はじめに
Live2Dとは、イラストをそのままの雰囲気で動かす日本発の技術です。1枚のイラストさえあれば、目や髪などパーツを切り分けてモデリングする事でアニメーションすることができます。
「GF(仮)」や「乖離性ミリオンアーサー」など、多くのゲームで使われており、二次元のキャラクターを可愛く動かすことに長けた技術です。
3DCGでは表現が難しいことも簡単に実現でき、Unity、cocos2d-x、Flashのほか、WebGL上で動作させることもできます。iOS 8からSafariにWebGLが搭載されたこともあり、スマホのブラウザで手軽にLive2Dコンテンツを楽しめるようになりました。
Live2DのサイトでWebGL版を公開しているので、実際に触ってみてぜひこの可愛らしさを実感してみて下さい。
対象読者
- JavaScriptでゲームを作りたい方
- アドベンチャーゲームを作りたい方
開発環境
WebGLに対応しているブラウザと、テキストエディタ、Webサーバーが必要になります。Webサーバーは画像を読み込む際に必要になりますが、以下2つをインストールすれば簡単に環境が用意できます。
- Google Chrome
- Brackets(Adobeのフリーエディタで簡易Webサーバー付き)
また、Live2DのSDKは下記からダウンロードして下さい(※1)。SDKは一般ユーザや小規模事業者は無料で使う事ができます(※2)。無料で使う場合は、「SDK試用申込ページへ(一般ユーザー・小規模事業者)」を選択して下さい。申込フォームで入力したメールアドレス宛にSDKのリンク先が届くので、そちらからWebGLのSDKをダウンロードして下さい。
※1 Live2D Cubism SDKは、2015年1月の最新ver2.0.01_2を使用します。
※2 年間売上1千万未満の小規模事業者なら商用利用も無料で使えます。
Live2D SDKのサンプルソースをいじってみよう
1)SDKのフォルダ構成
SDKには2つのサンプルプロジェクトが入っています。今回はSimpleプロジェクトをボタン操作でモーション再生できるようにしていきます。
Live2D_SDK_WebGL_2.0.01_2_jp │ ├─framework │ Live2DFramework.js・・・Live2Dを簡単に操作するフレームワーク │ ├─lib │ live2d.min.js・・・Live2Dのメインライブラリ │ └─sample ├─SampleApp1・・・基本的な機能を実装したサンプルプロジェクト │ └─Simple・・・最も単純なLive2Dモデル組み込みのサンプルプロジェクト
2)Simpleプロジェクトの実行
Simpleプロジェクトを実行してみます。simple.htmlを選択し、Bracketsエディタの右上にあるライブプレビューボタン押下します。
ブラウザが自動起動され、Live2Dモデルが表示されます。
このプロジェクトを、モーションが切り替えられるようにコードを修正していきます。