きゅんかわ!絶対押さえておきたい男の娘漫画おすすめ13選!
※2019/10/15更新: 『ボーイスカート』『あまちんは自称♂』『プラナス・ガール』の3作品を追加しました。
「男の娘」なんとも魅惑的な言葉……。これは「おとこのこ」と読みます。今回は、その意味が分かる方にも分からない方にも楽しんでもらえる、おすすめの「男の娘漫画」を13作品ご紹介します。
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目次
「男の娘」とは?
「男の娘」、それは女の子よりも可愛い男の子のこと。自発的に、もしくは強制的に女装させられることもありますが、素の表情や仕草が女の子っぽく、本物の女の子以上に乙女の魅力を醸し出す男の子を意味しています。
しばしばBL(ボーイズラブ)と混同されがちですが、主人公は必ずしも男性が好きなわけではありません。男性に言い寄られてどぎまぎしたり、「かわいい」という言葉に動揺しながらもちょっとその気になってみたり。中には自然体でその魅力を振りまく罪深い強者も。
男の娘漫画は、主人公の可愛さはもちろん、主人公に想いをよせてしまう登場人物たちの心の葛藤も醍醐味です。
『ミキの放課後』
完結『ミキの放課後』 全1巻 つむらちた / ミリオン出版
ヒロインの可愛さに思わず萌える!
ヒロインで男の娘のミキ(名字)と、男子の伊月くんの関係を描いたキュートなラブコメものです。ミキは女装好きの男子で、恋は未経験。そのため、恋愛対象が男性なのか女性なのか、自分でも分かりません。ある日、いつものようにトイレで女装していたところ、伊月くんに見つかり、成り行きで彼の家に行くことに。男が好きなのかとたずねる伊月くん。ミキは思わず、キスすれば分かるかもしれない、と答えてしまい……。
なんといってもミキの可愛さが見どころです。普段のミキはクラスでも地味で目立たず、中性的な男の子。だからこそ、女子っぽい見た目やしぐさにリアリティがあります。赤面する姿や驚いた時のリアクションはまさに女子。一般的な男子である伊月くんとのギャップで、可愛さがより際立ちます。ミキの見た目は完全に女の子なので、男性読者は混乱しながらもドキドキしてしまうはず!
もう一人の男の娘・泉も登場し、恋愛模様でも読者を最後まで引きつけます。ふんわりとした優しい作風の本作。キスシーンはあるものの、それ以上の過激な描写はないので、男の娘初心者でも安心して楽しめますよ。
『ひめゴト』
完結『ひめゴト』 全6巻 佃煮のりお / 一迅社
男の娘漫画の鉄板と言えばこれ!
主人公は霜科高校に通う、有川ひめ(男)。まだ学生にも関わらず親の借金で困っていたひめに、ある日、生徒会から借金の肩代わりの申し出があります。生徒会の面々はその交換条件として、「生徒会の犬となり、女装して過ごすこと」を要求。ひめは条件を呑み、女装生活が始まりますが……。
乱暴な要求をするだけあって、生徒会の面々は強烈。副会長の通称「歩く18禁」に、生徒会長の「運子(そのまま読んでください)」、書記の「アルベルティーナ2世」と個性豊かを通り越して規格外! ひめに美術部のヌードモデルをさせたり、女性用水着を着せてガールズコンテストに出場させたりと、ムチャぶりを繰り返す生徒会。その度に、ひめはピンチに陥ってしまいます。しかし、本物の女子から可愛いと言われるほどの見事な女装っぷりに、いつしか自ら女装を楽しむようになっていきます。
アニメ化もされた本作。当初は1巻で完結するはずだったのですが、人気が出たことにより6巻まで続きました。エッチな描写は抑えめで、ノリの強いギャグが面白いです。サブキャラも可愛いので、ハマりやすい作品ですよ。
『おと☆こい』
完結『おと☆こい』 全1巻 とめきち / ミリオン出版
男の娘の恋愛模様が描かれる
男の娘と男子のさまざまな恋愛ストーリーを収録した短編集です。
女装している姿を同級生に見つかり、バラさないから一日だけ彼女のふりをしてほしいと頼まれる「彼女のフリ」。罰ゲームで女装をしたら可愛いと言われてしまう「伝えられない」など、甘く切ない初恋に純愛、さらにNTR(寝取られ)まで……。
男の娘が男子に可愛いと言われ、心が動いていく様子は必見です! 収録作はどれも恋愛要素が強く、王道の恋愛ストーリーが少しずつ設定を変えて展開されています。男の娘の目線で進む話が多く、どのストーリーに共感するかで、自分が恋愛に求める要素が分かってきて面白いです。エッチな描写はキスシーンくらいなのでご安心を。男の娘の心理を知りたい方に、特におすすめの作品です。
『クラスメイトの女装を手伝ったら可愛すぎて震えが止まらない件~松本ミトヒ。オトコの娘作品集~』
