の労力に加えて、組織として継続することが難しいとも言われています。冨永さんも、テックブログを立ち上げた当時についてこう振り返ります。

「1年は続けるつもりでいましたが、実際しんどかったです(笑)。ただ、メンバーに『書いてよ』と言うのでなく、採用に関わるEMこそが書くべきだと考えました。

テックブログの運営は仕組みだけではなく空気感が大事なので、みんなが書き始めて『書く文化』が生まれるところまで持っていきたかった」(冨永さん)

2023年1月にPublicationを利用開始して以後は、各自のアカウントで記事執筆ができるようになり「誰かが書くことで組織の発信が途切れにくくなり、継続がしやすくなった」と感じているそうです。

ブログを書く雰囲気の定着を感じたのは、2023年に実施したアドベントカレンダー。記事数がばらつくことなく、21人のエンジニアによりすべての日付が埋まった様子を見て「書く会社になった」と実感したとのことです。

それが実現したのも、技術に触れて自主的にブログを書いてくれるメンバーがいるからこそです。現在も、カジュアル面談でブログの話題が出た際には、執筆者に感謝を伝えており、これは「ブログを書いたことで、会社に貢献したことを実感して欲しい」と考えてのことです。

テックブログの運営では、ノルマやローテーションはなく、記事執筆への報酬も特に設けていないという同社。業務時間中の記事執筆が可能で、基本的にレビューも不要としており、自発的に執筆する習慣が広がっているようです。

サクッとテックブログを始めたいスタートアップにはPublicationが合う

Zennでは2024年1月に組織向けの高機能プランであるPublication Proをリリースしました。SODA社も、リリース直後にPublication Proへアップグレードしました。その理由について冨永さんは、以下のように語ります。

「費用対効果が大きいと判断し、さらにアクセス分析などのデータを見られる機能などがあるので導入を決めました」(冨永さん)

また、SODAとZennの相性について伺うと「やはり、個人のブログを会社に紐づける運営のあり方がSODAにフィットした」と語ります。

「当社のようなスタートアップではプロダクト開発に力を注ぎたいので、コーポレートサイトでのテックブログ運営はメンテナンスコストが負担になります。サクッとテックブログを始めたいスタートアップには、Publicationが合うのではないでしょうか」(冨永さん)

スニーカーダンクは日本版に加え、グローバル版も展開中。いわば2つのサービスを約50人で運営しています。今後もテックブログを含めた採用戦略を継続し、組織の拡大に取り組んでいきます。冨永さんは「開発効率を下げずに組織を拡大していきたい」と意気込みを語ってくれました。

この事例ではZenn Publication Proをご利用いただいています。

クラスメソッドが運営する技術情報共有コミュニティ「Zenn」では、企業・団体のテックブログを支援する「Publicaition」ならびに高機能版の「Publication Pro」を提供しています。Publication Proはテックブログの運営を高効率化する有償版で、1か月の無料トライアルが可能です。

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