北アルプス唐松岳(2696メートル)の唐松沢雪渓(北安曇郡白馬村)が、氷河だと学術的に確認されたことが2日、分かった。村や新潟大などでつくる調査団が論文を日本雪氷学会(東京)に提出し、受理された。県内では、2018年1月に認められた北ア鹿島槍ケ岳のカクネ里雪渓(大町市)に続き2カ所目。 氷河の認定要件は、降雪でできた巨大な氷の塊「氷体」が斜面を流動していること。調査団は18年9月、唐松沢雪渓下部に厚さ平均25メートル、長さ約1キロの氷体を確認し、衛星利用測位システム(GPS)の通信機器を付けたポールを5カ所に埋めた。氷体は29日間で約25センチ、下方に動いていたことが分かり、今年7月末に論文を提出していた。 調査団は発足した18年6月から、同雪渓が氷河である可能性を指摘してきた。調査団によると、氷体ができるには、厚い積雪をつくる地形が必要。唐松岳は同雪渓上部の岩壁が広く急なため雪崩が起きや