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パパ教員の戯れ言日記

このブログの発信は個人としての発信です。こんな教員もいるのかと思っていただければ幸いです。

生成AIの教育利用は本格化するのか? 改訂ガイドラインの案が出されましたよ

はじめに

近年、教育分野における生成AI(Generative AI)活用の注目度が急激に高まっています。令和5年に公表された暫定版(ver.1.0)ガイドラインに続き、文部科学省の検討会議を経て策定・改訂される見込みの「初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン(ver.2.0)」の案が出てきました。ここでは、教育現場での具体的な取り扱いについて更に踏み込んだ内容を示しました。

本記事では、この改訂ガイドラインの要点を整理しながら、生成AIを教育現場で活用する際のメリット・留意点を深掘りしてご紹介します。

なお、この記事はChatGPTと協力しながら作成しています。(って書いたけど途中でイライラして途中からは完全に私だけですw)


1. ガイドライン改訂の背景

1-1. 生成AIの普及と教育現場への波及

  • 生成AIの急速な進化
    令和4年11月にChatGPT(OpenAI)が公開されて以降、文章生成だけでなく、動画像・音声など多様なメディアを扱えるサービスが続々と登場し、社会全体での普及スピードが加速しています。こうした技術潮流は教育分野にも大きな影響を与えています。

  • 1人1台端末の普及
    GIGAスクール構想などを背景に、小中学校を中心として端末整備が進んだことで、オンライン学習環境が急速に広がり、生成AIを手軽に利用できる基盤が整いつつあります。

  • 前回のガイドラインは暫定版という内容でしたが、令和5年の7月4日に出されたということで、内容がもう古くなってしまっており(Google Bardなんて名前が載っている)、改訂が必要でした。待ってた。

1-2. ガイドラインver.2.0の特徴

  • 読み手に寄り添う構成
    今回のガイドライン(ver.2.0)では、前回(ver.1.0)の暫定的内容を拡張し、教職員・教育委員会・児童生徒という「誰が」「どんな場面で」使うのかをより明確化。具体例やチェック項目、パイロット校の事例を豊富に盛り込むことで、現場で活用しやすい形を目指しています。

  • 一律の禁止や義務付けではない
    文部科学省としては、「生成AIの利用を全て禁止・義務化するわけではなく、教育活動の目的や学習指導要領の理念に沿って柔軟に活用する」ことを提唱。各地域・学校の実情に合わせて取捨選択できる指針になっています。


2. ガイドラインの基本的な考え方

ここは私もとても賛同できたところです。

大きく分けて
(1)学校現場における人間中心の生成 AI の利活用
(2)生成 AI の存在を踏まえた情報活用能力の育成強化
となっています。

人間中心についてガイドライン案から引用すると、

生成 AI は使い方によって人間の能力を補助、拡張し、可能性を広げてくれる有用な道具にもなり得るものと捉えるべきである。その上で、生成 AI の出力はあくまでも「参考の一つである」「最適解とは限らない」ことを認識するとともに、リスクや懸念を踏まえた上で、最後は人間が判断し、生成 AI の出力結果を踏まえた成果物に自ら責任を持つという基本姿勢が重要である。

とあり、ただ単に生成AIの出力した情報を検証せずに自分の物として使うことについてはNGという姿勢です。というか、そういう使い方をする人は現状では生成AIを上手く使いこなしていないと言えるんじゃないかな、と私は思います。

また、同様に(2)においては、AIの出力結果に対してどのようにそれを検証するか、といった視点からも、情報活用能力の育成の重要性について述べられています。

教科書を読んで、主人公の考えを情景描写から考えることもステキな活動です。しかしながら、大造じいさんの心情を理解することが国語の力なのではなく、どのようにしたら、大造じいさんの心情を理解することができたのか、その方法を使いこなせるようになることが、生きて働く国語の力になるのだと考えます。

そういった意味では、どんな文章であっても(例えそれが生成AIによる文章であっても)その内容を適切に把握したり、その文章に対して自分の意見を持ったりできるようになることがますます重要性を帯びてきます。

また、ファクトチェックといった情報モラル分野(私は情報モラルというよりもデジタル・シティズンシップ教育の範疇だと思ったけど、情報モラルが拡張されているのであれば別にそれでも構わない。)においても取り組みの重要性が謳われています。

これも、現在のSNSの使われ方を考えるに、生成AIを用いるか用いないかに関係なく、必要な学習だと言えるでしょう。

そして、生成AIをはじめとするAIは至るところにもう入り込んでいます。

子どもたちはAIと共に暮らす世の中を生きることになるわけで、基本的な仕組みであったり、使われ方について知っておかないと、自分を守ることができません。

Code.orgがAI向けのコースを開設していますが、日本向けに更なるカスタマイズが必要に思います。(が、最初の見出しが大好きです。)

最高。

code.org

 

