いきなりアイデアが降ってくる瞬間が、誰にでもあると思うけど、私の場合は1日10回ぐらいある。
大体そういうのは、洗い物をしている時、シャワーを浴びている時、自転車に乗っている時、駅のホームで電車が来るのを待っている時などに突如やってくるもので、パソコンに向かってないし、スマホを取り出すのも面倒くさい。だから大半は書き留めないままだ。
1日10回もアイデアが降ってくるなら、年間で3650個ぐらいのアイデアが降ってきているけど、記録していないため、大半は忘れ去ってしまう。かなり後になって、自分が思いついたことを上手く実現している人、成功している人がいたりして、モッタイナイことをしたなぁ…と後悔したことは1度や2度ではない。
そこで、今年からは紙の手帳やらメモ帳を毎日持ち歩いたり、家の中のアチコチに置いて、いつでも書けるようにしたら、1年で3650個のアイデアがつまった「貯金箱」が出来て、それを上手く整理し、見直したら、「利子」や「運用益」が生まれたりするのではないか…。
そんなことを、去年の暮れあたりから考えていたのだが、年が明けてから、いざやろうとすると、条件にピッタリの手帳やメモ帳、ノートなどが非常に少ない…というのがわかった。
私が考える理想の手帳は以下の通り
- 小さくて、ジャケットの内ポケットにスッキリ入る。
- 少々濡れても大丈夫なように耐水性のあるカバーがついている。
- 軽く、小さく、薄いけど、たくさん書ける。
- 小さくても罫線の幅は7mm以上が望ましい(小さい手帳には、たまに6ミリとか5ミリという罫線幅のものがあったりするのだ)
- 安価で何処でも手に入る。毎日ガッツリ書きまくるので、高価なのは困るし、入手が面倒なのは困る。新しいのが必要になった時に、街のどこでもすぐ買えるようなのがいい。
- ペンが挿せる。これが1番重要。紙があってもペンがないから書けない…というのを今まで何度も体験している。手帳は筆記具とセットでなければいけない。
▲そんな条件でずっと探していたら、ダイソーで「von Braun」という名前の手帳を見つけた。
「von Braun」(フォン・ブラウン)といえば、昔のドイツでロケットを開発した科学者である。
なぜこんな名前になっているのか理由は不明。
ググってもらえばわかると思うが、この手帳に目をつけている人は結構いるし、海外の人にも人気?みたいだ。100円とは思えないレベルでクオリティが高いのである。
【目次】
罫線幅は7ミリ、全144ページでガッツリ書ける
▲小型の手帳は罫線幅がたまに5ミリとか6ミリだったりするのですが、こちらは7ミリ。一般的なノートと同じだ。
そして、72枚の紙が綴じられているから全144ページ。紙は薄いなりにコシがあり、シッカリしている。普通にボールペンとかで書いている分には、裏写りの心配もなさそうだ。
カバーはポリプロピレン
▲カバーはポリプロピレン製で耐水性がある。カフェとかで書き物をしていると、たまに表紙を濡らしたりするけど、これだと濡れて表紙がふやける心配はない。触った感じがちょっとシットリして高級感がある。
唯一の問題はペン差しの部分
▲von Braunは理想的条件が揃った手帳だが、唯一の問題は「ペン差し」の部分で、ここにペンを挿すとペンの頭が飛び出してしまうのである。これは手帳の問題というより、ペンの問題なのだが。できれば手帳とツラになって飛び出さないものが良い。
写真で使用しているのは三菱のSXN-250-07。ジェットストリームの単色ボールペンだ。これはこれで使いやすいのだが、この手帳には不向きだった。
▲そして、von Braunのペンホルダー部分はかなり小さくで、最近のボールペンは太くて入りにくい。なぜか最近のボールペンは軸が太めなのだ。昔ながらの単色で透明軸のボールペンだと余裕で挿せるのだが、あれはノック式ではないし、クリップがキャップ側についているから、こうした用途には向かない。
キャップレスのノック式で、手帳から抜いてすぐに書けるものが望ましい。そして、写真のボールペンの場合だと、金属のクリップの先端が細くなっていて、ここに指をあててボールペンを押し出すと指が痛いし、軸が太くて素早く取り出せない。そして、贅沢を言わせてもらうと、私は20年来の3色ボールペンの愛用者だから、3色ボールペンが挿せないのは困る。
だから、von Braunに挿せる理想のボールペンの条件を挙げると…
- ペンホルダーに挿せるように軸が細く、グリップ部分が太くなったり、滑り止めのラバーがガッチリしてないもの。
- キャップレスのノック式で、ペンホルダーに挿しても手帳から飛び出さない。
- クリップはプラスチックで太め。指を当てても痛くなく、力をかけやすいもの。
- 可能なら3色。
こんなに都合が良いボールペンがあるものだろうか?ちょっと遠方の大型文具店へ行って、店頭で片っ端に試してみたのである…
パイロットの水性ゲルインキボールペン「ジュースアップ超極細0.4」
店頭で大量のボールペンを片っ端に試して、大体30分ぐらいかかっただろうか…やっと全条件を満たすモノを見つけた。
▲パイロットの水性ゲルインキボールペン「ジュースアップ」である。
▲型式は「LKJP-50S4-W」。WはホワイトのW。他に、5色のカラーバリエーションがある。
ペン先の太さは0.4ミリ。これもちょうど良かった。7ミリの罫線幅に対し、0.5ミリは太すぎるけど、0.3では細すぎる…と以前から思っていたところだった。
▲この通り、挿してもペンの頭が全く飛び出さない。白の軸を選んだのは、暗所でも視認性が高く、すぐ見つけられるから。オレンジ色の表紙の手帳を選んだのも、視認性重視のため。黒い表紙の手帳なんかは、暗所で落としてしまうと探すのが困難だし、カバンの中に入れても、見つけるのが大変である。
▲横から見るとこんな感じ。ちなみにvon Braunとこのボールペンの組み合わせで78gである。記録専用のデバイスとしては起動時間は瞬時だし、スマホよりも軽い。書いた内容はスマホで撮影してクラウドにアップしておけばいつでも閲覧できる。そう考えると今の時代、デジタルとアナログの境界は存在しないのである。
▲上から見ても、この通り。まるで専用設計みたいにシンデレラフィットである。
▲クリップはプラスチック製なので、この先端に指をかけても痛くない。
▲三菱SXN-250-07との比較。SXN-250-07の場合、クリップが金属で先端がテーパーで細くなっている。パイロットLKJP-50S4はプラスチックのクリップなので、強度確保のためか太めにできており、テーパーでもなく、先端が尖ってないので、指をかけても痛くない。軸が細いのですぐに抜くことが出来る。
▲比較のため3つ並べてみた。パイロットLKJP-50S4(上段)は、一応滑り止めのラバーグリップはついているけど、軸と同じ太さで膨らみもなく、この3本の中で最も細い(10ミリ)。三菱ジェットストリームの3色(中段)は12ミリ。下段の単色はなだらかに膨らんでいて10.5ミリ~11ミリ程度である
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これで、いつでもどこでも思いついたことをすぐ書き留められる体制ができたわけだが、手帳や筆記具の沼は非常に深く、それだけでは終わらなかったのである。それについては、また日を改めて書こうと思います。