「農業のIT化にはいろいろな課題があるが、一番は単純に“もうからない”ということ」――インターネットイニシアティブ(IIJ)ネットワーク本部の齋藤透IoT(Internet of Things)基盤開発部長は、12月5日の事業説明会でこう話した。同社は農家の負担を軽減すべく、現在水田の水管理コストを削減するセンサーなどの開発に取り組んでいるという。インターネット接続サービスやMVNO事業を展開する同社がなぜ、“農業IoT”に取り組んでいるのか。 IIJクラウド本部の岡田晋介ビッグデータ技術課長は、「IoTの技術的な課題はもう見えてきた。問題になるのは、具体的な利活用シーン」とし、「顧客の課題に答えを出していくため、自分たちでもIoT――例えば、文字通り“泥にまみれて”農業をやってみることにした」と話す。 現在同社が取り組んでいる水田センサーの開発は、農林水産省の公募事業「革新的技術 開発・