再びChatGPTの助けを借りて、改訂版のガイドライン案に載っている活用例について見てみましょう。パイロット校の豊富な実践のおかげで、かなり充実しています。

1. 教職員が校務で活用する例

授業準備

教材や確認テスト問題のたたき台作成。
ワークシートや振り返りの内容を基にテスト問題を作成。
授業での発問に対する回答のシミュレーション。
校外学習の行程作成のたたき台。

部活動支援

過去の練習メニューを基に、日々の練習メニュー案を作成。

生活指導

生徒の生活実態調査用のアンケート案を作成。

学校運営

時間割や授業時数案を作成。
学年・学級だより、給食だより、保健だよりなどのお便りのたたき台作成。
学校行事に関するウェブサイトの記事や報告文のたたき台作成。
校内研修の資料作成や、研修会や講演会の動画から要約・議事録案を作成する。

外部対応

保護者向けのお知らせ文や挨拶文作成。
外国語での保護者向け文書の翻訳。

2. 児童生徒が学習活動で活用する例

生成AIを学ぶ場面

AIが生成する誤りや限界を学び、情報モラル教育の一環とする。
生成AIをめぐる社会的議論について主体的に考え、議論する。

使い方を学ぶ場面

より良い回答を引き出すための対話スキルを学ぶ。
ファクトチェックの方法を学ぶ。

教科横断的な学び

グループ活動で議論を深めるため、生成AIを利用。
英会話の練習相手として使用し、自然な表現を学ぶ。
自分の作文をAIに修正させ、その過程で文章を改善する。
プログラミング授業でAIを活用し、アイデアを形にする。

探究的学習

問題発見や課題設定の補助として活用。
学びを深めるための視点や考え方をAIから引き出す。

3. その他の活用例

個別最適化学習: 各生徒の理解度や進度に応じた解説や教材を生成。
多文化対応: 外国籍児童生徒の日本語学習の補助。

 

AIがまとめたのは上の部分ですが、ガイドラインの案はかなり慎重に言葉を選んでいる部分がありますが全く配慮していないで要約しているので、詳細についてはガイドライン案をご覧ください。

不適切と考えられる例については引用してきます。

(不適切と考えられる例)

  • 生成 AI自体の性質やメリット・デメリットに関する学習を十分に行っていないなど、情報モラルを含む情報活用能力が 十分育成されていない段階で、自由に使用する
  • 各種コンクールの作品やレポート・小論文等について、生成  AI による生成物をほぼそのまま自己の成果物として応 募・提出する(コンクールへの応募を推奨する場合は応募要項等を踏まえた十分な指導が必要)
  • 詩や俳句の創作、音楽・美術等の表現・鑑賞など、感性や独創性を発揮させたい場面、初発の感想を求める場面 等で安易に使わせる
  • テーマに基づき調べる場面などで、教科書等の質の担保された教材を用いる前に安易に利用する
  • 教師が正確な知識に基づきコメント・評価すべき場面で、教師の代わりに生成 AI の出力のみに頼る
  • 定期考査や小テスト等で使わせる(学習の進捗や成果を把握・評価するという目的に合致しない。CBT で行う場 合も、フィルタリング等により、生成 AI が使用し得る状態とならないよう十分注意すべき)
  • 児童生徒の学習評価を、教師が判断せずに生成 AI からの出力をもって行う
  • 教師が専門性を発揮し、人間的な触れ合いの中で行うべき教育指導を実施せずに、生成 AI のみに相談させる

私は妥当だと思いました。

ただ、その一方で、生成AIが出力したものを出すだけでOKになってしまいそうな授業(展開)をそもそもやらないということが大事だとも思います。

まとめ:生成AI活用の未来を考える

生成AIは教育の効率化と質の向上を実現する大きな可能性を秘めています。その一方で、適切な使い方を理解し、リスクを管理しなければならないツールでもあります。本記事を通じて、改訂版ガイドラインの内容や具体例、不適切な活用例を深掘りしながら、生成AIをどのように教育現場で活かすべきかを考えました。

活用の可能性

  • 教職員が授業準備や校務でAIを活用することで、時間を節約し、児童生徒と向き合う時間を増やせる。
  • 児童生徒が探究的な学びや個別最適化された教育を受けることで、自ら考え、主体的に行動する力を養える。
  • 外国籍児童への対応や多文化共生のサポートにも役立つ。

注意すべき点

  • AIの誤情報やバイアスによる影響を最小限に抑えるため、批判的思考力を育てる教育が必要だと考えられる。
  • 生成AIに過度に依存することで、児童生徒の考える力が損なわれないよう、適切な指導が求められる。
  • 教職員や保護者がガイドラインを熟知し、子どもたちの利用を管理する必要がある。

生成AIが教育における新たなツールとして注目される中、私たちはどのようにこのテクノロジーと向き合い、活用していくべきでしょうか?
教育の現場でどのような形でAIを取り入れたいか、また、どのような課題を克服すべきか、皆さんの意見をぜひお聞かせください。

生成AIが教育に与える影響はまだ発展途上にありますが、教師、生徒、保護者が協力し、この新しいツールをうまく活かせる環境を整えることが未来の教育をより豊かなものにしていく鍵となるでしょう。