完結『クラスメイトの女装を手伝ったら可愛すぎて震えが止まらない件~松本ミトヒ。オトコの娘作品集~』 全1巻 松本ミトヒ。 / ミリオン出版
いろんなタイプの男の娘を楽しみたいなら
同人界で話題となった本作。タイトル通り、選りすぐりの男の娘の短編が収録されています。
鉄道員の父を助けるために、女装して痴漢のおとり捜査を始めた主人公。同級生の男子から、より女の子らしく見せるためのアドバイスを受けながらかわいくなっていく「RD」シリーズ。美形の男子がセーラー服やメイドのコスプレをさせられ、キスされまくる「あとのまつり」。川に落ちた美少女をチアガールの衣装に着替えさせたら、実はキュートな男の子だった「天使の放物線」など、他の男の娘作品とは一線を画した奇抜な設定が特徴です。どのストーリーもラブコメなので、楽しい気分で読み進められます。
過激すぎるシーンはないものの、エッチ度は他作品と比べると高めなので、男の娘作品にエッチ要素を求める方も満足できますよ。
『クラスメイトの女装を手伝ったら可愛すぎて震えが止まらない件~松本ミトヒ。オトコの娘作品集~』を試し読みする
『なのに、ボクはイヤといえない』
完結『なのに、ボクはイヤといえない』 全3巻 車谷晴子 / 小学館
男の娘+SMの稀有な話題作
ストーリーはタイトル通り、イヤと言えない性格の少年が、いとこで大学生の仁菜子さんに無理やり女装をさせられ、ついにはSMチックな行為にまで発展していくというもの。キスなどの分かりやすいエロさではなく、どちらかというと精神的な部分にフォーカスして描かれています。主人公はSMでいうと完全にMの立場なので、M気質に共感できる方はさらに楽しめるはず。
作者は『兄が妹で妹が兄で。』の車谷晴子先生。男の娘作品に、爽やかな恋愛やコメディの要素を求める人には不向きかもしれません。しかし、エロチシズムの奥底にある深い心理や、主従関係のある世界観を覗いてみたい人にはぜひ読んでほしい作品です。
『さつきコンプレックス』
『さつきコンプレックス』 1~3巻 シュガー / 芳文社
ふんわりほのぼのとブラコン男の娘の日常を描く
主人公の早乙女皐月にはそのかわいさからファンクラブまで存在し、本気で付き合いたいと願う男子が後を絶ちません。しかし、皐月は弟のコーちゃんが大好きなのです。一方、コーちゃんは天然で無防備な皐月を守りたいという気持ちを抱いています。
兄の天然ぶりと、振り回される弟の葛藤が見どころです。とはいえ、弟も女の子っぽい兄が嫌いなわけではないので、コミカルでハートフルな日常が展開され、終始ほのぼのとしたストーリーが進行します。作風は少しエッチですが、4コマコメディーで全編ギャグが中心。同じく男の娘(?)な父親など、登場人物もキャラが立っており、明るい作風です。ユルくて笑える男の娘漫画を読みたい人におすすめです。
『さざなみチェリー』
完結『さざなみチェリー』 全1巻 神吉 / 一迅社
勘違いから始まる切ない純愛物語
通学の電車で一緒になる名前も知らない美少女に恋をした汀一弘(みぎわ かずひろ)は、勇気を出して告白します。結果はあっさりOK。喜ぶ一弘でしたが、今度は彼女から高野漣という名前と、本当は男だという驚きの告白を受けます。ショックを受けた一弘でしたが、2人の間には次第にピュアな想いが芽生えていきます。
見どころは、漣と一弘の身体と心の成長がもたらす葛藤。漣はこのまま身体が成長してしまえば、声変わりや見た目の変化で、女の子らしさを失うことに気づいています。そんな悩める漣を一弘は受け止められるのか、ドキドキしながら楽しめる良作です。
『リバーシブル!』
完結『リバーシブル!』 全3巻 すえみつぢっか / 一迅社
ギャグありシリアスありのバランスのいい良作
深い山奥にある全寮制の男子校「聖ストケシア学園」、主人公はひょんな理由で転入することになった男子高校生・海棠愁(かいどう しゅう)。転入の初日、愁は校内で多数の女子生徒を見かけます。校長に尋ねると、なんとここでは男子も女性をよく理解できるようにと、女装する校風があると言うのです。当然、愁も女装させられることに。かくして波乱に満ちた学生生活が幕を開けます。
序盤はギャグが多いのですが、2巻以降は徐々に登場人物の過去が語られ、シリアスな部分も出てきます。主人公を含む4人の登場人物を中心としたストーリーで、彼らがどのように過去と折り合いをつけ、成長を遂げていくのかが見どころです。ギャグもシリアスも読みたいという人も満足できる作品です。
『AKB49~恋愛禁止条例~』
完結『AKB49~恋愛禁止条例~』 全29巻 元麻布ファクトリー・宮島礼吏・高橋ヒサシ / 講談社
女装男子があのアイドルグループに入ったら!?
