第十四章 残しておきたい事故物件……事故物件は未来へのメッセージ 忌みことば「ヒロシマへ行く」の謎 忌みことばという概念をご存知だろうか。 「死」を「なおる」、「血」を「あせ」、「梨」を「ありの実」などというのがそれに当たる。 要は、不吉な意味を連想させるのを避けるため、別のことばに置き換えるわけだ。一日のうちで夜だけ、一年のうちで正月だけ使われることばもある(柳田國男監修『民俗学辞典』、『日本国語大辞典』)。 そんな忌みことばの一つに、江戸時代以前から、厳島<いつくしま>などの西日本の一部で ... 第十三章 凶宅はなぜできるのか? 人を蝕むモンスター物件とは 引っ越す時、家を買う時、前にどんな人が住んでいたのか、なぜその家を手放すことにしたのか、気になることはないだろうか。 結婚や転勤といった理由であれば安心だが、家族に立て続けに不幸があった等の理由だと、そこに不吉なものを感じて、「縁