役員のなり手不足が問題化している京都市の自治会で、インターネットなどの情報ツールを使い、行事や会議の省力化を図るところが出始めた。回覧板の代わりに無料通信アプリ「LINE」を活用する例もあり、新型コロナウイルスの流行がそうした動きを後押しする。ただ高齢者に配慮して断念する自治会もあり、課題は少なくないようだ。 西京区の桂坂ニュータウンにある並川恭明さん(56)=桂坂つばき自治会会長=宅。パソコンに表示されているLINEグループには、募金のお知らせや市道整備に関する意見募集の告知が映し出されていた。回覧板の代わりとして昨年11月から始め、「会員が好きな時間に見られ、過去の資料も確認しやすくなった」と話す。 約230世帯が加入する同自治会では、並川さんの提案で2020年から順次、情報ツールを導入。行事への出欠確認はネットで集計し、月1回の集会はビデオ通話で参加できるようにした。事前に資料をLI