サッカーファンは大ショックだろう。来年6月に開幕するサッカーワールドカップ(W杯)ブラジル大会のテレビ中継の雲行きが怪しくなってきた。国内放送の一翼を担ってきた衛星放送の「スカパーJSAT」が、放映権料の高騰を理由に中継を断念したのである。 W杯は、世界で延べ400億人の視聴者を持つ世界最大規模のスポーツビジネスの舞台。日本でも93年の「ドーハの悲劇」といわれた日本対イラク戦で48.1%の高視聴率を叩き出し、有力コンテンツとして注目を集めるようになった。 ところが、放映権料が年々高騰。日本代表が初出場した98年のフランス大会の時、世界全体で約110億円だった金額(日本国内は6億円)は、06年のドイツ大会では約1600億円、10年の南アフリカ大会では2700億円と一気に跳ね上がったという。 「日本では02年の日韓大会以降、NHKと民放でつくる『ジャパン・コンソーシアム(JC)』が電通か