主人公の浦山実は、同級生の吉永寛子に想いを寄せています。ある日、吉永が人気アイドルグループ・AKB48のオーディションを受けると知り、彼女の力になるべく自分も参加します。無事に合格のアシストを果たした浦山でしたが、なぜかプロデューサー・秋元康の目に留まり一緒に合格。「浦川みのり」としてアイドルになってしまいます。
本作は主人公の女装が特徴的ではありますが、やはり最大の見どころは実在のグループ・AKB48のヒストリーがベースである点。前田敦子など人気メンバーの姿や、研究生やアイドル生活の裏側が描かれており、ファンならずとも楽しめます。他の「男の娘」作品とは異なる作風ですが、登場人物たちの一生懸命さに感情移入し、読んでいるうちに胸が熱くなってくる作品です。
▼『AKB49~恋愛禁止条例~』を男性版シンデレラストーリーとして見たい方はこちらでもご紹介中!
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『ぼくらのへんたい』
完結『ぼくらのへんたい』 全10巻 ふみふみこ / 徳間書店
思春期の悩める日々を描く
実写映画化もされた『女の穴』などで話題のふみふみこ先生の『ぼくらのへんたい』。主人公は女装が好きな3人の中学生男子。彼らはそれぞれハンドルネームを持ち、青木裕太は「まりか」、木島亮介は「ユイ」、田村修は「パロウ」と名乗っています。女装に目覚めた理由も、「まりか」は可愛いものが好き、「ユイ」は母の前で、亡くなった姉を演じるため、「パロウ」は好きな先輩に求められて、とさまざまです。彼らがネットのオフ会や学校を通じて知り合うことから、物語が始まります。
本作は、性同一性障害、性行為に溺れる心理など、男の娘作品の中でも比較的重いテーマを扱っています。女装しているだけに、恋愛の心理に加え、男性性や女性性の要素もあり、それが3人の心の揺れや言動に臨場感を持たせています。可愛さだけではなく、本格的かつ深い心理描写で、男の娘作品の本髄を追求したい方にぴったりの作品です。
『ボーイスカート』
完結『ボーイスカート』 全2巻 篠原知宏/集英社
可愛くてエロくて優しい男の娘
高校の入学式初日。主人公・越智裕也(おちゆうや)の前の席には、スカート姿の可憐な女子が…!
…と思いきや彼は女装をしている男子「男の娘(おとこのこ)」だった!?
彼(彼女)の名前は和泉重光(いずみしげみつ)、正真正銘の男なのですが、そうと分かっていても越智くんの心は翻弄されてしまいます。
和泉と出会ってしまった越智くんの葛藤ギャグシーンを中心に、テンポ良く展開していく物語です。
和泉の可愛さ・エロさは反則級で、越智くんの心が揺らぐのも無理はありません…!
