作品一覧
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3.0百貨店の催事で古書展覧会が行なわれるようになった昭和42年春。詩集のコレクターである大沢から、古書収集の極意は「殺意」と聞かされた喜多は、彼が本を借りてはそのまま私物化しているという噂を耳にする。その後大沢が居合わせた展覧会で、稀覯書が忽然と消え失せた……本を手に入れるためなら手段は選ばない収集家の闇を描く「展覧会の客」、古書オークション開催者に翻弄される喜多が最後に意外な真相に辿り着く「『憂鬱な愛人』事件」、古書店で起きた盗難事件と、図書館での司書強殺。「電網恢々事件」の三編を収録する。/【目次】第一話 展覧会の客/第二話 『憂鬱な愛人』事件/第三話 電網恢々事件/あとがき/文庫版刊行にあたって/解説=北原尚彦
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3.4「本の探偵――何でも見つけます」という奇妙な広告を掲げる神保町の古書店主・須藤康平。半世紀近く誰も見たことがないという稀覯本を手に入れたと豪語するコレクター――果たして入手した本は本物なのか。幻の本を巡る騒動を描く「殺意の収集」、幼少期の愛読書を捜す女、古書店に戦前の本を売りに来る若い男、憑かれたように書物を集める老人の三者を結ぶ線から意外な犯罪が浮かび上がる「書鬼」、須藤が不倶戴天の同業者とオークションで競った花柳文献に隠された驚くべき秘密「無用の人」の全3編を収録する。(『古本屋探偵の事件簿』分冊版)/【目次】『古本屋探偵の事件簿』まえがき/殺意の収集/書鬼/無用の人/『古本屋探偵の事件簿』あとがき/解説対談 紀田順一郎・瀬戸川猛資
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ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
良い本。こういう本が読みたくて探している時に出会えたのでまた感動もひとしおです。
「中学受験 進学レーダー」という雑誌に「このほんがおもしろいよ」という題で連載していたものを纏めた一冊なのですが、まず第一にすごく子供(特に対象であるところの小学生)に向けて書いてあるんだよねえ。でもちっとも子供騙しじゃなくて、子供だからと言って容赦もなくて、ありふれた言い方だけど大人が見ても読みたい!と強く思わせてくれる紹介の仕方なんです。
それもその筈、ここに紹介されている本はどれも著者が少年時代に読んで面白かったものだそうで、紹介がまた絶妙。正直あらすじの纏め方とか文章能力はフツーなんだけど、紹介する本