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豊後ピートのブログ

元北アルプス槍ヶ岳の小屋番&白馬岳周辺の夏山パトロールを13シーズン。今はただのおっさん

こういう人が出てくるのはしょーがない

2010年07月03日 | 遭難と救助について考える
大量の残雪がある登山道を山小屋の衆が懸命に掘り起こし、なんとか無事に山開きを迎えた富士山ですが・・・・・・


「手ぶら思いつき」で富士登山、「助けて」
読売新聞  2010年7月3日12時07分




さ、引用してみましょう
同署の発表によると、男性は東京都中野区のパチンコ店店員(22)。2日午後5時頃、静岡県側の富士宮口5合目から入山し、9合目(3460メートル)付近まで登ったところで断念して下山を始めたが、暗くなったため携帯電話で救助を求めたという。
引用おわり



午後5時に入山ですか・・・・・・・・


しかも照明関係をまったく持っていないまま登り続け、9合目でようやく引き返したものの、暗くて下山不能になり救助要請。凄いな、凄すぎる。


携帯電話だけは持っていたということで救助要請ができたわけですけど、十数年以上前ならおそらく、そのまま凍死しているか翌日ヘロヘロになって無事下山でしょうね。






ここまで来ると、もはやどうしようもないですね。大勢の人間が登ってくれば、それだけデンジャラスな人が紛れ込んでくる可能性も高いわけです。


そう言えば、11月の富士山に若者4人が超軽装で特攻してしまい、身動き取れなくなって救助要請なんてこともありましたね。

富士山で救助要請




こういう人たちの問題点は、看板に注意書きを書いて掲示するぐらいでは止められないことです。そもそも読んでいないとか、大丈夫だと思いこんだりとか、看板に気づかないのです。となると人間を配置するしかないわけですけど、24時間態勢というわけにもいかないですからねえ・・・・・・・・・


8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ペーペー登山者)
2010-07-03 16:36:34
富士山は日本最高峰なだけあってアレな人を吸い寄せる力も日本最高峰ですからね。
自分の大学時代の知り合いにもいますよ。
突然思いつきで、Tシャツ・ジーパン・スニーカー・雨具は折りたたみ傘というナイスな装備で、車で5合目まで行って富士山登った奴。
山小屋のおっちゃんに「オマエラよく生きてたな」って言われたらしいけど当然意味は理解できず。下界で富士山について語ってましたね。
「富士山なんて簡単簡単!」(確かに簡単なほうではあるが・・・)ってことでGWにみんなで富士山登ろうとか言い出してましたよ。「ヒールでくる奴いたらバカにしてやろうぜー」とか言ってましたねー。
こっちはヤレヤレ┐('~`;)┌って感じでしたがw
GWには山小屋やってないという理由でネタは提供されずにすみましたがw
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Unknown (山の無線家)
2010-07-04 22:24:31
むしろ

『6合目(標高2490メートル)まで自力で下りてきた』

に感動を覚えます。
満月だったのかな?
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Unknown (Unknown)
2010-07-04 23:25:51
ペーペー登山者様

こういう登山者って、通報されないだけでそこそこいると思いますよ。富士山だと、相当いるのではと思いますね。あそこでパトロールなんて、したくないです。

山の無線家様

まあ必死だったんでしょうね。一昔前なら携帯電話で救助要請なんてできなかったでしょうから、必死に自力下山してたかもしれません。ここ10年で遭難事故が増えたのも、携帯電話の普及が大きいと思いますよ。
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Unknown (たぬたぬ)
2010-07-05 08:56:32
こういう人は○○でもらった方が世のため人のため。なんていうと身も蓋もないですね。

登山道にゲートでも設置するしかないのか。。。
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Unknown (bongo-pete)
2010-07-05 23:26:37
たぬたぬ様


ただ、こういう登山者が登場する確率と、あれこれ予防するためのコストを考えてみると、やれることは少ないと思います。
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どうしてかなぁ… (元アミューズ社員K)
2010-07-06 12:13:30
職業運転手として感じる事。交通事故を起こす人は度々起こし、逆に起こさない人はほとんど起こしません。これはもうはっきりしています。前者に最もよく見られる傾向は、「当事者意識が薄い」ということで、事故を起こした経験があるにもかかわらず、事故は他人事・自分だけは大丈夫・そんなヘマはしないと根拠もなく思い込んでいます。そしていくら注意を喚起しても聞く耳を持たない。さすがに事故の直後は神妙にしますがすぐ元に戻ります。山で安易な遭難を起こす人も共通点があると思います。これだけ遭難が報道されて山は危険な所だとわかるはずなのに。先日タクシー乗客との会話、なんとなく山の話になって…客曰く、「エベレストなんて酸素吸えば誰でも登れるんでしょ」三浦さんが登ったおかげでそんな風に考える人が出てきたとしたら皮肉なものですね。それとも世間の認識ってそんなものなのかしら?今回の富士山の遭難者もそんな了見だったのかなと思います。でも何にせよ、無事でよかった。
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Unknown (ONS)
2010-07-07 00:24:23
記事と関係ないんですが、東邦航空のレスキューフライトって再開されてるんですか?
どういう体制(ホイストの有無とか)とかご存知ないですか?
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Unknown (bongo-pete)
2010-07-07 01:19:34
元アミューズ社員K様

なんて言いますか、命の危険って、実は日常生活で認識しづらいと思うです。だから、自然とナメて掛かってしまうのではないかと。

学生時代によく工事現場でバイトしていたのですが、そこの親方はいつも口うるさく注意した後で、「そんなことしてると、保険金が下りないぞ」と締めくくっていました。命の危険には鈍くても、お金のこととなるとみな、自然と注意を払うものですね。

アミューズ社員氏のコメントを読んで、そんなことを思い出しました。


ONS様

今年の態勢はまだ聞いていないです。が、たぶん、山小屋のヘリポートに着地して収容するのなら可能だと思います。ヘリポート外の現場では、たとえ着地ができたとしてもダメだと思いますよ。

まあ夏山に入山したら関係者に聞いてみますね。
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