ギニアからはじまった今回のエボラ出血熱流行、これまで対策の中心にいた国境なき医師団が、「もう限界までやっている。totally out of controlだ」とコメント。
- 国境なき医師団、すでに限界まで 反応しており(medical group is stretched to the limit in responding)もはやまったく制御困難だ("totally out of control," )とコメント出しています。すでに第二波に突入している。
- 今回の流行は、世界でももっとも貧困な地域に発生していて、公衆衛生システムが元々脆弱である。
- また、今回特に難しいのは、移動が多く、ギニアやリベリアの首都など、人口密集地で流行していることだ。従来の流行では、隔絶された遠い村で発生することが多く、これほど容易には広がらなかった。
- 唯一の対策は、調子が悪ければ名乗り出ていただくことと、患者や遺体にさわらないことを人々に説得することしかない。
う〜ん、エボラ出血熱といえば、致死率高く経過早く、そんなには(地理的に)拡がらなくて、そんなには患者数も増えない疾患というのが、イメージでした。しかしどうやら、スーダンもコンゴもガボンも、これまで単に運が良かっただけということのようです。
遠く離れた村ではなくて、交通の行き来の多い人口密集地帯で今回初めて起こってみたら、国(保健当局)はお手上げ、先進国のメジャーNGOもこのようなコメントを出し、国境を越えてじわじざ拡がりということになってしまいました。出来ることは、人々の行動変容をうながし、行動範囲を制限することだけですが、それを可能にならしめるような警察力もなく・・・という事になれば。。。
次は「軍の動員」だとか強権的なことが必要な段階にはいりつつあるのでしょうか。
ソースはAP
http://bigstory.ap.org/article/ebola-out-control-doctors-without-borders
Doctors Without Borders: Ebola 'out of control'
— Jun. 20, 2014 4:21 PM EDT