日経ビジネス 2006/04/17号 敗軍の将、兵を語る 人 一澤 信太郎 氏 [一澤帆布工業代表取締役] 遺産争いで名品が消える 「人様に見せて恥ずかしいものを作ったらあかん」というのが、父である一澤信夫の口癖でした。しかし、2001年に父が死んでからというもの、一澤家には恥ずべきことばかりが起きてきました。血を分けた兄弟が遺言書の真偽を巡って裁判で争う。マスコミは、老舗かばんメーカーで遺産争いが起きたと書き立てる。父が生きていれば、「ええかげんにしとけ」と叱られていたでしょうね。(170〜173ページ掲載記事から抜粋) *テキスト版記事の文字数:5427文字