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左から、GKIDS社長のデヴィッド・ジェステッド、細田守監督、GKIDS創業者のエリック・ベックマン。同社は細田による『未来のミライ』『竜とそばかすの姫』なども配給している Photo: Frazer Harrison / Getty Images

左から、GKIDS社長のデヴィッド・ジェステッド、細田守監督、GKIDS創業者のエリック・ベックマン。同社は細田による『未来のミライ』『竜とそばかすの姫』なども配給している Photo: Frazer Harrison / Getty Images

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ニューヨーク・タイムズ(米国)

ニューヨーク・タイムズ(米国)

Text by Carlos Aguilar

スタジオジブリ作品をはじめ、世界でも評価の高い日本のアニメ映画を北米で配給しているのが、小規模配給会社の「GKIDS」だ。彼らは世界中から良質なアニメ映画を選び抜き、数多くの作品をアカデミー賞にノミネートさせてきた。そのユニークなビジネスを米紙「ニューヨーク・タイムズ」が取材した。

15年で13本がノミネート


2010年、アイルランドのアニメ映画『ブレンダンとケルズの秘密』がアカデミー賞にサプライズノミネートされたとき、配給会社のGKIDSは地味だが精力的な草の根キャンペーンを展開した。この時点で、同社は設立からわずか1年ほどしか経っていなかった。

当時、GKIDSはたった2人の社員とアルバイト1人で稼働していた。だが今年、宮﨑駿監督の『君たちはどう生きるか』がアカデミー賞長編アニメ映画賞にノミネートされ、同社の15年の歴史において、実に13本目のノミネートとなった。本作はGKIDSの配給作品として、初の受賞を果たす可能性がある。

アニメ専門の小さな配給会社が、なぜハリウッドでこれほど大きな影響力を持つに至ったのだろう?

かつて音楽業界の重役だったエリック・ベックマンは、「アニメは子供向け」という米国人の思い込みを根底から覆そうと、GKIDSを設立した。当時、米国のアニメ市場では、ファミリー向けの、CGを駆使したスタイル的にも似たり寄ったりの作品が、いま以上に強固な牙城を築いていた。

創業以来、GKIDSは世界中の挑戦的なアニメ作品をコンスタントに公開してきた。『君たちはどう生きるか』を手がけた日本が誇るアニメスタジオ、「スタジオジブリ」作品の北米配給も、10年以上前から一手に引き受けている。

「若い人には、もっと知的な作品が必要」

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