天然を装いつつ、本当は自分の可愛さを分かっててやってるのでは?と疑ってしまうほど、和泉って奴は、本当にあざといんです。
そして和泉が発する台詞は、どうしてもエロく解釈できてしまうものばかり。
思春期真っ只中の越智くんの頭の中は、和泉によって常にエロい妄想でいっぱいになってしまいます。
それどころか、読者の私たちも新たな扉が開いてしまうかも知れません。
そしてギャグやエロ可愛いシーンだけではなく、ハートウォーミングなシーンや台詞も所々散りばめられているところが魅力です。
特に、和泉が男の娘として生きることを決めた背景にある妹との絆は、グッとくるものがありますよ。
そんな和泉の生き様を知った越智くんは、和泉を見る目がガラッと変わったり…とはいえ、やっぱりエロい妄想には抗えなかったり!
とにもかくにも、可愛くてエロくて優しい「男の娘」の姿を、まずは確かめてみてください!
『あまちんは自称♂』
『あまちんは自称♂』 1〜6巻 寺井赤音/講談社
可愛すぎる男の娘の大胆キャラ全開
その圧倒的な可愛さで高校入学初日から男子たちを虜にする、甘澤こころ(通称・あまちん)。
しかし、彼女の幼馴染である上下(かみしも)タツミは、他の男子たちの知らないあまちんの衝撃的事実を知っています。
クラスの男子らがあまちんに釘付けになっている自己紹介タイムの終わり、彼女の口からその衝撃が伝えられます。
あまちん「俺 男(オス)なんで♂」。
そう、超絶可愛いあまちんは「男の娘」です。
そんなあまちんの言葉をうまく飲み込めない周囲の男子たちは、あまちんが男であることを受け入れたくない(女の子であってほしい)という願望を捨てきれず、幼馴染のタツミに迫るのですが、誰がどう足掻こうとあまちんは男(オス)!
一周まわって、男でも女でもどっちでもよくなってしまう男子たち…。
でも当のあまちんは幼馴染のタツミに好意を寄せていて。
女子以上に女子・可愛すぎるあまちんが周囲を翻弄していくギャグ男の娘漫画です!
特にあまちんのキャラクターが全開です。
あんなに可愛い顔をしているのに、発する言葉は男子以上に結構大胆。
想いを寄せるタツミのキュンポイントを発見した際には「勃つわ〜!」と大声で悶えたりします。
そのギャップがまた良いですよね。
また、あまちんから好意を寄せられる側のタツミも魅力的です。
とにかく兄的存在で、あまちんからのアタックを軽くあしらうも、結局優しい。
(こういう奴がモテるんですよね…!)
そんなあまちんとタツミの、恋とも友情とも家族とも違う、なんとも不思議な関係性が面白い作品です!
『プラナス・ガール』
完結『プラナス・ガール』 全6巻 松本トモキ/スクウェア・エニックス
あざとすぎる魔性の男の娘
高校の合格発表の日に運命的な出会いをした 槙まきとと藍川絆(あいかわきずな)。
槙は藍川のことを可愛い女の子だと勘違いしていたのですが、実際は男の娘だということが分かります。
どうみても抜群に可愛い女子・藍川のあざとい揺さぶりに翻弄される槙の日常を描いたラブコメ(?)漫画です。
この漫画は、とにかく男の娘・藍川の「魔性の女」感がすごい!
小悪魔というかなんというか、槙のことをあの手この手で誘ってくるのです。
槙は藍川が男であると分かっていながらも、ドキドキしている自分に困惑します。
それでも止められない妄想…。
追い討ちをかけるように藍川は「(胸を)男だから触っていいんだよ」と挑発してきたりして、もう大パニック!
こんなはずじゃなかった槙のドタバタ高校生活は、コミカルな展開の連続で面白いです。
そしてちょっと昔のトレンディードラマ風な恋の駆け引きシーンもあったりします。
藍川が思わせぶりな態度で揺さぶっているだけなのか、それとも本気で槙を好きでいるのか…。
あざとすぎる藍川のちょっと別の一面が垣間見れる瞬間に、なんだかときめいてしまっている自分がいます。
もしも現実に可愛すぎる男の娘が現れて、自分を誘惑してきたら。
誰だって槙みたいに動揺してしまうだろうな、と想像してしまいます。
「本当に女の子だったらどれだけ良かっただろう」という切ない「男の娘漫画」の王道を抑えつつ、あざとすぎる魔性の性格を加えた、妄想掻き立てる作品です。
最後に
男の娘たちのバックグラウンドは実にさまざま。コスプレはもちろん、ジェンダーフリーや同性愛への一般的な理解も広まりつつあり、これからますます大きなジャンルへと発展する男の娘、要注目です。