経済産業省は、秘密情報の漏えいを未然に防ぎたいと考える企業の方々が対策を行う際に参考としていただけるよう、様々な対策例を紹介する「秘密情報の保護ハンドブック ~企業価値向上に向けて~」を策定しました。 1.ハンドブック策定の背景 技術ノウハウや顧客情報といった秘密情報は、あらゆる企業の競争力の源泉です。最近では、特許要件を満たすと思われる発明でも、敢えて秘密とする企業も増え(※1)、その重要性は、ますます高まっております。また、秘密情報は、ひとたび漏えいが起こると、研究開発投資の回収機会を失ったり、社会的な信用の低下により顧客を失ったりと、甚大な損失を被ります。したがって、企業にとって秘密情報の保護強化は喫緊の課題となっています。 また、企業の秘密情報が流出したとの報道も相次ぎますが、実際に漏えいがあった、若しくはおそらくあったと認識する企業の割合も高まっています(※2)。しかし、企業の秘