1. オープンソースのワークフローエンジン「Activiti」とは
「Activiti」は、Apache2.0ライセンスのもとで配布されているオープンソースの“ワークフロー・エンジン”です。
BPMN2.0という規格に準拠していることから、“BPMN2.0エンジン”とも呼ばれています。
Activitiの開発は、オープンソースの「Enterprise Content Management(企業向けコンテンツ管理システム)」で有名な「Alfresco Software」によって行われています。
Activitiは、元JBoss jBPMのプロジェクトリーダーであり、開発者でもあったTom Baeyens氏らによって開発されました。
よって、jBPMのVer.3およびVer.4のコンセプトを継承しており、JavaベースのWebアプリケーションへ組み込みやすいエンジンになっています。
これまでのリリース
2010年12月1日に初版である「Ver.5.0」がリリースされてから、頻繁(1か月ごと)にバージョンアップが行われてきました。
ここ最近(Ver.5.10以降)は、約3か月ごとにバージョンアップが行われており、安定期に入ったと考えられます。
2. Activitiのコンポーネント群
Activitiは、以下のコンポーネント群で構成されています。
モデリング
Activiti Modeler |
BPMN2.0に準拠した「Webベースのモデリングツール」です。 プロセス・フローを描くことが可能です。 Activiti Modelerは、「KIS BPM」のオープンソース版として公開されています。 製品版との機能差異については、KIS BPMのページを参照ください。 |
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Activiti Designer |
BPMN2.0に準拠した「Eclipseプラグインのモデリングツール」です。 プロセス・フローを描くことが可能です。 |
Activiti Kickstart |
エンドユーザーに近い方々が簡単にビジネスプロセスを作ることができるツールです。 プロセス上の各タスクを定義し、そのタスクで利用する画面の入力項目を決めるだけで、 Activiti Explorer上で動くプロセスを作ることが可能です。 「Activiti Kickstart」の詳細は、開発者ブログを参照ください。 |
ランタイム
Activiti Engine |
ビジネスプロセスの開始~終了までの管理、プロセス内のタスク管理、フロー制御など 重要な機能を含むコアコンポーネントです。 任意のJava環境で利用可能な「Engine API」が含まれます。 |
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管理
Activiti Explorer |
Activiti Engineと連携して、ビジネスプロセスを管理することができる Webアプリケーションです。 プロセスのインスタンス管理機能、タスク管理機能が含まれています。 また、「申請プロセスを開始する」「自分に依頼されているタスクを確認する」など、 Activiti Explorer自体、"ワークフローアプリケーション"として機能します。 |
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Avtiviti REST | Activiti Engineに対して「RESTインターフェース」を提供するWebアプリケーションです。 |
「Activiti Engine」の2つの利用方法
「Activiti Engine」は、以下2つの利用方法があります。