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空の箱

からのはこ

ロジックの三角形と鳥瞰力を駆使して企画書を書く

今回は読書メモです。書籍はこちらから。

ちなみにこの書籍の著者はPHPRailsPythonの技術者認定試験やウェブ・セキュリティ試験(徳丸試験)を企画したすごい人。

手に取ったきっかけ

最近、提案をするために企画書を書いたり、そもそも(企画)案を作るという機会が多くなってきた。

「企画書はどう書けばいいのか?」「いい企画を立てるために必要な力とは?」という疑問へのヒントを求めて購入した。

以降、本書から得た明日からでも使えそうな学びを書く。

ロジックの三角形

本書では「主張」「理由付け」「データによる証明」をロジックの三角形と定義している。

  • 主張
    • この企画で実現したいことを一つにまとめて書いたもの
  • 理由付け
    • 「主張」を実現するメリットを書いたもの
  • データによる証明
    • 「主張」を実現性を証明するためのデータ

言葉は難しいがこのロジックの三角形は無意識に普段から働いている。例えば夕飯をカレーにする場合を考える。

  • 主張
    • 夕飯をカレーにしたい
  • 理由付け
  • データによる証明
    • 他の料理に比べてキッチンに立つ時間が30分は減る

企画書を書く時もカレーと同じで、このロジックの三角形をまずは整理することが大切。そのうえで、以下の4つのステップに沿って企画書を構築すべし。

  1. 現状と課題 (主張と理由づけの裏返し)
  2. 解決案 (主張)
  3. コスト&スケジュール (理由付け)
  4. 投資対効果 (理由付け)

鳥瞰力

本書では鳥瞰力の定義を見渡す力 + 焦点を絞る力としている。

もう少し具体的に書くと、

  • 見渡す力
    • 提出相手のやりたいことを想像する
    • 自分を取り巻く環境に必要なものはなにか?を想像する
  • 焦点を絞る力
    • その中でどこに焦点を当てればやりたいことや必要なものを満たせるのか
    • どのくらいの時間と費用をかけるのが最適か

ということらしい。

これを整理するのに最適なのが鳥瞰マップで、自分を取り巻く人たちが何をしたいのか?の相関図を書くとよいと言っている。

感想

カレーの例えは書籍の中だとBBQへ行く提案なのだが、本当に日常生活のなかのいろんなところに"企画"って潜んでるということを意識できたのが新鮮だった。

特にカンファレンスのCfPなんかも同じなわけで、プロポーザルが通らないっていう人はこの本を読むといいかもしれない。

書籍の後半ではいくつかの著者の過去に実際に作った企画書を踏まえつつ、本書のテクニックをどう活用しているか?を説明してくれている。おかげで読後は本書の内容に対する解像度が非常に高い状態になれる。

今回のエントリで触れた"ロジックの三角形"や"鳥瞰力"について「どうやってそれを作るのか?」「どうやってそれを鍛えるのか?」が気になった人は、是非書籍を手に取ってみて欲しい。