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ビジネス数字力を鍛えるとき、まず必要になるのは「作業力」ではなく「解釈力」

第3回

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 連載第1回において、「数字力とは、ビジネスを客観的に捉え、他者と共有するための能力である」と定義し、連載第2回では、その「ビジネスを客観的に捉える」ということを解説しました。しかしながら、世の中において「数字力」という話をする際には、避けては通れない話題があります。それは数字を操る力=作業力です。今回は、作業力と解釈力の違いを中心に解説します。

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「数字を操る力」と「数字を読み解く力」は別物

 拙著『数字力×EXCELで最強のビジネスマンになる本』も、タイトルにEXCELと冠しています。多くの場合、数字力を鍛えるというと、このように「EXCELに代表されるツールを用いて、数字を集計したりグラフにまとめたりする能力」のお話がついて回ります。
 ただ、ここで決してやってはいけないのは、「数字を操る作業力と、数字を読み解く解釈力を混同してしまう」ということです。この二つは、完全に独立した能力です。

両方できたら最高だけど・・・

 もちろん、この二つの能力を、どちらも鍛え上げていくこともできるでしょう。これができれば、野球でいうところの「エースで4番」です。打撃に秀でつつ、投手としてもトップクラス。最高です。
 しかし、ご存知の通り、野球の世界でエースで4番を体現している人は殆どいません。草野球レベルならいらっしゃるかもしれませんが、プロだとあの人とかあの人、と名前を挙げられる程度しかいないでしょう。多くの人は、打撃力を究めるか、投手としての道を進むかを選択しています。

 ビジネスにおける分析能力に関しても同じ話ではないでしょうか。現実的には、どちらも最高レベルにする、というのはとてもハードルが高いことなのです。

エースで4番出所:「数字力×EXCELで最強のビジネスマンになる本(翔泳社)」p.130

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この記事の著者

田中 耕比古(タナカ タガヒコ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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